地域で拡散する偽・誤情報に地域で対抗する/JFC記事・動画や関連記事【今週のファクトチェック】

地域で拡散する偽・誤情報に地域で対抗する/JFC記事・動画や関連記事【今週のファクトチェック】

土曜日に日本メディア学会情報通信学会に登壇しました。テーマは「宮城県知事選挙における偽情報拡散への対応に関するローカルメディアの取り組み」と「SNS選挙・偽情報問題から問う2026年衆院選と民主主義の行方」でした。

前者については私から「地域で拡散する偽・誤情報を素早く検知・検証できるのは地域のメディアや組織だけ」であり、「By the community, for the community(地域コミュニティが地域コミュニティのために)」が重要だと指摘しました。

後者については、生成AIによるディープフェイクが2025年から激増しており、すでに「AI氾濫」とでも呼ぶべき状況になっていると説明し、ファクトチェックだけでなくメディアリテラシーの普及や、根本的な法制度の整備などが必要だと訴えました。

ファクトチェッカーやメディアがアカデミアの方々と交流し、協力していく「越境」「コラボ」も重要なキーワードです。宮城県でのローカルメディアの取り組みに関しては、河北新報での勉強会や宮城県の有識者委員会などにも参加しています。

組織や業界を超えた、民主主義を守るための協力を日本でも広げたいと考えています。ご関心ある方は、ぜひ、ご連絡ください。(古田大輔)。

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今週のファクトチェック

G7サミットの集合写真に高市首相が不在? 加工された画像【ファクトチェック】

2026年6月17日に閉幕したフランスでのG7サミット(主要7か国首脳会議 )をめぐって、「高市外しがミエミエのG7記念撮影。馬鹿が見当たりません」と主張し、高市早苗首相が集合写真に入っていない画像が拡散しましたが、加工されています。元の画像には高市首相が映っています。

G7サミットの集合写真に高市首相が不在? 加工された画像【ファクトチェック】
2026年6月17日に閉幕したフランスでのG7サミット(主要7か国首脳会議 )をめぐって、「高市外しがミエミエのG7記念撮影。馬鹿が見当たりません」と主張し、高市早苗首相が集合写真に入っていない画像が拡散しましたが、加工されています。元の画像には高市首相が映っています。 検証対象 拡散した投稿 6月18日、「高市外しがミエミエのG7記念撮影。馬鹿が見当たりません」という投稿が、G7サミットの集合写真とともにXで拡散した。 画像には米国のトランプ大統領、フランスのマクロン大統領、ウクライナのゼレンスキー大統領などが映っているが、高市首相の姿はない。 検証する理由 この投稿は800件以上リポストされ、表示回数は123万回を超えている。「元々日本は影薄いよなぁ」「途中退場?」というコメントの一方で「合成ですか」という指摘もあるため検証する。 検証過程 G7サミットはフランス東部の保養地エビアンで2026年6月15日(日本時間16日)から3日間開かれた。 トランプ米大統領や、サミット初参加の高市首相らは、イラン情勢など国際的な主要課題について意見を

ベネズエラの地震で発生した津波? 2011年の東日本大震災の動画【ファクトチェック】

南米ベネズエラで起きた地震に関連して「ベネズエラのラ・グアイラで津波が発生した」という文言とともに、津波の動画が拡散しましたが、誤りです。動画は2011年の東日本大震災の津波を撮影したものです。

ベネズエラの地震で発生した津波? 2011年の東日本大震災の動画【ファクトチェック】
南米ベネズエラで起きた地震に関連して「ベネズエラのラ・グアイラで津波が発生した」という文言とともに、津波の動画が拡散しましたが、誤りです。動画は2011年の東日本大震災の津波を撮影したものです。 検証対象 拡散した投稿 2026年6月25日、「Tsunami en La Guaira, Venezuela tras los terremotos ocurridos hoy de 7.1 y 7.5 grados.(ベネズエラのラ・グアイラで津波、今日発生したマグニチュード7.1および7.5の地震に続く)」というスペイン語の投稿が、Xの自動翻訳機能による日本語訳とともに、動画付きで拡散した。 動画は1分25秒間で、警報の音や、船や岸を波が襲う様子が映っている。 検証する理由 この投稿は1300件以上リポストされ、表示回数は99万回を超える。「そのシーンは日本の津波」という指摘もある一方で、「ベネズエラは今日大打撃を受けた」「残酷」と事実として受け止められているようなコメントもあるため、検証する。 検証過程 24日にベネズエラで大規模な地震

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日本の高市早苗首相が昨年国会で「台湾有事」に言及したことを受け、中国は対抗措置として日本に活発な情報戦を展開した。その際の中国の手法は、台湾が過去に中国の「レッドライン」に触れた際の反応と極めて類似していた。

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伊勢神宮近くで起きた火事はイスラム教徒によるもの? 警察「裏付けはない」【ファクトチェック】

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2026年8月31日に三重県伊勢市の明倫商店街で火災が起きたことについて、イスラム教徒が放火したと主張する投稿が拡散しましたが、根拠不明です。9月8日午前9時現在、火災の原因は調査中で、伊勢警察署は、日本ファクトチェックセンター(JFC)の取材に「(イスラム教徒によるものだという)裏付けはない」と答えています。 検証対象 拡散した言説 2026年8月31日、「とうとう、イスラムどもが、伊勢神宮を燃やしにきましたね」という投稿がXで拡散した。 検証する理由 9月7日現在、拡散した投稿は3800回以上リポストされ、表示は157万件を超える。 同様の投稿は他にも拡散している(例)。 投稿には、「犯人はまだ逮捕されていないのに、犯人がイスラム教徒だと決めつけるのか」「イスラムがやった証拠あるんでしたっけ」などの指摘もあるが、「イスラム駆逐デモやらないかな?行くんだけど」「更地になったらモスク建設でしょうか?」など真に受けた反応も多いため検証する。 検証過程 拡散した投稿は 拡散した投稿は、NHKが8月31日に公開した「三重 伊勢神宮近くの商店街

By 根津 綾子(Ayako Nezu)
災害や事件の際のディープフェイク?/JFC記事・動画や関連記事【今週のファクトチェック】

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ネパールの土石流や、島根県の路上に捨てられたパンを食べに来るクマ――。AIによる画像や動画、いわゆるディープフェイクが拡散しました。中にはディープフェイクかはっきりしないが、少なくともその事件や災害のものではない過去の映像もあります。 ✉️日本ファクトチェックセンター(JFC)がこの1週間に出した記事を中心に、その他のメディアも含めて、ファクトチェックや偽情報関連の情報をまとめました。同じ内容をニュースレターでも配信しています。登録はこちら。 今週のお知らせ JFCファクトチェック講師養成講座 申込はこちら 日本ファクトチェックセンター(JFC)は、ファクトチェックやメディア情報リテラシーに関する講師養成講座を月に1度開催しています。講座はオンラインで90分間。修了者には認定バッジと教室や職場などで利用可能な教材を提供します。 次回の開講は9月27日(日)午後4時~5時30分で、お申し込みはこちら。 日本ファクトチェックセンター(JFC) ファクトチェック講師養成講座 9月27日(日)開催分日本ファクトチェックセンター(JFC)による講師養成講座です

By 日本ファクトチェックセンター(JFC)
ネパールの洪水で象が人を助ける? 洪水の前から投稿されていた動画【ファクトチェック】

ネパールの洪水で象が人を助ける? 洪水の前から投稿されていた動画【ファクトチェック】

2026年8月26日にネパールと中国の国境地帯で大規模な土石流が発生したことを受けて、洪水から象が人を助けているという動画が拡散しましたが、誤りです。今回拡散したのと同じ動画は、少なくとも今回の洪水が起きる前の2026年8月9日に、すでに公開されています。 検証対象 拡散した言説 2026年8月26日以降、「ネパールの洪水から象が人を助けている」という動画がSNSで多数拡散した(例1,2)。 検証する理由 「動画はフェイクです」「別の動画」などの指摘もあるが、「このぞうさんすごいね」など真に受けた反応も多いため、検証する。 検証過程 拡散した動画の内容 拡散した複数の動画は、どれも濁流で動けなくなっている人に象が近づいていき、人が象の頭によじ登って助かる様子が映っている(例1,2)。動画の編集やテロップは異なるが、象が人を助ける映像部分は同一だ。 元動画は今回の洪水以前のもの この動画をGoogleレンズで検索すると、多数の動画が表示される。その中には、公開日が今回のネパールの土石流発生以前のものもある。 例3はバングラデシュのメデ

By 根津 綾子(Ayako Nezu)
選挙で拡散しやすい偽・誤情報の典型パターン 地方選固有の事例も【プレバンキング】

選挙で拡散しやすい偽・誤情報の典型パターン 地方選固有の事例も【プレバンキング】

沖縄県知事選の投開票を前に、SNSでは立候補者に関する真偽不明の情報が多数拡散しています。日本ファクトチェックセンター(JFC)はこれまでも、選挙のたびに偽・誤情報を検証してきましたが、似た主張は形を変えて広がります。1議席をめぐって対立が激化しやすい首長選挙などに特徴的な語り口もあります。 この記事は、偽・誤情報の手口を知ることで、同様の情報を目にしたときに騙されにくくする「プレバンキング」という予防的な取り組みです。詳しくは、JFC用語「プレバンキング」をご覧ください。 過去に拡散した事例 たった1人の勝者を決める大統領選型の知事選で特に拡散しがちな偽・誤情報を分類しました。 1. 候補者をめぐる偽画像・動画 AIで誰でも簡単に偽画像・動画を捏造したり、加工したりすることができるようになりました。注目の選挙・候補者に関して、必ずと言っていいほど、実物と異なる演説画像や偽ポスターなどが出回ります。 2026年8月、沖縄県知事選に立候補している古謝玄太氏の顔写真とともに「国益にかなう沖縄をつくる」と書かれた選挙ポスター風の画像がSNSで拡散しました。

By 根津 綾子(Ayako Nezu)

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JFCファクトチェック講師養成講座 申込はこちら

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日本ファクトチェックセンター(JFC)は、ファクトチェックやメディア情報リテラシーに関する講師養成講座を月に1度開催しています。講座はオンラインで90分間。修了者には認定バッジと教室や職場などで利用可能な教材を提供します。 次回の開講は9月27日(日)午後4時~5時30分で、お申し込みはこちら。 日本ファクトチェックセンター(JFC) ファクトチェック講師養成講座 9月27日(日)開催分日本ファクトチェックセンター(JFC)による講師養成講座です。 講師養成講座(オンラインで90分)を受講いただいた後、修了課題を提出された方には、教室や職場などで利用可能な教材の提... powered by Peatix : More than a ticket.Peatix 受講条件はファクトチェッカー認定試験に合格していること。講師養成講座は1回の受講で修了となります。 受講生には教材を提供 デマや不確かな情報が蔓延する中で、自衛策が求められています。「気をつけて」というだけでは、対策になりません。最初から騙されたい人はいません。誰だって気をつけているのに、誤った情

By 古田大輔(Daisuke Furuta)
理論から実践まで学べるJFCファクトチェック講座 20本の動画と記事を一挙紹介

理論から実践まで学べるJFCファクトチェック講座 20本の動画と記事を一挙紹介

日本ファクトチェックセンター(JFC)は、YouTubeで学ぶ「JFCファクトチェック講座」を公開しました。誰でも無料で視聴可能で、広がる偽・誤情報に対して自分で実践できるファクトチェックやメディアリテラシーの知識を学ぶことができます。 理論編と実践編の中身 理論編では、偽・誤情報の日本での影響を調べた2万人調査の紹介や、間違った情報を信じてしまう背景にある人間のバイアス、大規模に拡散するSNSアルゴリズムなどを解説しています。 実践編では、画像や動画や生成AIなど、偽・誤情報をどのように検証したら良いかをJFCが検証してきた事例から具体的に学びます。 JFCファクトチェッカー認定試験を開始 2024年7月29日から、これらの内容について習熟度を確認するJFCファクトチェッカー認定試験を開始します。誰でもいつでも受験可能です(2024年度中は受験料1000円、2025年度から2000円)。 合格者には様々な技能をデジタル証明するオープンバッジ・ネットワークを活用して、JFCファクトチェッカーの認定証を発行します。 JFCファクトチェッカー認定試験

By 古田大輔(Daisuke Furuta)
JFCファクトチェッカー認定試験

JFCファクトチェッカー認定試験

日本ファクトチェックセンター(JFC)はJFCファクトチェッカー認定試験を開始します。YouTubeで公開しているファクトチェック講座から出題し、合格者に認定証を授与します。 拡散する偽・誤情報から身を守るために 偽・誤情報の拡散は増える一方で、皆さんが日常的に使用しているSNSや動画プラットフォームに蔓延しています。偽広告や偽サイトへのリンクなどによる詐欺被害も広がっています。 JFCが国際大学グロコムと実施した調査では、実際に拡散した偽・誤情報を51.5%の割合で「正しいと思う」と答え、「誤っている」と気づけたのは14.5%でした。 自分が目にする情報に大量に間違っているものがある。そして、誰もが持つバイアスによって、それが自分の感覚に近ければ「正しい」と受け取る傾向がある。インターネットはその傾向を増幅する。 だからこそ、ファクトチェックやメディアリテラシーに関する知識が誰にとっても必須です。 JFCファクトチェック講座と認定試験 JFCファクトチェック講座(YouTube, 記事)は、2万人調査を元に偽・誤情報の拡散経路や騙されない人の行動

By 日本ファクトチェックセンター(JFC)