ファクトチェックの訂正・修正ルール/JFC記事・動画や関連記事【今週のファクトチェック】

ファクトチェックの訂正・修正ルール/JFC記事・動画や関連記事【今週のファクトチェック】

普段は日曜日に配信をしていますが、1日遅れで先週分のファクトチェックまとめを公開します。

12日に配信をしたファクトチェック記事「ハンタウイルスの流行で中国が米国民の入国を禁止?」に修正を入れました。当初の記事では「12日時点で感染者は7人」と記していましたが、その時点でのWHO資料で感染者は8人(確定6例、疑い2例)でした。

記事には15日時点でのWHOの最新資料をもとに、報告された症例は計11人(確定8例、疑い2例、不確定1例)、そのうち死者は3人に修正しました。刻々と症例数が変わっていく中で、最新資料の確認が不十分でした。

日本ファクトチェックセンターでは、「訂正・修正」のルールを以下のように定めています。

「判定結果を変更する場合には『訂正』、判定結果は変わらないが記事内容を変更したものを『修正』として、変更部分も記事末尾で明示」

訂正や修正を入れた記事は、一覧にまとめています(訂正・修正ページ)。

訂正や修正ではないけれど、あとから状況が変わったり、説明を追加したほうがわかりやすかったりする場合に「追記」をつけることもあります。

これらのルールは国際ファクトチェックネットワーク(IFCN)が定める5原則のうち「オープンで誠実な訂正方針」に則ったものです。こちらもご参照ください(ファクトチェックとは)。

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今週のお知らせ

JFCファクトチェック講師養成講座 申込はこちら

日本ファクトチェックセンター(JFC)は、ファクトチェックやメディア情報リテラシーに関する講師養成講座を月に1度開催しています。講座はオンラインで90分間。修了者には認定バッジと教室や職場などで利用可能な教材を提供します。

次回の開講は6月27日(土)午後4時~5時30分で、お申し込みはこちら。

https://jfcyousei0627.peatix.com

今週のファクトチェック

WHO事務局長「ハンタウイルスで死者が出たのはアルゼンチンがWHOを脱退したから」と発言? そのような発言はない

クルーズ船でハンタウイルスの集団感染が疑われている問題で、WHO(世界保健機関)のテドロス事務局長が「アルゼンチンから出航した船でハンタウィルス感染症が起きたのは、アルゼンチンがWHOを脱退したから」と発言したかのような投稿が拡散しましたが、誤りです。テドロス氏は記者会見で「ウィルス対策には世界的な連帯が必要」という趣旨の発言をしていますが、拡散した投稿のような発言はしていません。

WHO事務局長「ハンタウイルスで死者が出たのはアルゼンチンがWHOを脱退したから」と発言? そのような発言はない【ファクトチェック】
クルーズ船でハンタウイルスの集団感染が疑われている問題で、WHO(世界保健機関)のテドロス事務局長が「アルゼンチンから出航した船でハンタウィルス感染症が起きたのは、アルゼンチンがWHOを脱退したから」と発言したかのような投稿が拡散しましたが、誤りです。テドロス氏は記者会見で「ウィルス対策には世界的な連帯が必要」という趣旨の発言をしていますが、拡散した投稿のような発言はしていません。 検証対象 拡散した言説 2026年5月10日、「【全てシナリオ通り】2026年3月、アルゼンチンは正式にWHOから脱退。その2ヶ月後にアルゼンチンから出航した船がハンタウイルスに感染し3人が死亡した。そしてWHOの事務局長が『WHOから脱退したから』と声明を出すカオス」という文章が付いた動画がXで拡散した。 検証する理由 5月11日現在、投稿は3300回以上リポストされ、表示は43.6万件を超える。 投稿には「なんて馬鹿げた話だ。船はオランダのものだ」などの指摘もあるが、「まじでシナリオ通りすぎて逆に怖い」「タイミング良すぎて完全に怪しいわ。WHOの圧力丸出し」など真に

ハンタウイルスの流行で中国が米国民の入国を禁止? そのような発表はない(修正あり)

クルーズ船でハンタウイルスの集団感染が疑われている問題で、 中国が米国市民の入国を禁止したという投稿が拡散しましたが、誤りです。2026年5月12日正午現在、中国はそのような発表をしていません。

ハンタウイルスの流行で中国が米国民の入国を禁止? そのような発表はない【ファクトチェック】(修正あり)
クルーズ船でハンタウイルスの集団感染が疑われている問題で、 中国が米国市民の入国を禁止したという投稿が拡散しましたが、誤りです。2026年5月12日正午現在、中国はそのような発表をしていません。 検証過程 ハンタウイルスとは ハンタウイルスとは、発熱、咳、筋肉痛、また、嘔吐や下痢を伴うこともある感染症。病原体を保有するねずみなどのげっ歯類の排泄物を含む粉じんの吸入や、排泄物で汚染された食品・飲料水の摂取で感染する。 基本的にヒトからヒトへは感染しないが、例外的にハンタウイルスの一種であるアンデスウイルスにおけるヒトヒト感染が報告されている。日本国内では患者発生の報告はない(以上、厚生労働省.”ハンタウイルス肺症候群”)。 クルーズ船での集団感染 2026年5月2日、大西洋を航行中のクルーズ船で、ハンタウイルスの感染が報告された。同船には乗客・乗員あわせて147人が乗船。乗客3人が死亡した。 5月15日正午現在、WHOが5月13日に公表したDON601によると、感染者は計11人(確定8例、疑い2例、不確定1例)、死者は3人となっている(WHO.”H

中国軍公式アカウントが「専守防衛の原則を放棄」と批判した陸自部隊のロゴ? 画像を改変

中国軍のXアカウントが陸上自衛隊の部隊の新しいロゴが「日本国軍が『専守防衛』の原則を放棄していることを示す」などと批判しました。ただし、投稿に添付されたロゴは陸自が発表したものとは異なり、改変されています。

中国軍公式アカウントが「専守防衛の原則を放棄」と批判した陸自部隊のロゴ? 画像を改変【ファクトチェック】
中国軍のXアカウントが陸上自衛隊の部隊の新しいロゴが「日本国軍が『専守防衛』の原則を放棄していることを示す」などと批判しました。ただし、投稿に添付されたロゴは陸自が発表したものとは異なり、改変されています。 検証対象 拡散した言説 2026年5月7日、中国軍のXアカウントが陸上自衛隊の連隊が公開した新しいロゴを批判する投稿をした。画像には象を擬人化し、ドクロがあしらわれたロゴ画像が添付されていた。 検証する理由 5月12日現在、投稿は180回以上リポストされ、表示は15万件を超える。 投稿には「元画像を改変するなよ」「プロパガンダ流すならもっとバレないようにやりなよ」などの指摘もあるが、「日本は象を大量に生産していますか?」「日本は中国を急襲するぞ!(Japan will launch a surprise attack on China!)」など真に受けた反応も多いため検証する。 検証過程 新しい陸自部隊のロゴとは 2026年4月29日、陸上自衛隊の第1師団第1普通科連隊は、ロゴが新しくなったと画像とともにXに投稿した。 デザインをめ

今週の動画/ポッドキャスト

オバマ米元大統領が暴力を肯定する投稿? Xの自動翻訳の誤り

WHO事務局長「ハンタウイルスで死者が出たのはアルゼンチンがWHOを脱退したから」と発言? 日本年金機構を騙ってPayPayで送金させる偽メールに注意~JFC週刊ポッドキャスト2026年5月15日号~

日本ファクトチェックセンターがお届けする「JFC Weekly Podcast」です。AIパーソナリティがわかりやすく解説していきます。

今回のトピックは、以下の通りです!

中国軍公式アカウントが「専守防衛の原則を放棄」と批判した陸自部隊のロゴ? 画像を改変【ファクトチェック】
https://www.factcheckcenter.jp/fact-check/international/chinese-military-account-alters-sdf-logo/

WHO事務局長「ハンタウイルスで死者が出たのはアルゼンチンがWHOを脱退したから」と発言? そのような発言はない【ファクトチェック】
https://www.factcheckcenter.jp/fact-check/health/argentinas-withdrawal-not-to-blame-for-shipboard-outbreak/

日本年金機構を騙ってPayPayで送金させる偽メールに注意 「国民年金保険料の未納」と嘘
https://www.factcheckcenter.jp/fact-check/lifestyle/japan-pension-service-paypay-scam-warning/

紹介した海外の記事はこちらの3本です。
https://www.medicalnewstoday.com/articles/hantavirus-andes-next-global-threat-fact-checking-outbreak-expert-faq#What-we-know-so-far-about-how-the-outbreak-started

https://blogs.lse.ac.uk/politicsandpolicy/how-ai-is-shaping-elections/

https://www.digitaltoday.co.kr/en/view/54364/ai-fact-checking-can-strain-ties-with-professionals-study-finds

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判定基準などはJFCファクトチェック指針をご参照ください。

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中国軍公式アカウントが「専守防衛の原則を放棄」と批判した陸自部隊のロゴ? 画像を改変【ファクトチェック】

中国軍公式アカウントが「専守防衛の原則を放棄」と批判した陸自部隊のロゴ? 画像を改変【ファクトチェック】

中国軍のXアカウントが陸上自衛隊の部隊の新しいロゴが「日本国軍が『専守防衛』の原則を放棄していることを示す」などと批判しました。ただし、投稿に添付されたロゴは陸自が発表したものとは異なり、改変されています。 検証対象 拡散した言説 2026年5月7日、中国軍のXアカウントが陸上自衛隊の連隊が公開した新しいロゴを批判する投稿をした。画像には象を擬人化し、ドクロがあしらわれたロゴ画像が添付されていた。 検証する理由 5月12日現在、投稿は180回以上リポストされ、表示は15万件を超える。 投稿には「元画像を改変するなよ」「プロパガンダ流すならもっとバレないようにやりなよ」などの指摘もあるが、「日本は象を大量に生産していますか?」「日本は中国を急襲するぞ!(Japan will launch a surprise attack on China!)」など真に受けた反応も多いため検証する。 検証過程 新しい陸自部隊のロゴとは 2026年4月29日、陸上自衛隊の第1師団第1普通科連隊は、ロゴが新しくなったと画像とともにXに投稿した。 デザインをめ

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クルーズ船でハンタウイルスの集団感染が疑われている問題で、 中国が米国市民の入国を禁止したという投稿が拡散しましたが、誤りです。2026年5月12日正午現在、中国はそのような発表をしていません。 検証過程 ハンタウイルスとは ハンタウイルスとは、発熱、咳、筋肉痛、また、嘔吐や下痢を伴うこともある感染症。病原体を保有するねずみなどのげっ歯類の排泄物を含む粉じんの吸入や、排泄物で汚染された食品・飲料水の摂取で感染する。 基本的にヒトからヒトへは感染しないが、例外的にハンタウイルスの一種であるアンデスウイルスにおけるヒトヒト感染が報告されている。日本国内では患者発生の報告はない(以上、厚生労働省.”ハンタウイルス肺症候群”)。 クルーズ船での集団感染 2026年5月2日、大西洋を航行中のクルーズ船で、ハンタウイルスの感染が報告された。同船には乗客・乗員あわせて147人が乗船。乗客3人が死亡した。 5月15日正午現在、WHOが5月13日に公表したDON601によると、報告された症例は計11人(確定8例、疑い2例、不確定1例)、そのうち死者は3人となってい

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ハンタウイルスにも効く新型コロナの情報ワクチン/JFC記事・動画や関連記事【今週のファクトチェック】

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大西洋を公開中のクルーズ船で集団感染のニュースが報じられたハンタウイルス。世界中で話題を呼んでおり、すでに多数の偽・誤情報も流れています。 関連ニュースで紹介した記事「I'm fighting misinformation online. False hantavirus claims follow a now-familiar playbook(オンラインで誤情報と闘う:ハンタウイルスをめぐる虚偽の主張は見慣れたパターンを辿る)」は、ハンタウイルスに関する偽・誤情報が、新型コロナウイルスのときに拡散したものに類似していると指摘しています。 「イベルメクチンが効く」という主張。「感染拡大の理由は新型コロナワクチン」という主張。「製薬業界の陰謀」「中国の生物兵器」など様々です。 類似の偽・誤情報は新型コロナのときにも拡散しました。状況がまだわからない状況で根拠のない主張をするものもあれば、科学的に完全に間違っている主張もあります。 あっという間に大量に拡散する偽・誤情報を、一つずつファクトチェックしても間に合いません。こういうときに役立つのが、ウイルスが拡散する前に「

By 古田大輔(Daisuke Furuta)

ファクトチェック講座

JFCファクトチェック講師養成講座 申込はこちら

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日本ファクトチェックセンター(JFC)は、ファクトチェックやメディア情報リテラシーに関する講師養成講座を月に1度開催しています。講座はオンラインで90分間。修了者には認定バッジと教室や職場などで利用可能な教材を提供します。 次回の開講は6月27日(土)午後4時~5時30分で、お申し込みはこちら。 https://jfcyousei0627.peatix.com 受講条件はファクトチェッカー認定試験に合格していること。講師養成講座は1回の受講で修了となります。 受講生には教材を提供 デマや不確かな情報が蔓延する中で、自衛策が求められています。「気をつけて」というだけでは、対策になりません。最初から騙されたい人はいません。誰だって気をつけているのに、誤った情報を信じてしまうところに問題があります。 JFCが国際大学グロコムと協力して実施した「2万人調査」では実に51.5%の人が誤った情報を「正しい」と答えました。一般に思われているよりも、人は騙されやすいという事実は、様々な調査で裏打ちされています。 JFCではこれらの調査をもとに、具体的にどのような知識

By 古田大輔(Daisuke Furuta)
理論から実践まで学べるJFCファクトチェック講座 20本の動画と記事を一挙紹介

理論から実践まで学べるJFCファクトチェック講座 20本の動画と記事を一挙紹介

日本ファクトチェックセンター(JFC)は、YouTubeで学ぶ「JFCファクトチェック講座」を公開しました。誰でも無料で視聴可能で、広がる偽・誤情報に対して自分で実践できるファクトチェックやメディアリテラシーの知識を学ぶことができます。 理論編と実践編の中身 理論編では、偽・誤情報の日本での影響を調べた2万人調査の紹介や、間違った情報を信じてしまう背景にある人間のバイアス、大規模に拡散するSNSアルゴリズムなどを解説しています。 実践編では、画像や動画や生成AIなど、偽・誤情報をどのように検証したら良いかをJFCが検証してきた事例から具体的に学びます。 JFCファクトチェッカー認定試験を開始 2024年7月29日から、これらの内容について習熟度を確認するJFCファクトチェッカー認定試験を開始します。誰でもいつでも受験可能です(2024年度中は受験料1000円、2025年度から2000円)。 合格者には様々な技能をデジタル証明するオープンバッジ・ネットワークを活用して、JFCファクトチェッカーの認定証を発行します。 JFCファクトチェッカー認定試験

By 古田大輔(Daisuke Furuta)
JFCファクトチェッカー認定試験

JFCファクトチェッカー認定試験

日本ファクトチェックセンター(JFC)はJFCファクトチェッカー認定試験を開始します。YouTubeで公開しているファクトチェック講座から出題し、合格者に認定証を授与します。 拡散する偽・誤情報から身を守るために 偽・誤情報の拡散は増える一方で、皆さんが日常的に使用しているSNSや動画プラットフォームに蔓延しています。偽広告や偽サイトへのリンクなどによる詐欺被害も広がっています。 JFCが国際大学グロコムと実施した2万人を対象とする調査では、実際に拡散した偽・誤情報を51.5%の割合で「正しいと思う」と答え、「誤っている」と気づけたのは14.5%でした。 自分が目にする情報に大量に間違っているものがある。そして、誰もが持つバイアスによって、それが自分の感覚に近ければ「正しい」と受け取る傾向がある。インターネットはその傾向を増幅する。 だからこそ、ファクトチェックやメディアリテラシーに関する知識が誰にとっても必須です。 JFCファクトチェック講座と認定試験 JFCファクトチェック講座(YouTube, 記事)は、2万人調査を元に偽・誤情報の拡散経路や

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