何度も繰り返すパターン/JFC記事・動画や関連記事【今週のファクトチェック】

何度も繰り返すパターン/JFC記事・動画や関連記事【今週のファクトチェック】

今週検証した宮城県の土葬検討も習近平氏が体調不良という情報も、過去に同じような投稿が拡散しています。繰り返されるパターンを知っておけば、次に見たときに、この情報は怪しいのではと身構えることができます。

今週のファクトチェックまとめです。

✉️
日本ファクトチェックセンター(JFC)がこの1週間に出した記事を中心に、その他のメディアも含めて、ファクトチェックや偽情報関連の情報をまとめました。同じ内容をニュースレターでも配信しています。登録はこちら。

今週のファクトチェック

宮城県知事がインドネシアの人材を呼び込むために土葬を検討? 2年前のニュース

宮城県の村井嘉浩知事が、インドネシアの人材を呼びこむために土葬用の墓地を検討していると表明したかのような投稿が拡散しましたが、ミスリードで不正確です。投稿が引用しているのは2024年12月の記事で、当時、村井知事がイスラム圏の外国人材を呼び込むために土葬できる墓地を県内につくる検討を始めたと報じていますが、村井知事は、2025年9月にこの案を撤回しています。

宮城県知事がインドネシアの人材を呼び込むために土葬を検討? 2年前のニュース【ファクトチェック】
宮城県の村井嘉浩知事が、インドネシアの人材を呼びこむために土葬用の墓地を検討していると表明したかのような投稿が拡散しましたが、ミスリードで不正確です。投稿が引用しているのは2024年12月の記事で、当時、村井知事がイスラム圏の外国人材を呼び込むために土葬できる墓地を県内につくる検討を始めたと報じていますが、村井知事は、2025年9月にこの案を撤回しています。 検証対象 拡散した言説 2026年9月15日、「正気か? 宮城県『土葬墓地を検討』 インドネシア人材呼び込みのため 知事表明」という投稿がXで拡散した。 検証する理由 9月25日現在、投稿は5100回以上リポストされ、表示は27.5万件を超える。 投稿には「2年前のニュース」「現在はそんな話は聞かない」などの指摘もあるが、「まず知事の家に移民をたくさん入れるべきでは?」「やめた方がいい、水が汚染する」など真に受けた反応も多いため検証する。 検証過程 引用元は2年前の記事 拡散した投稿には、japannewsnaviというまとめサイトが2024年12月21日に公開した「宮城県「土葬墓地

習近平氏がインドで倒れて訪米中止? 予定通りに訪米

インドを訪問中だった中国の習近平国家主席が体調を崩し、訪米を断念したという投稿が拡散しましたが、誤りです。一部の大手メディアも体調不良を報じていますが真相や深刻さははっきりせず、習氏は現地時間9月23日(日本時間24日)に米ワシントン郊外の空軍基地に到着し、24日にトランプ大統領とホワイトハウスで会談しました。

習近平氏がインドで倒れて訪米中止? 予定通りに訪米【ファクトチェック】
インドを訪問中だった中国の習近平国家主席が体調を崩し、訪米を断念したという投稿が拡散しましたが、誤りです。一部の大手メディアも体調不良を報じていますが真相や深刻さははっきりせず、習氏は現地時間9月23日(日本時間24日)に米ワシントン郊外の空軍基地に到着し、24日にトランプ大統領とホワイトハウスで会談しました。 検証対象 拡散した投稿 2026年9月16日、「極秘情報:習近平氏がインドで倒れた 訪米も中止になった 世界が動くよ」という投稿が習近平氏の画像とともにXで拡散した。 検証する理由 この投稿は1100件以上リポストされ、表示回数は75万回を超えた。「なんてこった」「訪米中止になったの??」というコメントの一方で「流石にソースがないのでちょっと」という指摘もあるため検証する。 検証過程 習近平氏はインドでBRICS首脳会議に出席 習氏は2026年9月12日、インドの首都ニューデリーで開催されたBRICS首脳会議に出席した。インドのモディ首相と首脳会談を行い、経済・輸送面での連携強化などを確認した(ロイター.”中印、経済連携と国境安定化

今週の詐欺注意

経済学者・成田悠輔氏「逮捕」は偽ニュース 日経を装う偽サイトが拡散

2026年8月下旬から、経済学者の成田悠輔氏が手錠をかけられて連行されたとする偽の記事が確認されています。成田氏は、過去に同様の広告について「フェイクニュース」とXで否定しています。

経済学者・成田悠輔氏「逮捕」は偽ニュース 日経を装う偽サイトが拡散【詐欺注意】
2026年8月下旬から、経済学者の成田悠輔氏が手錠をかけられて連行されたとする偽の記事が確認されています。成田氏は、過去に同様の広告について「フェイクニュース」とXで否定しています。 Xのプロモーション機能で拡散した「日経記事」風のページ Xのプロモーション機能を使った投稿で、成田氏の顔写真と共に「詳しい情報をお探しの方はこちらからどうぞ」などといった投稿が多数投稿されている(例1、例2)。投稿したアカウントの一部は凍結されている。 リンク先に飛ぶと、2026年9月16日付けの日経新聞の記事のような体裁をしている。ロゴやナビゲーションメニューなどは、実際の日経電子版とほぼ同じデザインだ。 しかしURLは「glasscheese.click」で、日経新聞(https://www.nikkei.com/)とは関係のないドメインだ。日経サイトには同じ記事が存在しない。 通常の記事にはない表現、突然の投資文言 見出しは「放送から37分後、手錠をかけられて連行された。録画は深夜0時までに削除された」。本文は「22時15分、実業家の成田悠輔がテレビ朝日のビル前で

今週の動画

埼玉県知事・大野元裕氏がポスターに「日本一外国人が暮らしやすい埼玉」? 加工された画像【ファクトチェック】

その他の関連記事

Reuters launches Reuters Misinformation Monitor weekly newsletter to cut through false narratives and bring rigorous fact-checking expertise to global audiences:Reuters

https://www.reuters.com/media-center/reuters-launches-reuters-misinformation-monitor-weekly-newsletter-cut-through-2026-09-17/

Meta launches legal challenge against UK media regulator over Online Safety Act
Action against Ofcom comes as social media companies are being accused of using courts to slow down implementation

AIの反論で3割判断覆す 世論工作などへの悪用懸念 共同通信

AIの反論で3割判断覆す 世論工作などへの悪用懸念
正解のない道徳的な問いで生成人工知能(AI)に反論されると、3割以上の人が判断を覆したとの論文を、神戸大のチームが20日までに発表した。海外では、個人情報を与えて対話させたAIが人を上回る説得力を示…

Covid vaccines have not been shown to cause 'turbo cancer' - Full Fact

Covid vaccines have not been shown to cause ‘turbo cancer’ – Full Fact
Social media posts suggest that Covid vaccinations are responsible for ‘turbo cancers’. There is no evidence to support this.

公式サイト優先表示や報酬停止 与野党、公正なSNS選挙へ推奨案 日本経済新聞

公式サイト優先表示や報酬停止 与野党、公正なSNS選挙へ推奨案 - 日本経済新聞
与野党は24日、選挙のSNS規制に関する協議会を開いた。公正な選挙に向け事業者がとるべき行動の推奨例を含む合意案を議論した。総務省はこれを土台に事業者を対象にした指針をつくる。公式サイトの優先表示や報酬停止などの案が浮かぶ。自民党実務者の逢沢一郎氏は会合の冒頭で「事業者には選挙の公正を確保し、悪影響を軽減するための措置をしっかりと講じてほしい」と述べた。信頼できる情報を目につきやすく合意案

判定基準などはJFCファクトチェック指針をご参照ください。

毎週、ファクトチェック情報をまとめて届けるニュースレター登録(無料)は、上のボタンから。また、QRコード(またはこのリンク)からLINEでJFCをフォローし、気になる情報を質問すると、AIが関連性の高いJFC記事をお届けします。詳しくはこちら。

もっと見る

毎年拡散するインフルエンザ誤情報/JFC記事・動画や関連記事【今週のファクトチェック】

毎年拡散するインフルエンザ誤情報/JFC記事・動画や関連記事【今週のファクトチェック】

あるニュースが注目を集めると、それにまつわる偽・誤情報が必ず拡散します。地震、台風、インフルエンザもその一つです。季節の話題のように、毎年、流行のタイミングで、手口が似通った偽情報が拡散する。プレバンキング記事で予習をしておくと良いでしょう。 今週のファクトチェックまとめです。 ✉️日本ファクトチェックセンター(JFC)がこの1週間に出した記事を中心に、その他のメディアも含めて、ファクトチェックや偽情報関連の情報をまとめました。同じ内容をニュースレターでも配信しています。登録はこちら。 今週のお知らせ JFCファクトチェック講師養成講座 申込はこちら 日本ファクトチェックセンター(JFC)は、ファクトチェックやメディア情報リテラシーに関する講師養成講座を月に1度開催しています。講座はオンラインで90分間。修了者には認定バッジと教室や職場などで利用可能な教材を提供します。 次回の開講は10月24日(土)午後4時~5時30分で、お申し込みはこちら。 日本ファクトチェックセンター(JFC) ファクトチェック講師養成講座 10月24日(土)開催分日本ファク

By 日本ファクトチェックセンター(JFC)
日高村がバングラデシュ人を1000人受け入れる? 村は否定【ファクトチェック】

日高村がバングラデシュ人を1000人受け入れる? 村は否定【ファクトチェック】

高知県日高村が「バングラデシュ人1000人を受け入れる」という投稿が拡散しましたが、誤りです。日高村は「特定の国籍の方を対象とした集団的な移住事業や計画は行っていない」と公式に否定しています。民間の交流団体の会長は「1000人」と話していますが、村の施策とは無関係です。 検証対象 拡散した言説 2026年10月1日、「高知県の日高村という人口4577人の村で、バングラデシュ人1000人受け入れるみたいだが…」という投稿がXで拡散した。 検証する理由 この投稿は9000件以上リポストされ、表示回数は839万回を超えている。「地元の人達は知ってるの?」「5人に1人がバングラデシュ人になってしまう!」というコメントがあるため検証する。 検証過程 出入国在留管理庁のウェブサイトによると、2025年末現在、高知県に住むバングラデシュ人は107人だ(出入国在留管理庁”令和7年末現在における在留外国人数について”)。 「1000人受け入れ」は村の計画ではなく民間団体の発言 「バングラデシュ人を1000人受け入れ」はどこからの情報か。Meltwaterで

By 木山竣策(Shunsaku Kiyama)
インフルエンザの偽・誤情報は毎年、形を変えて広がる 国内外の検証に見る5つの手口【プレバンキング】

インフルエンザの偽・誤情報は毎年、形を変えて広がる 国内外の検証に見る5つの手口【プレバンキング】

秋が深まり、インフルエンザワクチンの接種シーズンが始まりました。この時期は、ワクチンや流行をめぐる偽・誤情報も毎年のように広がります。日本ファクトチェックセンター(JFC)は、インフルエンザワクチンに関する投稿を繰り返し検証してきました。似たような主張は、海外でも拡散しています。今回は、海外の事例も合わせて、5つの「手口」を紹介します。 この記事は、偽・誤情報の手口を知ることで、同様の情報を目にしたときに騙されにくくする「プレバンキング」という予防的な取り組みです。詳しくは、JFC用語解説「プレバンキング」をご覧ください。 広がりやすい5つの手口 1. 本物の資料の一部分を切り出して「危険」と主張 本物の医薬品の添付文書や研究論文の一部を切り取って、「危険だ」と主張する投稿です。 2025年9月、点鼻ワクチン「フルミスト」の添付文書に「劇薬」「ミトコンドリア脳筋症の症状悪化」と書かれていることを根拠に、「子供の命が危険」だという主張が拡散しました。記載は事実ですが、そもそもワクチンは原則「劇薬」に指定されています。「劇薬は用法・用量に注意が必要だ」とい

By 根津 綾子(Ayako Nezu)
大谷翔平選手に関するニュースを装った偽サイトが拡散 投資に勧誘【詐欺注意】

大谷翔平選手に関するニュースを装った偽サイトが拡散 投資に勧誘【詐欺注意】

2026年10月ごろから、「大谷翔平氏がシカゴでのカブス戦後に片山さつき財務相との握手を拒否した」とするNHK風の偽記事がインターネット上で拡散しています。リンクをクリックすると投資サービスの宣伝に誘導されるので注意が必要です。 2026年10月ごろから、ドジャースの大谷選手の写真とともに「先日の出来事は、日本中に衝撃を与えました」「最新情報はWebサイトに掲載しています」などと書かれたリンクが添付された投稿が多数投稿されている(例1、例2)。 10月5日現在、投稿したアカウントの一部は凍結されている。 リンク先に飛ぶと(現在は削除済み)、NHKのロゴがある記事のようなページが表示される。見出しは「大谷翔平、シカゴでのカブス戦後に片山氏との握手を拒否。その背後にある驚くべき理由とは — NHK」。ロゴやレイアウトなどは、実際のNHKのニュースサイトに似せて作られている。 しかしページのURLは「affectmeridian.world」で、NHK(https://www.nhk.or.jp/)とは関係のないドメインだ。NHKのサイトには同じ記事が存在しない。

By 木山竣策(Shunsaku Kiyama)

ファクトチェック講座

JFCファクトチェック講師養成講座 申込はこちら

JFCファクトチェック講師養成講座 申込はこちら

日本ファクトチェックセンター(JFC)は、ファクトチェックやメディア情報リテラシーに関する講師養成講座を月に1度開催しています。講座はオンラインで90分間。修了者には認定バッジと教室や職場などで利用可能な教材を提供します。 次回の開講は10月24日(土)午後4時~5時30分で、お申し込みはこちら。 日本ファクトチェックセンター(JFC) ファクトチェック講師養成講座 10月24日(日)開催分日本ファクトチェックセンター(JFC)による講師養成講座です。 講師養成講座(オンラインで90分)を受講いただいた後、修了課題を提出された方には、教室や職場などで利用可能な教材の提... powered by Peatix : More than a ticket.Peatix 受講条件はファクトチェッカー認定試験に合格していること。講師養成講座は1回の受講で修了となります。 受講生には教材を提供 デマや不確かな情報が蔓延する中で、自衛策が求められています。「気をつけて」というだけでは、対策になりません。最初から騙されたい人はいません。誰だって気をつけているのに、誤っ

By 古田大輔(Daisuke Furuta)
理論から実践まで学べるJFCファクトチェック講座 20本の動画と記事を一挙紹介

理論から実践まで学べるJFCファクトチェック講座 20本の動画と記事を一挙紹介

日本ファクトチェックセンター(JFC)は、YouTubeで学ぶ「JFCファクトチェック講座」を公開しました。誰でも無料で視聴可能で、広がる偽・誤情報に対して自分で実践できるファクトチェックやメディアリテラシーの知識を学ぶことができます。 理論編と実践編の中身 理論編では、偽・誤情報の日本での影響を調べた2万人調査の紹介や、間違った情報を信じてしまう背景にある人間のバイアス、大規模に拡散するSNSアルゴリズムなどを解説しています。 実践編では、画像や動画や生成AIなど、偽・誤情報をどのように検証したら良いかをJFCが検証してきた事例から具体的に学びます。 JFCファクトチェッカー認定試験を開始 2024年7月29日から、これらの内容について習熟度を確認するJFCファクトチェッカー認定試験を開始します。誰でもいつでも受験可能です(2024年度中は受験料1000円、2025年度から2000円)。 合格者には様々な技能をデジタル証明するオープンバッジ・ネットワークを活用して、JFCファクトチェッカーの認定証を発行します。 JFCファクトチェッカー認定試験

By 古田大輔(Daisuke Furuta)
JFCファクトチェッカー認定試験

JFCファクトチェッカー認定試験

日本ファクトチェックセンター(JFC)はJFCファクトチェッカー認定試験を開始します。YouTubeで公開しているファクトチェック講座から出題し、合格者に認定証を授与します。 拡散する偽・誤情報から身を守るために 偽・誤情報の拡散は増える一方で、皆さんが日常的に使用しているSNSや動画プラットフォームに蔓延しています。偽広告や偽サイトへのリンクなどによる詐欺被害も広がっています。 JFCが国際大学グロコムと実施した調査では、実際に拡散した偽・誤情報を51.5%の割合で「正しいと思う」と答え、「誤っている」と気づけたのは14.5%でした。 自分が目にする情報に大量に間違っているものがある。そして、誰もが持つバイアスによって、それが自分の感覚に近ければ「正しい」と受け取る傾向がある。インターネットはその傾向を増幅する。 だからこそ、ファクトチェックやメディアリテラシーに関する知識が誰にとっても必須です。 JFCファクトチェック講座と認定試験 JFCファクトチェック講座(YouTube, 記事)は、2万人調査を元に偽・誤情報の拡散経路や騙されない人の行動

By 日本ファクトチェックセンター(JFC)