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中国からの偽情報対策、TikTokの不自然なデータ 台湾大臣「選挙に影響」

政治

中国からの偽情報対策、TikTokの不自然なデータ 台湾大臣「選挙に影響」

中国からの情報工作に神経を尖らせる台湾では、ファクトチェック、メディアリテラシー、法的なルール設定など包括的な誤情報/偽情報対策に取り組む。日本ファクトチェックセンター(JFC)は、政府で偽情報対策を包括的に担当する羅秉成(ロウ・ピンチェン)無任所大臣に話を聞いた。 選挙への偽情報の影響「多くは中国から」 ──台湾総統選は世界的な関心を集めました。特に偽情報の拡散と中国からの影響への注目が高かったですが、実際にはどのような影響があったのでしょうか。 「明確な指標を示すのは難しいが、私たちは偽情報が選挙にある程度影響したと分析しています。その多くは中国からです」 ──具体的なデータはありますか。 「様々なデータがありますが、例えば、(民間研究機関の)台湾AIラボがTikTokについて分析したところ、中国に関連して拡散した主なコンテンツの62%が中国に対して好意的で中国による台湾統一を肯定する内容でした。逆に台湾に言及するコンテンツの95%が否定的で、民進党が台湾を破滅させるなどのものでした。次期総統に選ばれた民進党の賴清徳(ライチントー)氏に対しては67%

By 古田大輔(Daisuke Furuta)
「(画像)中国の水道水は茶色」は誤り【ファクトチェック】

国際

「(画像)中国の水道水は茶色」は誤り【ファクトチェック】

「中国の水道水は茶色」であるかのように示す画像が拡散しましたが、誤りです。添付された画像は断水後に水を流すときに水道管の汚れが混ざった茶色の水が一時的に流れたものです。日本でも見られる現象で、中国の水道水が日常的に茶色なわけではありません。 検証対象 2023年9月2日、「中国では、これを『汚染水』ではなく『水道水』といいます。」という投稿がX(Twitter) で拡散した。水道の蛇口から茶色の水のようなものが流れ出る画像に「中国の水道」というキャプションがついている。9月12日時点で94万件超の表示と2700件超のリポストがある。 返信欄では「まじかよ」などと驚きの声がある。一方で、「さすがにへんだなと思って調べたら断水直後の写真ですね」と指摘する声もある。 検証過程 この画像をGoogle画像検索すると「中国で水道水は飲めますか?」というブログ記事が見つかる。 同サイトでは、検証対象の画像を左右反転させた画像が見つかる。ただし、検証対象画像の右上にある「中国の水道」というキャプションはない。 ブログ記事によると、この写真は、断水の解除直後に水を

By 日本ファクトチェックセンター(JFC)
「3カ月居住で中国人に投票権を付与する条例を武蔵野市が推進」は不正確【ファクトチェック】

政治

「3カ月居住で中国人に投票権を付与する条例を武蔵野市が推進」は不正確【ファクトチェック】

「3カ月居住で中国人に投票権を付与する条例を武蔵野市が推進している」という言説が拡散しましたが、不正確です。武蔵野市は外国人の住民投票資格について議論していますが、中国人に限定しておらず、付与を前提として議論しているわけでもありません。 検証対象 「3ヶ月居住で中国人に投票権を付与する条例を武蔵野市が推進している」という言説が拡散した。2023年9月7日現在でリポスト9000件以上、表示回数が290万回を超えたツイートもある。 拡散したツイートにはツイッターまとめサイト「News U.S.」の記事へのリンクが貼られている。該当する記事の見出しは「【緊急速報】東京都武蔵野市が『3カ月居住で中国人に投票権付与』の条例推進」。 返信欄では「いつか気づかないうちに侵略が終わってることも、、、」や「静かなる侵略は足元まで迫ってる(>_<。)💦」と恐れる声や「マジで言ってるのか。」と驚きのコメントもある。 検証過程 まとめ記事にはツイートが貼られており、「東京都武蔵野市の外国籍住民のうち34.7%が中国人。そんな状況の中、現市長は“3カ月の居住”で住民投票権を

By 日本ファクトチェックセンター(JFC)