石破新首相めぐる偽・誤情報/斎藤前知事の支持率39%?/選挙で気をつけるべきこととAIの影響【今週のファクトチェック】

石破新首相めぐる偽・誤情報/斎藤前知事の支持率39%?/選挙で気をつけるべきこととAIの影響【今週のファクトチェック】

自民党総裁選挙に勝利して首相に就任した石破茂氏、失職した兵庫県の前知事斎藤氏に関して偽・誤情報が拡散しました。近づく選挙に備えて拡散しがちな偽・誤情報の類型やAIの影響の実態について国内外の事例をもとに解説します。

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今週のファクトチェック解説

選挙で拡散する偽・誤情報とは 標的は候補者だけでなく民主主義

石破茂首相は2024年10月に解散総選挙を実施すると宣言しました。選挙は偽・誤情報の標的になります。2024年は世界中で国政選挙が実施され、生成AIによる混乱も指摘されてきました。実際にどのようなデマや噂が拡散するのでしょうか。国内外の状況について解説します

選挙で拡散する偽・誤情報、AIの影響は? 標的は候補者だけでなく民主主義【解説】
石破茂首相は2024年10月に解散総選挙を実施すると宣言しました。選挙は偽・誤情報の標的になります。2024年は世界中で国政選挙が実施され、生成AIによる混乱も指摘されてきました。実際にどのようなデマや噂が拡散するのでしょうか。国内外の状況について解説します。 選挙で拡散しがちな偽・誤情報の種類 選挙で拡散する偽・誤情報には世界的に共通する傾向がある。以下の表に日本で実際に拡散し、日本ファクトチェックセンター(JFC)で検証をしたものを中心に分類した。 拡散する時期を「投開票日前」「投開票日」「選挙後」に、標的となる対象を「政党・候補者」「選挙制度」「メディア」に分けた。標的と時期ごとに、これまでにJFCが実際に検証した情報をまとめている。 政党・候補者に関する偽・誤情報 候補者や政党を貶めたり、持ち上げたりする偽・誤情報が拡散する理由の一つは、自分が支持する陣営を有利にしたいという明確な意図だ。間違った情報を意図的に流して政治的な利益を得ようとする「故意犯」と言える。 ただ、これだけが拡散の理由ではない。 自分が嫌いな候補にとって不利な情報であれ

今週のファクトチェック

1970年代のファンタオレンジ、添加物はたった3つ? 表示義務の変更

1976年に販売されていたファンタオレンジについて「使われている添加物はたった3つ」と主張する画像が拡散しましたが、根拠不明です。香料や酸味料は、原料の機能等をまとめて表示しており、単一の物質とは限りません。現在は表示義務があり、当時はなかった添加物もあります。

1970年代のファンタオレンジ、添加物はたった3つ? 表示義務の変更【ファクトチェック】
1976年に販売されていたファンタオレンジについて「使われている添加物はたった3つ」と主張する画像が拡散しましたが、根拠不明です。香料や酸味料は、原料の機能等をまとめて表示しており、単一の物質とは限りません。現在は表示義務があり、当時はなかった添加物もあります。 検証対象 2024年9月16日、「1970年代のファンタオレンジ🍊 使われている添加物はたった3つ」というコメントともに、「1976年 ファンタオレンジ」と書かれたオレンジ色の缶の画像が拡散した。この投稿には「今の日本が『添加物大国』と化しどれだけ添加物に汚染されているのかがよく分かる」とも書かれている。 この投稿は9月27日時点で2100件以上リポストされ、表示回数は110万回を超える。投稿について「アイスクリーム類もそうですよね」というコメントの一方で「法律が変わりましたからね 当時は材料表記に関する規制はなかったはずです」という指摘もある。 検証過程 コカ・コーラ社はFacebookで、歴代のパッケージを投稿しており、検証対象の画像は一番左のパッケージに近い。ただし、検証対象は250m

深圳の男児死亡事件、中国人が日本人を騙って謝罪文? 改変した画像

中国・深圳の男児死亡事件に関連して、中国人が日本人を騙る謝罪文を作成したという言説が画像とともに拡散しましたが誤りです。画像は改変されています。

深圳の男児死亡事件、中国人が日本人を騙って謝罪文? 改変した画像【ファクトチェック】
中国・深圳の男児死亡事件に関連して、中国人が日本人を騙る謝罪文を作成したという言説が画像とともに拡散しましたが誤りです。画像は改変されています。 検証対象 2024年9月26日、中国広東省深圳(しんせん)で日本人学校の男子児童が登校中に刺されて死亡した事件で「中国人が日本人を騙って『日本人が全て悪い』という謝罪文を書いた」という内容の投稿が中国語で書かれた謝罪文の画像とともに拡散した。 画像は、花束に中国語で書かれたメッセージカードが添えられている。右側には「私たち日本人の大人がすべて悪い」「全ての日本人成年より」などの和訳が書かれている。 10月1日現在、530万の閲覧があり、8200を超えるリポストがついている。投稿について「嘘しか言わない」「悪質極まりない」などのコメントの一方で、「これコラですよ」という指摘もある。 この画像の投稿を検索すると、最も古いものは2024年9月23日のものだった。 検証過程 拡散した画像をGoogleレンズで検索すると、花束の形は一致しているが、メッセージカードに書かれた文章が異なる画像が見つかった。 メッセー

兵庫県の斎藤前知事の支持率が39%?出直し選挙に関する調査

兵庫県議会の不信任決議によって失職した斎藤元彦前知事について、「県民の支持率が39%ある」かのように見せるTV画面が拡散しましたが、誤りです。支持39%というのは「失職、出直し選挙という判断についてどう思うか」と県民に聞いた結果で、斎藤氏の支持率ではありません。

兵庫県の斎藤前知事の支持率が39%?出直し選挙に関する調査【ファクトチェック】
兵庫県議会の不信任決議によって失職した斎藤元彦前知事について、「県民の支持率が39%ある」かのように見せるTV画面が拡散しましたが、誤りです。支持39%というのは「失職、出直し選挙という判断についてどう思うか」と県民に聞いた結果で、斎藤氏の支持率ではありません。 検証対象 2024年9月26日、「兵庫県民のみのアンケート マスゴミがあれだけ偏向報道してるのに健闘してるやん」というコメントと共に円グラフに斎藤氏の顔写真を載せた画像が拡散した。テレビ番組の一場面のようで、グラフには「支持しない」40%、「支持する」39%と書かれている。 150万を超える閲覧があり、リポストは2200。「やっぱり県立高校無償化など、改革の成果を実際に身近に感じてる人が多いと思われる」「これ斎藤知事再選あるんちゃうか」などのコメントの一方で、「『斉藤さんの出直し選挙』に対する支持・不支持ですので…。斉藤さん自身を支持・不支持しているかどうかの円グラフではないです」という指摘もある。 検証過程 拡散した画像は、読売テレビの情報番組「関西情報ネットten.」の一場面だ。斎藤氏のコ

九州大学病院にワクチンの危険性を呼びかける張り紙? 九大とは無関係な画像

福岡市にある九州大学病院に新型コロナワクチンの危険性を呼びかける張り紙があったという言説が拡散しましたが、誤りです。画像は徳島県の診療所が「院内掲示した」と述べており、九大病院は「当院とは一切関係がございません」と注意喚起をしています。

九州大学病院にワクチンの危険性を呼びかける張り紙? 九大とは無関係な画像【ファクトチェック】
福岡市にある九州大学病院に新型コロナワクチンの危険性を呼びかける張り紙があったという言説が拡散しましたが、誤りです。画像は徳島県の診療所が「院内掲示した」と述べており、九大病院は「当院とは一切関係がございません」と注意喚起をしています。 検証対象 2024年10月2日、「九州大学病院の外来に何とワクチンの危険性の張り紙がしてありました。ついに国立の大学病院まで拒否するようになりました」という画像付き言説が拡散した。画像にはコロナワクチンを「絶対に打たないようお願いいたします」と書いている。 2024年10月4日現在、投稿は削除されている。2024年10月3日までに280回以上リポストされ、表示回数は47万回を超えていた。投稿には「デマはやめて下さい」「明らかなデマ」という指摘が多数ついていた。 検証過程 徳島の診療所「ウチの院内掲示」 添付された画像をGoogleレンズで検索すると、XなどのSNSで2024年8月ごろから多数拡散している(例1、例2)。8月に拡散した言説には九州大学病院に掲示とは書かれていない。 画像の拡散をうけ、徳島県で診療所を

オバマ元大統領は「小児性愛者」? 姪と撮影した公式写真

アメリカのバラク・オバマ元大統領が膝の上に少女を乗せた画像とともに「小児性愛者」などと指摘する投稿が拡散しましたが、誤りです。写真はオバマ氏と姪で、ホワイトハウスが2015年に公開したものです。

オバマ元大統領は「小児性愛者」? 姪と撮影した公式写真【ファクトチェック】
アメリカのバラク・オバマ元大統領が膝の上に少女を乗せた画像とともに「小児性愛者」などと指摘する投稿が拡散しましたが、誤りです。写真はオバマ氏と姪で、ホワイトハウスが2015年に公開したものです。 検証対象 2024年9月22日、「やばすぎるだろ」という文言と共にオバマ氏が膝の上に黒髪の少女を乗せた画像が拡散した。 2024年10月4日現在、この投稿は3100回以上リポストされ、表示回数は644万件を超える。投稿について、画像から「小児性愛者」「幼児虐待」と指摘するコメントがついている。また「AI画像ではないか」「合成」という指摘もある。 検証過程 画像をGoogleレンズで検索すると、写真や動画の投稿及び共有サービスを提供するコミュニティサイト「Flickr」に「Obama White House Archived」が投稿した画像がヒットする。拡散した画像とまったく同じだ。 写真説明には「妹一家が大統領執務室に立ち寄った際、姪に寄り添う大統領」と書かれている。投稿したのはホワイトハウスの公式アカウントだ。 オバマ氏と姪の写真は、その他にもFlick

石破首相「中国の領空侵犯は即射撃を検討」などと発言? 表現を改変

2024年10月1日に首相となった石破茂氏が「中国の領空侵犯は即射撃を検討。今できないから中国が調子乗ってる」と発言したとする投稿が拡散しましたが、不正確です。引用元の記事にある発言を改変しています。

石破首相「中国の領空侵犯は即射撃を検討」などと発言? 表現を改変【ファクトチェック】
2024年10月1日に首相となった石破茂氏が「中国の領空侵犯は即射撃を検討。今できないから中国が調子乗ってる」と発言したとする投稿が拡散しましたが、不正確です。引用元の記事にある発言を改変しています。 検証対象 2024年9月28日、「石破茂、さっそく終わる。『中国の領空侵犯は即射撃を検討。今できないから中国が調子乗ってる』」という言説が拡散した。 2024年10月4日現在、この投稿は1800件以上リポストされ、表示回数は70万件を超える。投稿について「本当にやるなら、評価する」「対中国強硬発言」というコメントの一方で、「デマ」という指摘もある。 検証過程 投稿はまとめサイト「ツイッター速報」による投稿だ。リンク先を確認すると時事通信が9月22日にYahoo! ニュースに投稿した「領空侵犯に『危害射撃』検討を 自民・石破氏が提起」という記事を引用している。 記事によると、石破氏は9月22日、フジテレビの番組で「警察権で対応しているので、(正当防衛や緊急避難の場合でなければ)危害射撃ができない。中国は知っているから抑止力が効かない」と発言。相手を標的に

今週のJFC動画

中国・深圳の男児死亡事件に関連して、中国人が日本人を騙る謝罪文を作成したという言説が画像とともに拡散しましたが誤りです。画像は改変されています。

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“移民がペットを食べている” 根拠ない情報はどう広がったか(NHK)

9月10日のアメリカ大統領選挙のテレビ討論会で、共和党の大統領候補、トランプ氏が発言したハイチからの移民がペットを食べているという根拠のない情報が広がり続けています。
舞台となった町では爆破予告の脅迫まで起きる事態に。情報がどう生まれて広がったのかNHKが検証しました。

“移民がペットを食べている” 根拠ない情報はどう広がったか | NHK
【NHK】「移民が猫を食べている」9月10日に行われたアメリカ大統領選挙のテレビ討論会で、共和党の大統領候補、トランプ氏が発言した…

「沖縄独立」を煽る偽動画拡散 200の中国工作アカウント確認(日本経済新聞)

「沖縄独立」を促す偽動画がSNS上で拡散し続けており、日本経済新聞が先端の人工知能(AI)ツールで解析したところ、背後に拡散を請け負う大量の「情報工作アカウント」が見つかったと報じています。

「沖縄独立」煽る偽動画拡散 日経調査 200の中国工作アカウント確認 組織的に準備か - 日本経済新聞
「沖縄独立」を促す偽動画がSNS上で拡散し続けている。日本経済新聞が先端の人工知能(AI)ツールで解析したところ、背後に拡散を請け負う大量の「情報工作アカウント(総合2面きょうのことば)」が見つかった。主に中華圏に向けたSNSの投稿だが、専門家は今後、日本の世論分断にもつながりかねないと警鐘を鳴らす。「琉球属于中国,琉球群島不属于日本!」(琉球は中国に属し日本に属してはいない!)こんな中国

偽情報・誤情報にどう立ち向かう〜メディアに何ができるのか〜(NHK)

蔓延する偽・誤情報に対抗する手段がファクトチェックですが、メディアによる取り組みは一部に止まっているとNHK放送文化研究所が調査結果を発表しました。その調査結果をもとに5月に開催された「文研フォーラム」ではマスメディア各社とJFC古田編集長がファクトチェックの現状と課題などを議論しました。

放送研究と調査
デジタル情報空間を中心に、さまざまな誤情報・偽情報が出回っている。

初のアメリカ副大統領候補のテレビ討論会、CNNがファクトチェック

大統領候補に続いて10月1日、アメリカ副大統領候補の民主党ウォルズ氏と共和党バンス氏がCBSニュースでのテレビ討論会に激しい論戦を繰り広げました。両氏の発言をCNNがファクトチェックしました。

Fact-checking the CBS News vice presidential debate between Vance and Walz | CNN Politics
Minnesota Gov. Tim Walz and Ohio Sen. JD Vance are facing off Tuesday night for this cycle’s sole vice presidential debate in New York City.

判定基準などはJFCファクトチェック指針をご参照ください。

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地震のたびに拡散する「人工地震説」や「地震予知」は何が間違っているのか 専門家が解説

地震のたびに拡散する「人工地震説」や「地震予知」は何が間違っているのか 専門家が解説

大きな地震が起きるたびにインターネット上では「人工地震だ」とか「予知されていた」「次の地震は〇月〇日」などの情報が拡散します。科学的な根拠はなく、これまでに日本ファクトチェックセンター(JFC)は何度も「誤り」と検証してきました。次の拡散を防ぐために、JFCは東京大学地震研究所/情報学環・学際情報学府の酒井慎一教授に改めて解説してもらいました。 地震予知は可能? Q「30年以内に地震が発生する確率は何十%」といった長期的な予測は政府も公表します。一方で、大きな地震が起きると「巨大地震は予知されていた」とか「次の地震は〇月〇日」など、日付や場所を特定した「予言」が拡散します。このようなピンポイントの地震予知は現代の科学で可能なのでしょうか。 できません。地震のメカニズムは、今でも多くのことが分かっていません。多くの人はプレート(岩盤)同士が押し合い、跳ね返ったり壊れたりして地震が起こると考えていますが、実際はもっと複雑です。地震は地下にある断層面にそって、岩盤同士が急激にズレることで起こります。断層面はでこぼこしており、触れ合っている岩盤と岩盤が摩擦力で固着し

By 根津 綾子(Ayako Nezu)
伊東市長選挙は不正選挙だった? 画像は市議選、選挙不正の根拠なし【ファクトチェック】

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2025年12月14日投開票の伊東市長選挙をめぐり、開票作業で不正があったと示唆する画像付きの投稿が拡散していますが、誤りです。根拠とされた画像はそもそも市長選ではなく市議選のもの。伊東市選挙委員会は開票作業について「不正はなかったと認識している」と話しています。 検証対象 検証する投稿 12月15日、「伊東市長選挙は不正選挙が行われていた?」という画像付き投稿が拡散した。画像には、票が積み上げられた画像と共に「TVで放送された卓上に積み上がっている票束の高さと選挙管理委員会から発表の票数差に不安を抱きました」と書かれている。 検証する理由 この投稿は戸田市議会議員の河合ゆうすけ氏によるもので、12月18日現在、290件以上リポストされ、表示回数は23万回を超える。 「あると思います」「不正しちゃってるね…」と同調するコメントがつく一方で「意に沿わない結果は何でも不正なのか」という指摘もある。 検証過程 伊東市長選と拡散した画像 伊東市長選挙は、学歴詐称疑惑で2度の不信任決議を受けた田久保真紀前市長の失職に伴い14日に投開票され、田久保氏

By 木山竣策(Shunsaku Kiyama)
ユースファクトチェック選手権優勝の大学生チームが語る検証能力を鍛える鍵 「普段の生活でも使える能力ばかり」

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高校生や大学生ら若者世代を対象に情報検証スキルを競う「ユースファクトチェック選手権」。日本、台湾、タイ、インド、モンゴルの各国内大会を勝ち上がった計25チームによる世界大会が12月13日に開かれ、日本から参加したチームが優勝しました。 選手権はGoogleが運営していた前身の大会を引き継ぐ形で、アジアのファクトチェック団体が協力して昨年から開催。日本では日本ファクトチェックセンター(JFC)とメディア情報リテラシー教育に取り組む学生スタートアップ「Classroom Adventure」が共催しています。 75チーム194人が参加した国内大会を首位で勝ち抜き、世界大会では昨年上位を独占した台湾のチームを抑えて優勝したチーム「YAYO-SAN」の2人、札幌大谷大1年の渡辺魁哩さん(20)と北海道大2年の千葉蛍太さん(20)に検証スキルを鍛える秘訣と大会の感想を聞きました。 昨年大会の経験活かし、生成AIで「自主練」 昨年の大会に「軽いノリで参加した」という渡辺さんが、今度は本気でやってみようと誘ったのが、高校の同級生の千葉さんでした。 教育学を専攻する千葉

By 古田大輔(Daisuke Furuta)
御堂筋線の看板から韓国語と中国語がなくなった? 繰り返し拡散する誤情報【ファクトチェック】

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大阪の地下鉄御堂筋線の看板から韓国語と中国語がなくなったという情報が拡散しましたが誤りです。画像は梅田駅の看板ですが、もともと日本語と英語表記のみでした。繰り返し拡散する誤った情報です。 検証対象 拡散した投稿 2025年12月10日、「大阪梅田の御堂筋線 韓国語と簡体語(中国語)が無くなりスッキリ見やすくなりましたか?」という画像付き投稿が拡散した。 画像には「梅田・新大阪・江坂・箕面萱野方面」と日本語と英語で書かれた看板が写っている。 検証する理由 12月15日現在、この投稿は2400件以上リポストされ、表示回数は51万回を超える。投稿について「やったね大阪メトロ」「公明党の国交大臣いなくなったため」というコメントの一方で「これまでも2か国語表記だったことに注意が必要です」というコミュニティノートがついている。 検証過程 画像は御堂筋線のなんば駅上りホーム 拡散した投稿には「大阪うめだの御堂筋線」と書かれているが、画像は御堂筋線のなんば駅だ。看板の後ろにローソンと電車が写っており、御堂筋線のローソンを検索すると、大阪メトロ内のローソン

By 木山竣策(Shunsaku Kiyama)

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日本ファクトチェックセンター(JFC)は、ファクトチェックやメディア情報リテラシーに関する講師養成講座を月に1度開催しています。講座はオンラインで90分間。修了者には認定バッジと教室や職場などで利用可能な教材を提供します。 次回の開講は12月20日(土)午後2時~3時30分で、お申し込みはこちら。 https://jfcyousei1220.peatix.com 受講条件はファクトチェッカー認定試験に合格していること。講師養成講座は1回の受講で修了となります。 受講生には教材を提供 デマや不確かな情報が蔓延する中で、自衛策が求められています。「気をつけて」というだけでは、対策になりません。最初から騙されたい人はいません。誰だって気をつけているのに、誤った情報を信じてしまうところに問題があります。 JFCが国際大学グロコムと協力して実施した「2万人調査」では実に51.5%の人が誤った情報を「正しい」と答えました。一般に思われているよりも、人は騙されやすいという事実は、様々な調査で裏打ちされています。 JFCではこれらの調査をもとに、具体的にどのような知

By 古田大輔(Daisuke Furuta)
理論から実践まで学べるJFCファクトチェック講座 20本の動画と記事を一挙紹介

理論から実践まで学べるJFCファクトチェック講座 20本の動画と記事を一挙紹介

日本ファクトチェックセンター(JFC)は、YouTubeで学ぶ「JFCファクトチェック講座」を公開しました。誰でも無料で視聴可能で、広がる偽・誤情報に対して自分で実践できるファクトチェックやメディアリテラシーの知識を学ぶことができます。 理論編と実践編の中身 理論編では、偽・誤情報の日本での影響を調べた2万人調査の紹介や、間違った情報を信じてしまう背景にある人間のバイアス、大規模に拡散するSNSアルゴリズムなどを解説しています。 実践編では、画像や動画や生成AIなど、偽・誤情報をどのように検証したら良いかをJFCが検証してきた事例から具体的に学びます。 JFCファクトチェッカー認定試験を開始 2024年7月29日から、これらの内容について習熟度を確認するJFCファクトチェッカー認定試験を開始します。誰でもいつでも受験可能です(2024年度中は受験料1000円、2025年度から2000円)。 合格者には様々な技能をデジタル証明するオープンバッジ・ネットワークを活用して、JFCファクトチェッカーの認定証を発行します。 JFCファクトチェッカー認定試験

By 古田大輔(Daisuke Furuta)
JFCファクトチェッカー認定試験

JFCファクトチェッカー認定試験

日本ファクトチェックセンター(JFC)はJFCファクトチェッカー認定試験を開始します。YouTubeで公開しているファクトチェック講座から出題し、合格者に認定証を授与します。 拡散する偽・誤情報から身を守るために 偽・誤情報の拡散は増える一方で、皆さんが日常的に使用しているSNSや動画プラットフォームに蔓延しています。偽広告や偽サイトへのリンクなどによる詐欺被害も広がっています。 JFCが国際大学グロコムと実施した2万人を対象とする調査では、実際に拡散した偽・誤情報を51.5%の割合で「正しいと思う」と答え、「誤っている」と気づけたのは14.5%でした。 自分が目にする情報に大量に間違っているものがある。そして、誰もが持つバイアスによって、それが自分の感覚に近ければ「正しい」と受け取る傾向がある。インターネットはその傾向を増幅する。 だからこそ、ファクトチェックやメディアリテラシーに関する知識が誰にとっても必須です。 JFCファクトチェック講座と認定試験 JFCファクトチェック講座(YouTube, 記事)は、2万人調査を元に偽・誤情報の拡散経路や

By 日本ファクトチェックセンター(JFC)