経済学者・成田悠輔氏「逮捕」は偽ニュース 日経を装う偽サイトが拡散【詐欺注意】
2026年8月下旬から、経済学者の成田悠輔氏が手錠をかけられて連行されたとする偽の記事が確認されています。成田氏は、過去に同様の広告について「フェイクニュース」とXで否定しています。
Xのプロモーション機能で拡散した「日経記事」風のページ
Xのプロモーション機能を使った投稿で、成田氏の顔写真と共に「詳しい情報をお探しの方はこちらからどうぞ」などといった投稿が多数投稿されている(例1、例2)。投稿したアカウントの一部は凍結されている。
リンク先に飛ぶと、2026年9月16日付けの日経新聞の記事のような体裁をしている。ロゴやナビゲーションメニューなどは、実際の日経電子版とほぼ同じデザインだ。
しかしURLは「glasscheese.click」で、日経新聞(https://www.nikkei.com/)とは関係のないドメインだ。日経サイトには同じ記事が存在しない。

通常の記事にはない表現、突然の投資文言
見出しは「放送から37分後、手錠をかけられて連行された。録画は深夜0時までに削除された」。本文は「22時15分、実業家の成田悠輔がテレビ朝日のビル前で逮捕された」から始まる。
本物の新聞記事は、一般的に時間だけではなく日付から書く。逮捕された人物の名前には「容疑者」とつける。また写真にはキャプション(写真説明)をつけるが、この記事には存在しない。
記事は、テレビ朝日「報道ステーション」で、ニュースキャスターの大越健介氏が司会を務め、成田氏と日本銀行総裁の植田和男氏が対談し、その後、成田氏が逮捕されたと報じている。
しかし、記事中盤で突然、「Yenno Tokanは人工知能に基づくプラットフォームです。株式、為替、債券を24時間365日自動的に取引します」などと投資を促す場面が入っており、二人の会話も脈絡がないなど、ニュース記事としては不自然だ。
また、ログインやトップなどをクリックしても一切リンクが反応しない。
成田氏「フェイクニュースです」
2026年8月、成田氏は自身のXアカウントで「私が逮捕されたという広告はフェイクニュースです。今のところは」と投稿している。
日本ファクトチェックセンター(JFC)は、過去にも柳井正氏や高市早苗氏などを使った同じ形式の投資を促すサイトについてファクトチェックし、誤りと判定している。
JFC.”自民党・高市早苗議員が日本銀行に提訴された? 投資に誘導する偽広告【ファクトチェック】”
JFC.”柳井正氏が拘束された? 投資を促す偽広告【ファクトチェック】”
あとがき
日経やgooニュースなどのニュース記事を装い、著名人の名前を使って投資に誘導する偽広告は、形を変えて何度も拡散しています。ドメインの確認や、本人や公式アカウントでの発信の有無を確かめることが大切です。
また、著名人が逮捕されれば、主要メディアが一斉に速報しているはずです。関連情報も確認しましょう。
検証:木山竣策
編集:藤森かもめ、古田大輔
判定基準などはJFCファクトチェック指針をご参照ください。
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