JFCファクトチェック講座/日本の農地取得、外国人が3分の2?/習主席が脳卒中?【今週のファクトチェック】

JFCファクトチェック講座/日本の農地取得、外国人が3分の2?/習主席が脳卒中?【今週のファクトチェック】

JFCファクトチェック講座は、理論編10本、実践編10本全て公開しました。29日からファクトチェッカー認定試験も開始します。バイデン大統領が出馬を断念し、後継候補に指名される見通しが強まったハリス副大統領に関する偽・誤情報が拡散しています。

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JFCファクトチェック講座

7月8日にスタートしたJFCファクトチェック講座は理論編10本、実践編10本を27日までに公開しました。これらの内容に基づくJFCファクトチェッカー認定試験を29日に開始します。オープンバッジで資格を認証する他、ファクトチェッカーを招いてのイベントなどを予定しています。

また、学校や各種セミナーでファクトチェックやメディアリテラシーなどを教える講師の方々向けに、講師養成講座も始めます。こちらは受講者にJFCが作成した教材や教育プログラムを提供します。

偽動画をファクトチェック InVIDやYouTube検索のコツ【実践編4】

生成AIをファクトチェック 進化する技術に対抗する方法【実践編5】

OSINTでファクトチェック 公開データを使い真偽を判別する【実践編6】

ファクトチェックに使えるサイトやツール 公開情報を使いこなす【実践編7】

ファクトチェックと調査報道 共通する手法と異なる方法論【実践編8】

ファクトチェックと「プリバンキング」 ”情報の空白”を埋める注目の手法【実践編9】

ファクトチェックと教育 デジタル時代のリテラシーと総合的な対策【JFC講座 実践編10】

JFCのファクトチェック記事

習近平国家主席が脳卒中で倒れた? 椅子から転げ落ちたという画像が拡散

中国の習近平国家主席が「中国共産党の会議で椅子から転げ落ちた。脳卒中だ」などという言説が画像とともに拡散しましたが、根拠不明です。拡散した画像は2024年3月の全国人民代表大会のもので、その後も公務の様子がたびたび報じられています。2024年7月25日時点で習主席が重篤な状態だという信頼性のある情報はありません。

習近平国家主席が脳卒中で倒れた? 椅子から転げ落ちたという画像が拡散【ファクトチェック】
中国の習近平国家主席が「中国共産党の会議で椅子から転げ落ちた。脳卒中だ」などという言説が画像とともに拡散しましたが、根拠不明です。拡散した画像は2024年3月の全国人民代表大会のもので、その後も公務の様子がたびたび報じられています。2024年7月25日時点で習主席が重篤な状態だという信頼性のある情報はありません。 検証対象 2024年7月18日、「中国共産党の全体会議の写真に、習近平が突然、痛みに震えて椅子から転げ落ちる様子が写っている。 おそらく脳卒中だったのだろう」「衰弱の発作だったのかもしれない」という投稿が拡散した。 添付された画像にはドイツ語で、「習近平は脳卒中を患ったのか?」という題名の後に、「中国共産党本会議の写真には、習近平氏が突然痛みでけいれんし、椅子から転げ落ちる様子が映っている。おそらく脳卒中を起こしたのだろう」などと書かれている。3枚の画像には顔をしかめる習主席や、習主席の机を確認する女性が写っている。 2024年7月25日時点で1800件以上リポストされ、表示回数は117万回を超える。投稿について「どくさつ」「おそらく脳卒中」など

最新の複数世論調査でトランプ前大統領がハリス副大統領を大幅リード? 拡散したのは予想サイトの数字

「最新の複数世論調査でトランプ大統領がカマラ・ハリスを大幅リード」という言説が拡散しましたが誤りです。言説に表示された数字は世論調査の数字ではありません。2024年7月26日現在、最新の世論調査では、両氏の支持率は拮抗しています。

最新の複数世論調査でトランプ前大統領がハリス副大統領を大幅リード? 拡散したのは予想サイトの数字【ファクトチェック】
「最新の複数世論調査でトランプ大統領がカマラ・ハリスを大幅リード」という言説が拡散しましたが誤りです。言説に表示された数字は世論調査の数字ではありません。2024年7月26日現在、最新の世論調査では、両氏の支持率は拮抗しています。 検証対象 2024年7月23日、「最新の複数世論調査でトランプ大統領がカマラ・ハリスを大幅リード/NHKは『僅差』と報道」という言説が拡散した。言説にはまとめサイト「トータルニュースワールド」のリンクが添付されている。 2024年7月26日現在、投稿は1700件以上リポストされ、表示回数は31万件を超える。投稿について「当たり前」「妥当」というコメントがある。 検証過程 数字は予測市場プラットフォームの数字 拡散した言説にはまとめサイト「トータルニュース」のリンクが添付され、「64% Trump」「36% Kamala」と書かれたサムネイルが表示されている。リンク先を確認すると、根拠として「PolyMarket」の数字を集計した一般ユーザーのX投稿を複数取り上げている。 Polymarket(ポリマーケット)は、仮想通

日本での農地取得、外国人が3分の2? 新聞記事の誤読が拡散

「外国人による農地取得が全体の3分の2」という言説が拡散しましたが、誤りです。新聞記事を誤読した投稿が拡散しました。

日本での農地取得、外国人が3分の2? 新聞記事の誤読が拡散【ファクトチェック】
「外国人による農地取得が全体の3分の2」という言説が拡散しましたが、誤りです。新聞記事を誤読した投稿が拡散しました。 検証対象 2024年7月20日、日本農業新聞の記事を引用して「これやばいだろ?なんで国は規制しない? 外国人による農地取得が全体の3分の2を占めたらしい」という言説が拡散した。 この投稿は43万以上の閲覧と6900のリポストがある。「農地って簡単に買えるの?」「自国の国民のために農地を開拓しているのかもしれない」というコメントのほか、「記事をちゃんと読みましたか」「日本であっても規制はありますよー」といった指摘もある。 「外国人による農地取得が3分の2を占めた」という言説を検証する。 検証過程 言説に添付されたのは、日本農業新聞が2024年7月20日に配信した記事だ。拡散したスクショは「外国人の農地取得 23年は90ヘクタールに 3分の2が国内在住」という見出しで、7月26日朝の時点では「3分の2」が「国内在住の個人・法人中心」に変わっている。 外国資本が「全体の3分の2」ではない 記事の内容は「外国人もしくはその関係法人が2

今週のJFC動画

木村拓哉氏が「国会議員を選びなおしてもらいたいんです」と日本国民にお願いしたという言説が拡散しましたが、誤りです。引用された文言はドラマのセリフです。

その他の関連記事

災害情報を装ったスパム投稿が急増

山形県と秋田県での記録的な大雨に関連して、災害情報を装ったスパム投稿が急増しました。クリックするとアダルトサイトや出会い系サイトにつながるもので、海外のアカウントによる投稿が数多くあり、その数は10万件に上るとNHKが分析しています。

災害情報装ったスパム投稿10万件以上 山形と秋田記録的大雨で | NHK
【NHK】山形県と秋田県の記録的な大雨に関連して、旧ツイッターのXでは災害情報を装った、掲載された画像をクリックすると、アダルトサ…

米 バイデン大統領とハリス副大統領の偽情報が拡散

アメリカのバイデン大統領が選挙戦の途中で出馬を断念し、その後継候補としてハリス副大統領が有力視されることになりました。さらにトランプ前大統領の銃撃事件もあったことから、膨大な偽・誤情報、陰謀論が氾濫しています。

アメリカのバイデン大統領が命に関わる健康状態にあるとか、ハリス副大統領は「両親はどちらもアメリカ市民ではなく、大統領になる資格がない」などといった、事実ではない情報が拡散しています。

米 バイデン大統領とハリス氏の偽情報が拡散 1100万回閲覧も | NHK
【NHK】アメリカのバイデン大統領が命に関わる健康状態にあるとか、ハリス副大統領は「両親はどちらもアメリカ市民ではなく、大統領にな…

トランプ前大統領、ハリス氏に関して誤った主張

ハリス氏がバイデン大統領の後継候補に有力視されて以来初の共和党の選挙集会で、トランプ氏がハリス氏に関して少なくとも10以上の誤った主張をしたとCNNがファクトチェックしました。

Fact check: Trump made at least 10 false claims about Kamala Harris in a single rally speech | CNN Politics
Fact check: Trump made at least 10 false claims about Kamala Harris in a single rally speech

ハリス氏をめぐる言説をABCニュースが検証

アメリカABCニュースが、ハリス氏をめぐって拡散する複数の誤情報を検証しました。

FACT FOCUS: A look at false claims around Kamala Harris and her campaign for the White House
Multiple false claims and conspiracy theories have surfaced since Vice President Kamala Harris announced her plans to replace Joe Biden as the Democratic nominee for the White House

パリオリンピックの誤情報を追跡、記録する

日本時間の27日、パリオリンピックが開幕しました。NewsGuard が、パリオリンピックをめぐる偽・誤情報を記録するウェブサイト「パリ五輪誤情報追跡センター」を開設しました。

2024 Paris Olympics Misinformation Tracking Center - NewsGuard
In this Tracking Center, NewsGuard is recording and debunking the top myths related to the Israel-Hamas War

判定基準などはJFCファクトチェック指針をご参照ください。

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ネットを有効活用して投票するために/JFC記事・動画や関連記事【今週のファクトチェック】

ネットを有効活用して投票するために/JFC記事・動画や関連記事【今週のファクトチェック】

衆院選に関する情報発信が増えるとともに、ネットで検索する人も増えてきました。選挙の際に投票の参考にするメディアとして、新聞やテレビよりもネット、それも動画やSNSをあげる人が上回るようになっています。 非常に便利な道具ですが、便利さが生む落とし穴があります。「情報プラットフォーム」に集まる膨大な量の情報を整理する「アルゴリズム」がどのように働いて「フィルターバブル」や「エコーチェンバー」を生み、人間の「バイアス」とどのように作用するのか。 これらの言葉はデジタル社会を生きるうえで必須と言える基礎的な知識ですが、日本ファクトチェックセンター(JFC)が電通総研と実施した情報インテグリティ調査によると、残念ながら多くの人は理解をしていません。解説する記事を書いたのでぜひ御覧ください。 JFCでは衆院選の期間中、集中的に選挙や政治に関わるファクトチェックや解説を発信していきます。インターネットを有効活用し、偽・誤情報や根拠のない言説の影響を避けて投票するためにも、ぜひ、ご活用ください。(古田大輔) ✉️日本ファクトチェックセンター(JFC)がこの1週間に出した記事を中心に

By 日本ファクトチェックセンター(JFC)
英利アルフィヤ氏が議員なのに本名を隠している? ブログで公表【ファクトチェック】

英利アルフィヤ氏が議員なのに本名を隠している? ブログで公表【ファクトチェック】

自民党の衆院議員・英利アルフィヤ氏が「議員であるにも関わらず本名を非公表にしている」という趣旨の言説が、YouTubeやXなどで度々拡散していますが、誤りです。英利氏は本名を公表しており、自身のブログで詳細に説明しています。 検証対象 拡散した言説 英利氏が本名を隠しているという言説は、これまで度々拡散している(例1,2,3)。「えりアルフィアは通名で本名は非公開」などという内容だ。 検証する理由 英利氏は2022年6月6日付けの自身のブログで、本名について説明している。しかし、その後も「本名を隠している」という投稿が繰り返し拡散しているため、検証する。 検証過程 英利氏の本名は非公表? 例1は、2023年10月に日本保守党の結党記者会見をした代表の百田尚樹氏が、同党設立前の2023年4月21日に配信した動画だ。現在も公開されており、視聴回数は20万回を超える。百田氏の主張のポイントを以下に抜粋する。 「通名は選挙で認められているが、本名が非公開なのは日本選挙史上おそらく初めて」 「国会議員になる人間が本名非公開ってこんなばかげたことな

By 根津 綾子(Ayako Nezu)
【衆院選】その支持、本当に自分の考え? バイアスとネットが作る「情報の壁」を破る方法

【衆院選】その支持、本当に自分の考え? バイアスとネットが作る「情報の壁」を破る方法

2月にも投開票と報じられている衆議院選挙の期間はわずか13日です。短い時間で誰に投票するか決めるため、政党や候補者名を検索する人も多いでしょう。ネットの情報は役に立ちますが、落とし穴もあります。偽・誤情報が多いというだけではありません。便利なだけに危険な罠の存在を知っていますか? ネットという両刃の剣を理解するキーワード 選挙の際に、新聞やテレビよりもネットの情報を頼りにする人が増えています。2024年の兵庫県知事戦では、NHKの調査で投票の際に最も参考にしたものとして「SNSや動画サイト」が30%、「新聞」「テレビ」が各24%でした。この傾向は今後、さらに強まるでしょう。 メディアのニュースだけでなく、候補者本人や各陣営や著名人や一般ユーザーの投稿が絶え間なく流れるSNSやYouTubeなどの動画プラットフォームは非常に便利です。欲しい情報を検索することもできますし、気になるアカウントをフォローして継続的に見たり、お勧め記事を次々と読むこともできます。 しかし、その便利さの裏に大きな落とし穴があります。キーワードは「確証バイアス」「情報プラットフォーム」

By 古田大輔(Daisuke Furuta)
世界25団体に選出:日本ファクトチェックセンター、IFCNから「検証の持続」のための助成金

世界25団体に選出:日本ファクトチェックセンター、IFCNから「検証の持続」のための助成金

世界のファクトチェックをリードする「国際ファクトチェックネットワーク(IFCN)」は、日本ファクトチェックセンター(JFC)を含む世界25団体に、総額75万ドル(各団体3万ドル)の助成金を交付すると発表しました。 検証継続のために応募51団体から選出 IFCNはアメリカのジャーナリズム研究機関「ポインター研究所(Poynter Institute)」が運営し、ファクトチェックの世界的な基準として「綱領(Code of Principles)」を発表しています。 綱領を遵守していると認められ、IFCNに加盟しているのは世界183団体(2026年1月16日現在)。その中から51団体が助成金に応募し、25団体が選ばれました。 JFCを含む25団体にそれぞれ交付される3万ドル(約480万円)の助成金は、組織運営の継続のために活用されます。具体的には、スタッフの維持や発信能力の確保、新たな収益源の開発や資金調達ツールの導入など、ファクトチェック活動を長期的に継続する基盤強化です。 支援の背景:高まる検証の必要性と継続の厳しさ 政治・選挙、医療健康、公共の安全、

By 古田大輔(Daisuke Furuta)

ファクトチェック講座

JFCファクトチェック講師養成講座 申込はこちら

JFCファクトチェック講師養成講座 申込はこちら

日本ファクトチェックセンター(JFC)は、ファクトチェックやメディア情報リテラシーに関する講師養成講座を月に1度開催しています。講座はオンラインで90分間。修了者には認定バッジと教室や職場などで利用可能な教材を提供します。 次回の開講は1月24日(土)午後2時~3時30分で、お申し込みはこちら。 https://jfcyousei0124.peatix.com 受講条件はファクトチェッカー認定試験に合格していること。講師養成講座は1回の受講で修了となります。 受講生には教材を提供 デマや不確かな情報が蔓延する中で、自衛策が求められています。「気をつけて」というだけでは、対策になりません。最初から騙されたい人はいません。誰だって気をつけているのに、誤った情報を信じてしまうところに問題があります。 JFCが国際大学グロコムと協力して実施した「2万人調査」では実に51.5%の人が誤った情報を「正しい」と答えました。一般に思われているよりも、人は騙されやすいという事実は、様々な調査で裏打ちされています。 JFCではこれらの調査をもとに、具体的にどのような知識

By 古田大輔(Daisuke Furuta)
理論から実践まで学べるJFCファクトチェック講座 20本の動画と記事を一挙紹介

理論から実践まで学べるJFCファクトチェック講座 20本の動画と記事を一挙紹介

日本ファクトチェックセンター(JFC)は、YouTubeで学ぶ「JFCファクトチェック講座」を公開しました。誰でも無料で視聴可能で、広がる偽・誤情報に対して自分で実践できるファクトチェックやメディアリテラシーの知識を学ぶことができます。 理論編と実践編の中身 理論編では、偽・誤情報の日本での影響を調べた2万人調査の紹介や、間違った情報を信じてしまう背景にある人間のバイアス、大規模に拡散するSNSアルゴリズムなどを解説しています。 実践編では、画像や動画や生成AIなど、偽・誤情報をどのように検証したら良いかをJFCが検証してきた事例から具体的に学びます。 JFCファクトチェッカー認定試験を開始 2024年7月29日から、これらの内容について習熟度を確認するJFCファクトチェッカー認定試験を開始します。誰でもいつでも受験可能です(2024年度中は受験料1000円、2025年度から2000円)。 合格者には様々な技能をデジタル証明するオープンバッジ・ネットワークを活用して、JFCファクトチェッカーの認定証を発行します。 JFCファクトチェッカー認定試験

By 古田大輔(Daisuke Furuta)
JFCファクトチェッカー認定試験

JFCファクトチェッカー認定試験

日本ファクトチェックセンター(JFC)はJFCファクトチェッカー認定試験を開始します。YouTubeで公開しているファクトチェック講座から出題し、合格者に認定証を授与します。 拡散する偽・誤情報から身を守るために 偽・誤情報の拡散は増える一方で、皆さんが日常的に使用しているSNSや動画プラットフォームに蔓延しています。偽広告や偽サイトへのリンクなどによる詐欺被害も広がっています。 JFCが国際大学グロコムと実施した2万人を対象とする調査では、実際に拡散した偽・誤情報を51.5%の割合で「正しいと思う」と答え、「誤っている」と気づけたのは14.5%でした。 自分が目にする情報に大量に間違っているものがある。そして、誰もが持つバイアスによって、それが自分の感覚に近ければ「正しい」と受け取る傾向がある。インターネットはその傾向を増幅する。 だからこそ、ファクトチェックやメディアリテラシーに関する知識が誰にとっても必須です。 JFCファクトチェック講座と認定試験 JFCファクトチェック講座(YouTube, 記事)は、2万人調査を元に偽・誤情報の拡散経路や

By 日本ファクトチェックセンター(JFC)