ハンタウイルスにも効く新型コロナの情報ワクチン/JFC記事・動画や関連記事【今週のファクトチェック】

ハンタウイルスにも効く新型コロナの情報ワクチン/JFC記事・動画や関連記事【今週のファクトチェック】

大西洋を公開中のクルーズ船で集団感染のニュースが報じられたハンタウイルス。世界中で話題を呼んでおり、すでに多数の偽・誤情報も流れています。

関連ニュースで紹介した記事「I'm fighting misinformation online. False hantavirus claims follow a now-familiar playbook(オンラインで誤情報と闘う:ハンタウイルスをめぐる虚偽の主張は見慣れたパターンを辿る)」は、ハンタウイルスに関する偽・誤情報が、新型コロナウイルスのときに拡散したものに類似していると指摘しています。

「イベルメクチンが効く」という主張。「感染拡大の理由は新型コロナワクチン」という主張。「製薬業界の陰謀」「中国の生物兵器」など様々です。

類似の偽・誤情報は新型コロナのときにも拡散しました。状況がまだわからない状況で根拠のない主張をするものもあれば、科学的に完全に間違っている主張もあります。

あっという間に大量に拡散する偽・誤情報を、一つずつファクトチェックしても間に合いません。こういうときに役立つのが、ウイルスが拡散する前に「情報のワクチン」を接種しておくことです。

新たな感染症が発見された際に、どのような偽・誤情報がどういう手口で拡散するのか、事前に理解しておく。これが「プレバンキング」と呼ばれる手法です。ウイルス感染前に知っておくと、不審な情報に気づきやすくなる効果が期待できます。まさに「情報のワクチン」です。

解説記事「話題の書『フェイクニュースの免疫学』から学ぶ情報のワクチンの重要性 ファクトチェックだけではなぜ足りないのか」では、この手法について紹介をしています。ぜひ参考にしてみてください。(古田大輔)

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日本ファクトチェックセンター(JFC)は、ファクトチェックやメディア情報リテラシーに関する講師養成講座を月に1度開催しています。講座はオンラインで90分間。修了者には認定バッジと教室や職場などで利用可能な教材を提供します。

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今週の解説・コラム

話題の書『フェイクニュースの免疫学』から学ぶ情報のワクチンの重要性 ファクトチェックだけではなぜ足りないのか

ファクトチェックは、偽・誤情報がすでに広がった後の「治療」です。流れた情報を検証し、誤りを指摘する。日本ファクトチェックセンター(JFC)が3年余りにわたって続けてきた仕事の中心も、ここにあります。しかし、誤情報の量と拡散速度はファクトチェックを遥かに上回ります。JFCに限らず、ファクトチェックは偽・誤情報に比べて常に遅すぎ、少なすぎます。

サンダー・ヴァン・ダー・リンデン著『フェイクニュースの免疫学--信じたくなる心理と虚偽の構造』(みすず書房)は、2023年に出版されて話題となった『Foolproof』の翻訳書。偽・誤情報が拡散する理由と、効果的な対策について解説しています。

話題の書『フェイクニュースの免疫学』から学ぶ情報のワクチンの重要性 ファクトチェックだけではなぜ足りないのか
ファクトチェックは、偽・誤情報がすでに広がった後の「治療」です。流れた情報を検証し、誤りを指摘する。日本ファクトチェックセンター(JFC)が3年余りにわたって続けてきた仕事の中心も、ここにあります。しかし、誤情報の量と拡散速度はファクトチェックを遥かに上回ります。JFCに限らず、ファクトチェックは偽・誤情報に比べて常に遅すぎ、少なすぎます。 サンダー・ヴァン・ダー・リンデン著『フェイクニュースの免疫学--信じたくなる心理と虚偽の構造』(みすず書房)は、2023年に出版されて話題となった『Foolproof』の翻訳書。偽・誤情報が拡散する理由と、効果的な対策について解説しています。 人は事実と誤情報を見分けられない まず、人はどれだけ騙されてしまうのか。以下のような事例が紹介されています。 ・6本のニュース見出し(真偽が半分ずつ)を約1500人に提示し、すべての真偽を見分けられた人は4%。 ・数百人の中学生に「広告記事」を見せたら80%以上が「ニュース記事」と誤認、70%が石油企業の広告記事が世界の温暖化に関する科学的ニュース記事より「信頼できる」と回答。

今週のファクトチェック

高市首相が「自動車税の廃止」を正式決定? ニュース映像を加工した偽画像

高市早苗首相が自動車税を廃止したと発表したかのような画像つきの投稿が拡散しましたが、誤りです。そのような発表はなく、画像は加工されたものです。

高市首相が「自動車税の廃止」を正式決定? ニュース映像を加工した偽画像【ファクトチェック】
高市早苗首相が自動車税を廃止したと発表したかのような画像つきの投稿が拡散しましたが、誤りです。そのような発表はなく、画像は加工されたものです。 検証対象 2026年4月、「高市首相がついに『自動車税の廃止』」を正式決定」などの投稿が相次いだ(例1)。「高志市長が自動車税の廃止を正式に決定」と書いている投稿もあり、これは「高市首相」の誤記と思われる(例2)。 検証する理由 例1、例2の投稿には、ともに2枚の画像が添付されており、一見、テレビのニュース番組から切り出した画像に見える。2枚目の画像を使った投稿は、ほかにもある(例3、例4)。 これらの投稿をしたアカウントの一部は5月7日時点ですでに凍結されているが、XやThreadsなど、多くのSNSで同じ画像が拡散しているため検証する。 検証過程 拡散した画像の1枚目は「速報 自動車税を廃止へ!! 家計負担の大幅軽減で関連株に追い風!」と書かれたもので投資を促す内容だ。 2枚目は高市氏の発言を取り上げたニュースのスクリーンショットのような画像で、画像の左上にテレビ朝日系列ANNのロゴがあり、「高市総

日本年金機構を騙ってPayPayで送金させる偽メールに注意 「国民年金保険料の未納」と嘘

日本年金機構を騙り、国民年金保険料の未納があるとしてPayPayなどで送金させる不審なメールが確認されています。日本年金機構は、Xなどで「全国的に多発していますので、ご注意ください」と呼びかけています。

日本年金機構を騙ってPayPayで送金させる偽メールに注意 「国民年金保険料の未納」と嘘
日本年金機構を騙り、国民年金保険料の未納があるとしてPayPayなどで送金させる不審なメールが確認されています。日本年金機構は、Xなどで「全国的に多発していますので、ご注意ください」と呼びかけています。 「最終通知」などと不安を煽り、送金に誘導 偽メールは筆者のもとにも届いた。2026年5月から立て続けに私用メールアドレスに8件届いたメールの件名はいずれも「【重要】差押予告通知書(最終通知)- 日本年金機構」。 送信元のFrom欄には「日本年金機構」と表示されているが、メールアドレスのドメインはchance.comで、日本年金機構のドメイン(nenkin.go.jp)とは別のものだ。このため、メールには「認証情報のドメインとFromアドレスのドメインが一致していません」という警告が出ていた。 メールには「差押予告通知書」とあり、「この期限を過ぎた場合、差押手続きを即刻開始いたします」という文面とともに締め切り日時と、「PayPay | 18,500円を今すぐ納付」と書かれたリンクが添付されている。 メール本文にあるリンクをクリックすると、実際にPay

今週の動画/ポッドキャスト

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Global Leader in Information Reliability

France launches ‘Bercy Decodes’ initiative to counter economic misinformation:Anadolu

France launches ‘Bercy Decodes’ initiative to counter economic misinformation
Program will seek to address viral rumors related to taxation, purchasing power, public spending by providing verified, publicly sourced information through educational content | Anadolu

Nearly Half of Americans Believe Top 2026 False Claims:NewsGuard's Reality Check

https://www.newsguardrealitycheck.com/p/nearly-half-of-americans-believe-226

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Yet fact-checking is still standing after a year of challenges on every front

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I'm fighting misinformation online. False hantavirus claims follow a now-familiar playbook:STAT News

I’m fighting misinformation online. False hantavirus claims follow a now-familiar playbook
The cruise ship hantavirus outbreak is serious but limited. Online, it’s another story.

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生成AIを使ったオンライン詐欺/JFC記事・動画や関連記事【今週のファクトチェック】

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日本経済新聞が生成AIを活用したオンライン詐欺について報じました。本物のサイトに似た偽サイトを作り、AIに参照させる手口です。オンライン詐欺は巧妙化し、被害が拡大しています。日本ファクトチェックセンターでも注意喚起の記事を増やしているので、参照してください。 今週のファクトチェックまとめです。 ✉️日本ファクトチェックセンター(JFC)がこの1週間に出した記事を中心に、その他のメディアも含めて、ファクトチェックや偽情報関連の情報をまとめました。同じ内容をニュースレターでも配信しています。登録はこちら。 今週のお知らせ JFCファクトチェック講師養成講座 申込はこちら 日本ファクトチェックセンター(JFC)は、ファクトチェックやメディア情報リテラシーに関する講師養成講座を月に1度開催しています。講座はオンラインで90分間。修了者には認定バッジと教室や職場などで利用可能な教材を提供します。 次回の開講は10月24日(土)午後4時~5時30分で、お申し込みはこちら。 日本ファクトチェックセンター(JFC) ファクトチェック講師養成講座 10月24日(土)

By 日本ファクトチェックセンター(JFC)
日本は「報道の自由度」117位? 2026年は62位 「ジェンダーギャップ」と混同か【ファクトチェック】

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高市早苗首相が米ニューヨークの国連総会で演説をしている画像とともに「日本のテレビ局や新聞社はこんな映像を流せない。(報道の自由度117位)」という文言を付けた投稿が拡散しましたが、誤りです。NGO「国境なき記者団(RSF)」が発表している報道の自由度ランキングで、2026年の日本は180か国中62位でした。 検証対象 拡散した言説 2026年9月26日、「Good angle NHKを筆頭に日本のテレビ局や新聞社はこんな映像(写真)を流せない。(報道の自由度117位)」という文言が付いた画像がXで拡散した。 検証する理由 9月30日現在、投稿は9700回以上リポストされ、表示は144万件を超える。 拡散した投稿には「各国首脳の演説は日程が分散しているから時間帯によって空席が多いのは普通の事なので流す必要がないんですよ」などの指摘もあるが、「高市首相の国連演説。ガラガラ。テレビはスルー。さすが報道の自由度117位の日本」「絶対に日本のメディアは出さないアングル さすが報道の自由度117位の我が国日本 政権の不都合を隠蔽するな」など、日本が報道の自由度

By 根津 綾子(Ayako Nezu)
「イスラム・ムスリム」をめぐる偽・誤情報の典型パターン 海外でも見られる共通点【プレバンキング】

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イスラム教に関する誤情報は、世界中で繰り返し拡散しています。日本ファクトチェックセンター(JFC)はこうした投稿を数多く検証してきましたが、似た主張は形を変えて広がります。今回は「イスラム・ムスリム」をめぐる偽・誤情報のパターンを紹介します。 この記事は、偽・誤情報の手口を知ることで、同様の情報を目にしたときに騙されにくくする「プレバンキング」という予防的な取り組みです。詳しくは、JFC用語集「プレバンキング」をご覧ください。 拡散しやすい5つのパターン 1.無関係の事件をムスリムと結びつける 注目度の高い事件の容疑者や関係者を、根拠なくムスリムと結びつけるパターンです。 2026年4月、東京のポケモンセンターで店員が刺殺された事件で、「ムスリムを入国させるとこうなる」との言説が拡散しました。容疑者は事件直後に自身の首を刺して死亡しましたが、ムスリムだという情報はありませんでした。 2024年8月には、英国で3人の女児が刺殺された事件で、「イスラム系住民が路上で武器を持っている」という動画が拡散しましたが、実際は、結婚祝いで装飾用のナイフを手に踊る動

By 根津 綾子(Ayako Nezu)
プーチン大統領が日本市民に「あなた方の問題は自国の支配エリートによる行動の結果」? 実際には「西側諸国の一般市民」に【ファクトチェック】

プーチン大統領が日本市民に「あなた方の問題は自国の支配エリートによる行動の結果」? 実際には「西側諸国の一般市民」に【ファクトチェック】

2026年9月23日、ロシアのプーチン大統領が「日本の一般市民は私の声を聞いてほしい」「あなた方が今直面している問題は、自国の支配エリートによる何年もの行動の結果であるということ」と発言したとする投稿がXで拡散しましたが、不正確です。この発言は4年前の2022年3月にクレムリンが公開したプーチン氏のビデオ会議でのスピーチの一部で、プーチン氏が呼びかけたのは「日本の一般市民」ではなく「西側諸国の一般市民」です。 検証対象 拡散した投稿 2026年9月23日、「速報:プーチン『日本の一般市民は、私の声を聞いてほしい。あなた方が今直面している問題は、自国の支配エリートによる何年もの行動の結果であるということ』」という動画付き投稿がXで拡散した。 検証する理由 この投稿は4400件以上リポストされ、表示回数は88万回を超えている。「プーチン大統領、知恵ある国民は知っています。助けてください」「ほんとその通りだわ」というコメントが多数あるため検証する。 検証過程 動画は約46秒。プーチン大統領とみられる人物が、ロシア国旗などを背に机の前でロシア語で話して

By 木山竣策(Shunsaku Kiyama)

ファクトチェック講座

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日本ファクトチェックセンター(JFC)は、ファクトチェックやメディア情報リテラシーに関する講師養成講座を月に1度開催しています。講座はオンラインで90分間。修了者には認定バッジと教室や職場などで利用可能な教材を提供します。 次回の開講は10月24日(土)午後4時~5時30分で、お申し込みはこちら。 日本ファクトチェックセンター(JFC) ファクトチェック講師養成講座 10月24日(日)開催分日本ファクトチェックセンター(JFC)による講師養成講座です。 講師養成講座(オンラインで90分)を受講いただいた後、修了課題を提出された方には、教室や職場などで利用可能な教材の提... powered by Peatix : More than a ticket.Peatix 受講条件はファクトチェッカー認定試験に合格していること。講師養成講座は1回の受講で修了となります。 受講生には教材を提供 デマや不確かな情報が蔓延する中で、自衛策が求められています。「気をつけて」というだけでは、対策になりません。最初から騙されたい人はいません。誰だって気をつけているのに、誤っ

By 古田大輔(Daisuke Furuta)
理論から実践まで学べるJFCファクトチェック講座 20本の動画と記事を一挙紹介

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日本ファクトチェックセンター(JFC)は、YouTubeで学ぶ「JFCファクトチェック講座」を公開しました。誰でも無料で視聴可能で、広がる偽・誤情報に対して自分で実践できるファクトチェックやメディアリテラシーの知識を学ぶことができます。 理論編と実践編の中身 理論編では、偽・誤情報の日本での影響を調べた2万人調査の紹介や、間違った情報を信じてしまう背景にある人間のバイアス、大規模に拡散するSNSアルゴリズムなどを解説しています。 実践編では、画像や動画や生成AIなど、偽・誤情報をどのように検証したら良いかをJFCが検証してきた事例から具体的に学びます。 JFCファクトチェッカー認定試験を開始 2024年7月29日から、これらの内容について習熟度を確認するJFCファクトチェッカー認定試験を開始します。誰でもいつでも受験可能です(2024年度中は受験料1000円、2025年度から2000円)。 合格者には様々な技能をデジタル証明するオープンバッジ・ネットワークを活用して、JFCファクトチェッカーの認定証を発行します。 JFCファクトチェッカー認定試験

By 古田大輔(Daisuke Furuta)
JFCファクトチェッカー認定試験

JFCファクトチェッカー認定試験

日本ファクトチェックセンター(JFC)はJFCファクトチェッカー認定試験を開始します。YouTubeで公開しているファクトチェック講座から出題し、合格者に認定証を授与します。 拡散する偽・誤情報から身を守るために 偽・誤情報の拡散は増える一方で、皆さんが日常的に使用しているSNSや動画プラットフォームに蔓延しています。偽広告や偽サイトへのリンクなどによる詐欺被害も広がっています。 JFCが国際大学グロコムと実施した調査では、実際に拡散した偽・誤情報を51.5%の割合で「正しいと思う」と答え、「誤っている」と気づけたのは14.5%でした。 自分が目にする情報に大量に間違っているものがある。そして、誰もが持つバイアスによって、それが自分の感覚に近ければ「正しい」と受け取る傾向がある。インターネットはその傾向を増幅する。 だからこそ、ファクトチェックやメディアリテラシーに関する知識が誰にとっても必須です。 JFCファクトチェック講座と認定試験 JFCファクトチェック講座(YouTube, 記事)は、2万人調査を元に偽・誤情報の拡散経路や騙されない人の行動

By 日本ファクトチェックセンター(JFC)