海外からの「影響工作」の影響は/JFC記事・動画や関連記事【今週のファクトチェック】

海外からの「影響工作」の影響は/JFC記事・動画や関連記事【今週のファクトチェック】

2025年の参院選では、ロシアがソーシャルメディアなどを通じて日本の世論を捜査する「影響工作」を実施していると話題になりました。衆院選ではどうだったのでしょうか。

日経新聞は2月22日、「衆院選、中国系400アカウントが『反高市工作』 日本語発信やAI活用で巧妙に」という記事を公開しました。「#国民の裏切り者高市早苗」などの反高市キャンペーンのハッシュタグをつけた投稿を拡散している400アカウントに、画像や名前の使い回しなど不自然なパターンがあり、かつ、中国系アカウントと繋がりがあると特定した調査報道です。

読売新聞は2月24日、「日本を批判するアカウント群3000件規模、X投稿・拡散…衆院選前から中国系の影響工作か」という記事を配信しました。SNS分析企業「ジャパン・ネクサス・インテリジェンス」の調査を紹介し、約3000件のアカウントが「高市首相が旧統一教会から票を買っている」などの投稿や拡散をしており、簡体字など中国との関わりを示す痕跡があったという内容でした。

400と3000では大きな差があります。あるアカウントが人間によるものか、ボットか、自分で投稿しているのか、それとも海外勢力と繋がっているのかを見極めるのは非常に困難で、調査の手法によって網羅性や正確性が変化します。

また、日経の記事が「400ほどの中国系アカウントが連携」とはっきりと指摘しているのに対し、読売は「アカウントや投稿の特徴から、中国系の影響工作の可能性がある」と可能性の指摘にとどまっています。

いずれにしても、この規模であれば、世論に与える影響は限定的と言えます。投稿が高市政権を批判する内容なのに、結果は自民党の大勝だったことも、影響の小ささを裏付けます。

ただし、だから見過ごして良いというわけではありません。限定的とはいえ、民主主義の根幹である選挙に影響を及ぼそうという工作が存在する。しかも、対策を取らなければ、工作はAIなどによってさらに巧妙化し、影響が増していく危険性があります。

台湾や欧州など、早くから対策に取り組んできた先例に学び、日本でも取り入れていく必要があるでしょう。(古田大輔)

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今週のファクトチェック

高市政権が外国人政策に1300億円も使う? 在留管理の適正化などの費用

高市政権について「外国人政策費に1300億円も使うことのどこが保守なのか」という投稿が拡散し、「日本人が納めた税金が外国人のために使われる」「移民受け入れに使うんだろうな」など外国人の福祉のための予算のような反応が広がりましたが、ミスリードで不正確です。政府が2026年度当初予算案に、前年度より1320億円積み増したことは事実ですが、財務省の「令和8年度予算のポイント」には、オーバーツーリズムの緩和など、外国人受け入れの適切な管理が目的と書かれています。

高市政権が外国人政策に1300億円も使う? 在留管理の適正化などの費用【ファクトチェック】
高市政権について「外国人政策費に1300億円も使うことのどこが保守なのか」という投稿が拡散し、「日本人が納めた税金が外国人のために使われる」「移民受け入れに使うんだろうな」など外国人の福祉のための予算のような反応が広がりましたが、ミスリードで不正確です。政府が2026年度当初予算案に、前年度より1320億円積み増したことは事実ですが、財務省の「令和8年度予算のポイント」には、オーバーツーリズムの緩和など、外国人受け入れの適切な管理が目的と書かれています。 検証対象 拡散した言説 2026年2月19日、「外国人政策費に1300億使うって これのどこが保守なのか教えてくれない?」という投稿がXで拡散した。 拡散した投稿は、産経新聞の記事「『在留管理の適正化』加速 外国人政策経費を1300億円増 令和8年度予算案」(2025年12月26日)を引用している。記事は「政府は令和8年度予算案で、高市早苗首相肝いりの外国人政策を巡り、関連経費を前年度当初比で約1300億円積み増した」と報じている。 検証する理由 2月24日現在、投稿は5300回以上リポストされ、

ファイザー社が新型コロナワクチンで大腸ガンが増えると認めた? 関連性は説明していない

ファイザー社が新型コロナワクチンで大腸がんになると認めたかのような投稿が拡散しましたが、誤りです。拡散した投稿に添付されたインタビュー動画で、ファイザー社の取締役は「米国で大腸ガンが増加していることは事実だが、理由は不明」と述べています。ファイザー社は大腸がんと新型コロナワクチンに因果関係があるとは発言しておらず、そのような報道もありません。

ファイザー社が新型コロナワクチンで大腸ガンが増えると認めた? 関連性は説明していない【ファクトチェック】
ファイザー社が新型コロナワクチンで大腸がんになると認めたかのような投稿が拡散しましたが、誤りです。拡散した投稿に添付されたインタビュー動画で、ファイザー社の取締役は「米国で大腸ガンが増加していることは事実だが、理由は不明」と述べています。ファイザー社は大腸がんと新型コロナワクチンに因果関係があるとは発言しておらず、そのような報道もありません。 検証対象 拡散した言説 2026年1月24日、「ファイザーがコロナワクチンで大腸がんになること認めたって」という投稿がXで拡散した。 検証する理由 2月26日現在、投稿は2000回以上リポストされ、表示は24万件を超える。 投稿には「インタビューでは認めたって一言も言っていない」などの指摘もあるが、「私の友人が、3人ターボ大腸がんで、切っています」や「免疫力を弱める(といううわさだ)から、そりゃ癌にもなるでしょ」など同調するコメントも多いため、検証する。 検証過程 引用元投稿は 拡散した投稿は「ファイザーがコロナワクチンで大腸がんになること認めたって」という文言とともに、別アカウントが2025年1月

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