高市氏を「褒める」偽・誤情報、今後どう変わるか/JFC検証など7本【今週のファクトチェック】

高市氏を「褒める」偽・誤情報、今後どう変わるか/JFC検証など7本【今週のファクトチェック】

政治に関する偽・誤情報には、対象となっている政党や政治家にとってプラスになるものもあれば、マイナスになるものもあります。単純に言えば、「褒める」か「貶す」のどちらかです。

自民党の高市早苗新総裁は、ネット上でも人気が高かった安倍晋三元首相の路線の継承者を自認し、高市氏自身もネットで人気の高い保守系政治家です。総裁に選ばれて注目度がさらに上がったことで、当然、偽・誤情報が流れています。

現在のところ、「褒める」傾向の拡散が多いのが特徴です。日本ファクトチェックセンター(JFC)が検証したまとめサイトからの偽・誤情報の見出しの冒頭に「朗報」とついているところが象徴的です。「貶す」方向性であれば、これが「悲報」になりがちです。

公明党が連立離脱を発表し、高市氏はいきなり厳しい立場に立たされています。少数与党で政権運営に苦労すれば、支持率が伸び悩み、批判も増えてくるでしょう。そうすると、偽・誤情報は「貶す」方向に転じていきます。その方が拡散するからです。

褒める内容であれ、貶す内容であれ、間違っているものは間違っています。まずは、事実関係の確認が不可欠です。(古田大輔)

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今週のファクトチェック

自民・高市新総裁が「所得税一律10%に下げ累進課税廃止」と表明? まとめサイトによる誤り

自民党・高市早苗新総裁が、所得税を一律10%に下げて累進課税を廃止すると表明したかのような投稿が拡散しましたが、誤りです。高市氏は10月4日の記者会見で、所得税の減税と給付を組み合わせる「給付付き税額控除」の制度設計について「しっかりと自民党の政調会で議論していただきたい」などと述べましたが、所得税の累進課税を廃止するとは言っていません。

自民・高市新総裁が「所得税一律10%に下げ累進課税廃止」と表明? まとめサイトによる誤り【ファクトチェック】
自民党・高市早苗新総裁が、所得税を一律10%に下げて累進課税を廃止すると表明したかのような投稿が拡散しましたが、誤りです。高市氏は10月4日の記者会見で、所得税の減税と給付を組み合わせる「給付付き税額控除」の制度設計について「しっかりと自民党の政調会で議論していただきたい」などと述べましたが、所得税の累進課税を廃止するとは言っていません。 検証対象 2025年10月5日、「【朗報】高市早苗『所得税を一律10%に下げて累進課税を廃止する』」という投稿がXで拡散した。 10月6日現在、投稿は6200回以上リポストされ、表示は1,043.3万件を超える。 投稿には「これしちゃうと、貧富の差がとんでもないことになるかも」「一律は低所得者を苦しめるだけだろ!」や「ツイッター速報って信憑性がゼロなんだよ」などの指摘もある。 検証過程 投稿はまとめサイトによるもので参照記事には発言なし 検証対象のリンクは、まとめサイト「Tweeter Breaking News —ツイッ速!」の記事だ。タイトルは掲示板サイト5ちゃんねるのスレッド「【朗報】高市早苗『所得税を一

外国人に日本の国政選挙権? 在日韓国人の韓国の投票権

外国人に日本の国政への選挙権が与えられたかのような投稿が拡散しましたが、誤りです。拡散した動画は、在日韓国人が韓国の総選挙に投票できるようになったことを伝える2012年4月のニュース動画の一部を切りだしたものです。外国人に日本の国政選挙の選挙権が与えられたわけではありません。

外国人に日本の国政選挙権? 在日韓国人の韓国の投票権【ファクトチェック】
外国人に日本の国政への選挙権が与えられたかのような投稿が拡散しましたが、誤りです。拡散した動画は、在日韓国人が韓国の総選挙に投票できるようになったことを伝える2012年4月のニュース動画の一部を切りだしたものです。外国人に日本の国政選挙の選挙権が与えられたわけではありません。 検証対象 2025年10月2日、「日本の国政に なぜ 外国人に選挙権を与えるのか」という文言付きの動画がXで拡散した。 10月6日現在、投稿は3100回以上リポストされ、表示は59万件を超える。 投稿には「こんなん許したら日本駄目になるって!」「ダメだろ。どう考えても」や「これは 日本での選挙風景ではありません」などの指摘もある。 検証過程 拡散した動画「在日韓国人が韓国の総選挙に投票できるように」 拡散した動画は31秒で、別の投稿者が拡散した動画を引用ポストしている。動画の冒頭に「韓国総選挙 在日韓国人が初の投票」というテロップと、左上にANN NEWSのロゴがある。 YouTubeで「ANN NEWS 韓国総選挙 在日韓国人が初の投票」と検索すると、ANN News公

自民新総裁・高市氏と立民・辻元氏が総裁室で握手? AIによる偽画像

自民党・高市早苗新総裁と立憲民主党・辻元清美参議院議員が総裁室で握手する画像が拡散しましたが、AI生成による偽画像です。辻元氏自身が画像をフェイクと指摘しています。拡散した画像の元画像にはAI生成を示す印があり、AI生成検出ツールもAIの可能性が高いと判定しました。

自民新総裁・高市氏と立民・辻元氏が総裁室で握手? AIによる偽画像【ファクトチェック】
自民党・高市早苗新総裁と立憲民主党・辻元清美参議院議員が総裁室で握手する画像が拡散しましたが、AI生成による偽画像です。辻元氏自身が画像をフェイクと指摘しています。拡散した画像の元画像にはAI生成を示す印があり、AI生成検出ツールもAIの可能性が高いと判定しました。 検証対象 2025年10月6日、「お祝いを言えないフェミさん達が多い中、これは辻元さん、素晴らしい、素直にありがとうございます✨」という文言付きの画像がXで拡散した。 10月7日現在、投稿は1000回以上リポストされ、表示は221.3万件を超える。 投稿には「本当に素敵な写真ですね✨」「パフォーマンスであっても祝意をちゃんと伝える辻元清美は偉いと思います」や「AIじゃないの?🙄」などの指摘がある。 検証過程 辻元氏本人が否定 10月6日、辻元清美氏は自身のXアカウントで次のように投稿している。 「総裁席に座る高市さんと私(?)のツーショット合成写真が出回っているようで、新聞社からも問い合わせが来てしまいました! もちろんフェイク。拡大すると全然似ていないのですが、、、もしAIがも

欧州で移民が暴れる動画? ネパールの宮殿

欧州で移民による暴動が起きているかのような動画が拡散しましたが、誤りです。動画はネパールの宮殿で撮影されたもので、2025年9月の政府に対する抗議行動と見られます。

欧州で移民が暴れる動画? ネパールの宮殿【ファクトチェック】
欧州で移民による暴動が起きているかのような動画が拡散しましたが、誤りです。動画はネパールの宮殿で撮影されたもので、2025年9月の政府に対する抗議行動と見られます。 検証対象 2025年10月6日、「他国の文化への不寛容が止まらない 果たして、いつ日本は欧州のようになるのか」という文言付きの動画がXで拡散した。動画には、シャンデリアや大きな鏡のある洋風の広間のような部屋で、若者達が暴れている様子が映っている。 10月9日現在、投稿は940回以上リポストされ、表示は37.6万件を超える。 投稿には「欧州の人は何故怒らないの?」「えっどこ、パリ?ベルサイユ宮殿じゃないよね。噓でしょ。もうこんな奴らのその国のモスク全部破壊すべき」など、移民が建物を壊す様子だととらえた反応がある。 一方で、「ネパール旧首相官邸らしいです。2025年9月の抗議デモでの破壊映像。他国の文化に対してじゃなくて自国の政府に対して抗議してるようです」などのコメントもある。 日本保守党・北村晴男参議院議員が、この投稿を引用して「今ならギリギリ間に合います」と投稿したことで、動画はさらに拡

総理大臣が高市氏に代わるからトランプ政権が態度を変えた? 軽減措置など総裁選前から報道

自民党総裁選で高市早苗氏が選ばれたことを受けて、米トランプ政権が関税の軽減措置を決めたという主張が拡散しましたが、誤りです。トランプ政権が軽減措置を検討していることは総裁選の前から報じられており、高市氏の選出とは無関係です。

総理大臣が高市氏に代わるからトランプ政権が態度を変えた? 軽減措置など総裁選前から報道【ファクトチェック】
自民党総裁選で高市早苗氏が選ばれたことを受けて、米トランプ政権が関税の軽減措置を決めたという主張が拡散しましたが、誤りです。トランプ政権が軽減措置を検討していることは総裁選の前から報じられており、高市氏の選出とは無関係です。 検証対象 2025年10月5日、「あれだけ苦労した関税交渉。総理が高市早苗氏に代わるだけで軽減措置決定」「おまけにトランプ大統領自らが来日」という投稿がXで拡散した。 10月10日現在、投稿は1.3万回以上リポストされ、表示は718万件を超える。 投稿には「すごい👍すでに高市早苗効果が現れる✌️」などの反応の一方で、「最初にロイターが報じたのは日本時間早朝5:51です 総裁選の前です」などの指摘もある。 検証過程 日本ファクトチェックセンター(JFC)は時系列を確認した。下記の通りだ。 関税軽減措置は総裁選投開票前に報じられた 拡散した投稿は、毎日新聞が10月4日午後0時34分に配信した「トランプ政権、トヨタ・ホンダなどへの関税軽減措置を決定へ 米報道」という記事を引用している。 記事は、ロイター通信が10月3日に、ト

今週の動画/ポッドキャスト

今年からインフルエンザワクチンはmRNAに? 自民新総裁・高市氏と立民・辻元氏が総裁室で握手?~JFC週刊ポッドキャスト2025年10月10日号

日本ファクトチェックセンター(JFC)がお届けする週刊ポッドキャスト、AIキャスターが話題になった誤情報のファクトチェック記事のポイントを1週間分まとめて解説します!

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ネットを有効活用して投票するために/JFC記事・動画や関連記事【今週のファクトチェック】

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衆院選に関する情報発信が増えるとともに、ネットで検索する人も増えてきました。選挙の際に投票の参考にするメディアとして、新聞やテレビよりもネット、それも動画やSNSをあげる人が上回るようになっています。 非常に便利な道具ですが、便利さが生む落とし穴があります。「情報プラットフォーム」に集まる膨大な量の情報を整理する「アルゴリズム」がどのように働いて「フィルターバブル」や「エコーチェンバー」を生み、人間の「バイアス」とどのように作用するのか。 これらの言葉はデジタル社会を生きるうえで必須と言える基礎的な知識ですが、日本ファクトチェックセンター(JFC)が電通総研と実施した情報インテグリティ調査によると、残念ながら多くの人は理解をしていません。解説する記事を書いたのでぜひ御覧ください。 JFCでは衆院選の期間中、集中的に選挙や政治に関わるファクトチェックや解説を発信していきます。インターネットを有効活用し、偽・誤情報や根拠のない言説の影響を避けて投票するためにも、ぜひ、ご活用ください。(古田大輔) ✉️日本ファクトチェックセンター(JFC)がこの1週間に出した記事を中心に

By 日本ファクトチェックセンター(JFC)
英利アルフィヤ氏が議員なのに本名を隠している? ブログで公表【ファクトチェック】

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自民党の衆院議員・英利アルフィヤ氏が「議員であるにも関わらず本名を非公表にしている」という趣旨の言説が、YouTubeやXなどで度々拡散していますが、誤りです。英利氏は本名を公表しており、自身のブログで詳細に説明しています。 検証対象 拡散した言説 英利氏が本名を隠しているという言説は、これまで度々拡散している(例1,2,3)。「えりアルフィアは通名で本名は非公開」などという内容だ。 検証する理由 英利氏は2022年6月6日付けの自身のブログで、本名について説明している。しかし、その後も「本名を隠している」という投稿が繰り返し拡散しているため、検証する。 検証過程 英利氏の本名は非公表? 例1は、2023年10月に日本保守党の結党記者会見をした代表の百田尚樹氏が、同党設立前の2023年4月21日に配信した動画だ。現在も公開されており、視聴回数は20万回を超える。百田氏の主張のポイントを以下に抜粋する。 「通名は選挙で認められているが、本名が非公開なのは日本選挙史上おそらく初めて」 「国会議員になる人間が本名非公開ってこんなばかげたことな

By 根津 綾子(Ayako Nezu)
【衆院選】その支持、本当に自分の考え? バイアスとネットが作る「情報の壁」を破る方法

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2月にも投開票と報じられている衆議院選挙の期間はわずか13日です。短い時間で誰に投票するか決めるため、政党や候補者名を検索する人も多いでしょう。ネットの情報は役に立ちますが、落とし穴もあります。偽・誤情報が多いというだけではありません。便利なだけに危険な罠の存在を知っていますか? ネットという両刃の剣を理解するキーワード 選挙の際に、新聞やテレビよりもネットの情報を頼りにする人が増えています。2024年の兵庫県知事戦では、NHKの調査で投票の際に最も参考にしたものとして「SNSや動画サイト」が30%、「新聞」「テレビ」が各24%でした。この傾向は今後、さらに強まるでしょう。 メディアのニュースだけでなく、候補者本人や各陣営や著名人や一般ユーザーの投稿が絶え間なく流れるSNSやYouTubeなどの動画プラットフォームは非常に便利です。欲しい情報を検索することもできますし、気になるアカウントをフォローして継続的に見たり、お勧め記事を次々と読むこともできます。 しかし、その便利さの裏に大きな落とし穴があります。キーワードは「確証バイアス」「情報プラットフォーム」

By 古田大輔(Daisuke Furuta)
世界25団体に選出:日本ファクトチェックセンター、IFCNから「検証の持続」のための助成金

世界25団体に選出:日本ファクトチェックセンター、IFCNから「検証の持続」のための助成金

世界のファクトチェックをリードする「国際ファクトチェックネットワーク(IFCN)」は、日本ファクトチェックセンター(JFC)を含む世界25団体に、総額75万ドル(各団体3万ドル)の助成金を交付すると発表しました。 検証継続のために応募51団体から選出 IFCNはアメリカのジャーナリズム研究機関「ポインター研究所(Poynter Institute)」が運営し、ファクトチェックの世界的な基準として「綱領(Code of Principles)」を発表しています。 綱領を遵守していると認められ、IFCNに加盟しているのは世界183団体(2026年1月16日現在)。その中から51団体が助成金に応募し、25団体が選ばれました。 JFCを含む25団体にそれぞれ交付される3万ドル(約480万円)の助成金は、組織運営の継続のために活用されます。具体的には、スタッフの維持や発信能力の確保、新たな収益源の開発や資金調達ツールの導入など、ファクトチェック活動を長期的に継続する基盤強化です。 支援の背景:高まる検証の必要性と継続の厳しさ 政治・選挙、医療健康、公共の安全、

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理論から実践まで学べるJFCファクトチェック講座 20本の動画と記事を一挙紹介

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日本ファクトチェックセンター(JFC)は、YouTubeで学ぶ「JFCファクトチェック講座」を公開しました。誰でも無料で視聴可能で、広がる偽・誤情報に対して自分で実践できるファクトチェックやメディアリテラシーの知識を学ぶことができます。 理論編と実践編の中身 理論編では、偽・誤情報の日本での影響を調べた2万人調査の紹介や、間違った情報を信じてしまう背景にある人間のバイアス、大規模に拡散するSNSアルゴリズムなどを解説しています。 実践編では、画像や動画や生成AIなど、偽・誤情報をどのように検証したら良いかをJFCが検証してきた事例から具体的に学びます。 JFCファクトチェッカー認定試験を開始 2024年7月29日から、これらの内容について習熟度を確認するJFCファクトチェッカー認定試験を開始します。誰でもいつでも受験可能です(2024年度中は受験料1000円、2025年度から2000円)。 合格者には様々な技能をデジタル証明するオープンバッジ・ネットワークを活用して、JFCファクトチェッカーの認定証を発行します。 JFCファクトチェッカー認定試験

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JFCファクトチェッカー認定試験

JFCファクトチェッカー認定試験

日本ファクトチェックセンター(JFC)はJFCファクトチェッカー認定試験を開始します。YouTubeで公開しているファクトチェック講座から出題し、合格者に認定証を授与します。 拡散する偽・誤情報から身を守るために 偽・誤情報の拡散は増える一方で、皆さんが日常的に使用しているSNSや動画プラットフォームに蔓延しています。偽広告や偽サイトへのリンクなどによる詐欺被害も広がっています。 JFCが国際大学グロコムと実施した2万人を対象とする調査では、実際に拡散した偽・誤情報を51.5%の割合で「正しいと思う」と答え、「誤っている」と気づけたのは14.5%でした。 自分が目にする情報に大量に間違っているものがある。そして、誰もが持つバイアスによって、それが自分の感覚に近ければ「正しい」と受け取る傾向がある。インターネットはその傾向を増幅する。 だからこそ、ファクトチェックやメディアリテラシーに関する知識が誰にとっても必須です。 JFCファクトチェック講座と認定試験 JFCファクトチェック講座(YouTube, 記事)は、2万人調査を元に偽・誤情報の拡散経路や

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