政治関連の偽・誤情報の拡散/SNS規制求める声/AIがもたらす危機【注目のファクトチェック】

政治関連の偽・誤情報の拡散/SNS規制求める声/AIがもたらす危機【注目のファクトチェック】
✉️
日本ファクトチェックセンター(JFC)がこの1週間に出した記事を中心に、その他のメディアも含めて、ファクトチェックや偽情報関連の情報をまとめました。同じ内容をニュースレターでも配信しています。登録はこちら

衆院補選の影響もあり、政治関連の偽・誤情報が拡散しました。こういった状況を受けて、各社の世論調査ではSNS規制を求める声が高まっています。法的な規制には、言論の自由への悪影響も懸念されており、慎重な議論が必要ですが、同時にAIなどで広がる危機への素早い対策も求められています。

JFCのファクトチェック記事

「衆院補選、8時に当確はおかしい、不正選挙だ」は誤り

衆院補選について「開票が始まっていないのに当確が出たのは不正選挙」という言説が拡散しましたが、誤りです。報道各社が事前取材と有権者への調査などに基づいて投票締め切り直後に当選確実を報じたもので、一般的な手法です。

「衆院補選、8時に当確はおかしい、不正選挙だ」は誤り 出口調査や事前の取材によるゼロ票打ち【ファクトチェック】
衆院補選について「開票が始まっていないのに当確が出たのは不正選挙」という言説が拡散しましたが、誤りです。報道各社が事前取材と有権者への調査などに基づいて投票締め切り直後に当選確実を報じたもので、一般的な手法です。 検証対象 4月28日午後8時、3つの選挙区で実施された衆院補選で、投票締切時刻の夜8時に報道各社が当選確実を出したことから「開票が始まっていない段階の当確はおかしい」「不正選挙」だという言説が拡散しました。 当確が出た直後から、SNSには「ハッシュタグ不正選挙」がついた投稿が次々と広がった。開票されていないのに当選確実が出るのはおかしいという内容のほか、「ある候補が落ちるのはあり得ない、票の操作が行われた」などの書き込みも数多くある(例1、例2)。 検証過程 投票締め切り直後の当確報道 今回の3つの衆院補選の結果は以下の通りだ(東京15区は当選者と次点の立候補者のみ)。当選者と他候補とは大きく差が開いた。 東京15区 酒井菜摘 4万9476票 須藤元気 2万9669票 島根 1区 亀井亜紀子 8万2691票 錦織攻政 5

「ドイツ政府、新型コロナ・パンデミックはなかったと認める」は誤り

「ドイツ政府が新型コロナ・パンデミックはなかったと認めた」とする言説が拡散しましたが、誤りです。ドイツ大使館が否定しました。また、情報の発信者は誤情報の発信を繰り返すサイトです。

「ドイツ政府、新型コロナ・パンデミックはなかったと認める」は誤り ドイツ大使館が否定【ファクトチェック】
「ドイツ政府が新型コロナ・パンデミックはなかったと認めた」とする言説が拡散しましたが、誤りです。ドイツ大使館が否定しました。また、情報の発信者は誤情報の発信を繰り返すサイトです。 検証対象 2024年4月4日、「ドイツ政府、パンデミックは存在しなかったと認める」とする投稿が拡散した。この投稿は2024年4月30日現在、146万回以上の表示回数と3600件以上のリポストを獲得している。 検証過程 拡散した投稿はThe People’s Voice(TPV)というサイトの記事「German Gov’t Admits There Was No Pandemic(ドイツ政府がパンデミックはなかったと認める)」を引用している。 記事は「ドイツ政府のデータによると、パンデミックはまったくなく、悲惨な結果をもたらす実験用ワクチンを大衆に受け入れさせるために綿密に仕組まれた軍事級の心理作戦が行われただけだった」と伝えている。 TPVは「大手メディアの扱わないニュースを扱うことで読者に真実を伝える」と自称するサイトで、米国に拠点を置く。日本ファクトチェックセンター

「遺族厚生年金が廃止」は誤り

「遺族年金廃止とか馬鹿じゃないの?」という言説が拡散し、Xのトレンドにも入りましたが誤りです。引用されたNHKの記事は2023年7月のもので、遺族厚生年金受給の男女差について2025年に向けて議論を始めるという内容です。

「遺族厚生年金が廃止」は誤り 制度改正を議論しているが廃止の検討ではない【ファクトチェック】
「遺族年金廃止とか馬鹿じゃないの?」という言説が拡散し、Xのトレンドにも入りましたが誤りです。引用されたNHKの記事は2023年7月のもので、遺族厚生年金受給の男女差について2025年に向けて議論を始めるという内容です。 検証対象 2024年4月23日、「遺族年金廃止とか馬鹿じゃないの?」という言説が拡散した。その後、遺族年金を巡って様々な投稿が拡散し、Xで「遺族年金」がトレンド入りした(例1、例2)。 投稿には、2023年7月のNHKの記事「『遺族厚生年金』再来年の制度改正に向け議論へ 厚労省審議会」のリンクがついている。 拡散したポストは4月30日現在で5500件以上リポストされ、表示回数は55万回を超える。遺族年金について「頭おかしい」「なんでこんなことになるんだ」というコメントの一方で「選挙前の不安煽り」という投稿もある。 検証過程 遺族年金とは 遺族年金とは、一家の生計の中心者である被保険者が死亡した時、その人によって生計を維持していた遺族に支給される年金だ。「遺族基礎年金」と「遺族厚生年金」があり、亡くなった人の年金加入状況や、受けと

「『条』の『木』を『ホ』と書くのは中国の表記で日本語ではない」は誤り

「9条で世界平和を」と訴える横断幕について、「条」という漢字の書き方が日本語ではなく中国で使われる「簡体字」ではないかとの言説が広まりましたが、誤りです。横断幕の「条」の部首は「木」でなく「ホ」と書かれていて簡体字と一致しますが、日本の「常用漢字表」でも記載されています。

「『条』の『木』を『ホ』と書くのは中国の表記で日本語ではない」は誤り 常用漢字表にも記載【ファクトチェック】
「9条で世界平和を」と訴える横断幕について、「条」という漢字の書き方が日本語ではなく中国で使われる「簡体字」ではないかとの言説が広まりましたが、誤りです。横断幕の「条」の部首は「木」でなく「ホ」と書かれていて簡体字と一致しますが、日本の「常用漢字表」でも記載されています。 検証対象 2024年4月21日、X(旧Twitter)で「9条の『条』に注目」というコメントと共に、「9条で世界平和を」と書かれた横断幕の画像が拡散した。画像の「条」の文字は、部首の「木」が「ホ(縦の棒ははねている)」と表記されている。 このポストは18万回以上表示され、700件以上リポストされている。このポストのリプライや引用リポストには「日本人ではない漢字使い」「中国共産党の指示が裏にあるんですかねぇ」「中国の工作員ですね」などといったコメントが付き、部首の「木」を「ホ」と表記することは、日本の書体では誤りで、

(画像)「トランプ氏が『キシダというのはどこがいいんだ?』と発言」は不正確

米国のトランプ前大統領が、2024年4月24日(日本時間)に自民党の麻生太郎副総裁と会談した内容について「キシダというのはどこがいいんだ?」と発言したとする画像が拡散しましたが、ミスリードで不正確です。発言には続きがあり、投稿はテレビ番組の一部を切り取っています。

(画像)「トランプ氏が『キシダというのはどこがいいんだ?』と発言」は不正確 文脈無視の切り抜きでミスリード【ファクトチェック】
米国のトランプ前大統領が、2024年4月24日(日本時間)に自民党の麻生太郎副総裁と会談した内容について「キシダというのはどこがいいんだ?」と発言したとする画像が拡散しましたが、ミスリードで不正確です。発言には続きがあり、投稿はテレビ番組の一部を切り取っています。 検証対象 2024年4月28日、米国のトランプ前大統領が、麻生副総裁との会談で「岸田のどこがいい?」と発言したとする言説がX(旧Twitter)で拡散した。投稿には、テレビ画面のような画像が添付され、右上に「日曜報道」とロゴがある。 画面には麻生氏が「岸田首相をよろしく」と述べ、トランプ氏が「シンゾーは素晴らしかった でもキシダというのはどこがそんなにいいんだ?」と返している様子が描かれている。 このポストは4000件以上のリポストを獲得し、630万回以上表示された。リプライや引用リポストで「バイデン民主党の下僕がトランプ大統領に気に入られるはずがない」「トランプも流石に岸田の無能さとそれを信じ続ける無能な国民に呆れてんだろうね」などと岸田首相を批判するコメントが相次ぐ一方で、「切り取り」と指

「大阪では8%以上が高校に進学せず中学が最終学歴」は誤り

「大阪では高校に進学せず中学が最終学歴になる生徒が既に8%を超えている」という言説が拡散しましたが、誤りです。2023年度の大阪府の統計によると、中学校卒業者の高校等進学率は98.5%です。

「大阪では8%以上が高校に進学せず中学が最終学歴」は誤り 大阪府の統計では98%以上が進学【ファクトチェック】
「大阪では高校に進学せず中学が最終学歴になる生徒が既に8%を超えている」という言説が拡散しましたが、誤りです。2023年度の大阪府の統計によると、中学校卒業者の高校等進学率は98.5%です。 検証対象 2024年4月27日、X(旧Twitter)で「大阪では高校に進学せず中学が最終学歴となる生徒が既に8%超え」というポストが拡散した。併せて「数年先には確実に10%を超えると言われている」「1割もの生徒が高校に進学しないなんて大阪だけ」とも主張し、大阪府の教育行政を批判している。ポストには吉村洋文・大阪府知事のニュース記事のリンクも付いている。 拡散したポストは約3000件のリポストを獲得し、15万回以上表示されている。 リプライや引用リポストでは大阪維新の会の政策を批判する意見が多数ある一方で、出典を示すように求める声もある。 検証過程 大阪府が2024年1月に公開した「令和5年度(2023年度)大阪の学校統計」の「II 卒業後の状況調査」では、2023年度の大阪府の高等学校等進学率は98.5%(男子98.5%・女子98.6%)で、前年比0.1ポイン

(動画)「トランプ前大統領が『岸田首相はグローバリストの操り人形』と発言」は誤り

トランプ前大統領が「岸田首相はグローバリストの操り人形でビジョンもリーダーシップもない」と発言している動画が拡散しましたが、誤りです。AIによって作られた音声と映像です。

(動画)「トランプ前大統領が『岸田首相はグローバリストの操り人形』と発言」は誤り 生成AIによる映像【ファクトチェック】
トランプ前大統領が「岸田首相はグローバリストの操り人形でビジョンもリーダーシップもない」と発言している動画が拡散しましたが、誤りです。AIによって作られた音声と映像です。 検証対象 2024年4月29日に、X(旧Twitter)でアメリカのトランプ前大統領が岸田首相をおとしめるような言葉を語る動画が拡散した。この25秒の動画の中でトランプ氏は、「日本の総理大臣の岸田文雄は、大変災難なことに、グローバリストの操り人形(パペット)にすぎず、ビジョンもリーダーシップのスキルもない、日本を愛するナショナリスト安倍晋三とは大違いだ」などと英語で話している。 この動画と内容をテキストにした投稿は、71万を超える閲覧、2800以上のリポストがある。「バイデンのいいなりだ」「その通り」など賛同の書き込みがある一方で「言ってることは良いけど音声とリップシングが少し同期外れる瞬間があるね」「AIだろAI」などと指摘する書き込みも多い。 検証過程 この25秒の動画は途中に4ヶ所の編集点があって、5つのカットがつなぎ合わされている。注意して見ていくと同じ5秒ほどのカットが繰り

今週のJFC動画

過去の動画や画像が、イランによるイスラエル領内への攻撃によるものとして拡散しました。

その他の関連記事

AI使った偽情報、判別技術を支援 画像や音声巡り総務省

総務省は2024年度にインターネット上で生成AI(人工知能)を使った偽情報を判別する技術の実用化支援を始め、画像・音声などの加工の有無やコンテンツの信頼性を判断できる技術の確立を目指すと日本経済新聞が伝えています。

AI使った偽情報、判別技術を支援 画像や音声巡り総務省 - 日本経済新聞
総務省は2024年度にインターネット上で生成AI(人工知能)を使った偽情報を判別する技術の実用化支援を始める。画像・音声などの加工の有無やコンテンツの信頼性を判断できる技術の確立を目指す。ネット上では災害時に住宅水没の偽画像が出回ったり、著名人になりすました広告が拡散する投資詐欺トラブルが発生したりしている。政治家の声を編集した偽動画も拡散し、社会の不安定化につながるリスクが高まっている。

熱帯びる小田原市長選挙 ファクトチェック 報告と事実にズレ

5月12日告示の神奈川県の小田原市長選を前に相手陣営を批判する動きが高まり、中にはミスリードを狙う表現もあるとして、神奈川新聞がファクトチェックしました。

熱帯びる小田原市長選挙 ファクトチェック 報告と事実にズレ 小田原市長選挙 | カナロコ by 神奈川新聞
5月12日の告示まで半月ほどとなった小田原市長選を巡り、タウン紙やチラシを使った相手陣営への批判が熱を帯びる。しかし、中には政策論争を離れた中傷やミスリードを狙った記述も多い。独自にファクトチェック(事実確認)を行った。少年院跡地開発「市…

「生成AI」偽情報と規制 “規制強化すべき”61% NHK世論調査

「生成AI」について、日本には規制する法律はありませんがネット上で偽の動画や画像が問題になっています。これについてNHKが憲法に関する世論調査でどう対応すべきか聞いたところ「規制を強化すべき」が61%にのぼったとしています。

「生成AI」偽情報と規制 “規制強化すべき”61% NHK世論調査 | NHK
【NHK】人工知能「生成AI」について、日本では規制する法律はありませんがインターネット上で偽の動画や画像が問題になるケースが増え…

ソーシャルメディア規制「必要」85%、偽情報を心配 朝日世論調査

朝日新聞の世論調査では、ソーシャルメディアへの規制を必要と答えた人が85%に上りました。選挙に関する偽情報や誹謗中傷への懸念が高くなっています。

ソーシャルメディア規制「必要」85%、偽情報を心配 朝日世論調査:朝日新聞デジタル
X(旧ツイッター)やフェイスブック、ユーチューブなどのソーシャルメディアで交わされる情報について、朝日新聞社が実施した全国世論調査(郵送)で規制が必要かどうか尋ねると、「必要だ」という回答が85%に…

選挙イヤーの今年、AIによる偽情報が地球規模の危機をもたらす

今年は世界中で重要な選挙があります。AIによる偽の情報が地球規模の大きな危機にとなっているとドイツの放送局「ドイチェ・ヴェレ」のファクトチェック部門のヘッド、ヨッシャ・ウェバー(Jocha・Weber)が映像で報告しています。日本語の字幕をオンにしてご覧ください。

Fact check: How AI may influence elections in 2024 – DW – 04/26/2024
The rise of AI deepfakes could upend elections in a year when more than 40% of the world is voting, including India and the United States.

急増する偽情報、それはどのように作用するのか〜理解することで対抗できる〜

1月の台湾総統選で大量に拡散した偽情報を分析することが今後の選挙時の偽情報氾濫に対抗できるはずだと英国の経済誌「エコノミスト」が報じています。

Disinformation is on the rise. How does it work?
Understanding it will lead to better ways to fight it

判定基準などはJFCファクトチェック指針をご参照ください。

毎週、ファクトチェック情報をまとめて届けるニュースレター登録(無料)は、上のボタンから。また、QRコード(またはこのリンク)からLINEでJFCをフォローし、気になる情報を質問すると、AIが関連性の高いJFC記事をお届けします。詳しくはこちら

もっと見る

中道・野田氏「スパイ防止法はスパイの人権を侵害してしまう」と発言? 繰り返し拡散する言説【ファクトチェック】

中道・野田氏「スパイ防止法はスパイの人権を侵害してしまう」と発言? 繰り返し拡散する言説【ファクトチェック】

中道改革連合・野田佳彦衆議院議員が「スパイ防止法はスパイの人権を侵害してしまう」と発言したかのような投稿が拡散しましたが、誤りです。そのような発言の記録は確認できず、野田氏の事務所も否定しています。同様の主張は、野田氏だけでなく、スパイ防止法について慎重な発言をした政治家や団体に対して繰り返し拡散しています。 検証対象 拡散した言説 2026年3月8日、「イカれてると思う人✋野田佳彦『スパイ防止法はスパイの人権を侵害してしまう』」という投稿がXで拡散した。 検証する理由 3月13日現在、投稿は1.2万回リポストされ、表示は74万件を超える。 福岡県中間市議会議員・森上晋平氏も野田氏が「スパイ防止法はスパイの人権を侵害してしまう」と発言しているかのような画像を紹介して「野田代表、ご自身がスパイであると自白しているようなものですよ?」と投稿している。 この話題は繰り返し拡散しているため、検証する。 検証過程 「スパイ防止法」とは スパイ防止法とは、外国勢力のスパイを取り締まることを目的とした法律だ。自民党と日本維新の会が2025年10月に交

By 根津 綾子(Ayako Nezu)
トランプ米大統領の娘がテレ朝記者を揶揄? イヴァンカ氏の偽アカウント【ファクトチェック】

トランプ米大統領の娘がテレ朝記者を揶揄? イヴァンカ氏の偽アカウント【ファクトチェック】

トランプ米大統領の娘イヴァンカ・トランプ氏が日米首脳会談後の会見で質問したテレビ朝日の記者を揶揄したという言説が拡散しましたが、誤りです。話題となったX投稿は偽アカウントで、本人のものではありません。 検証対象 拡散した言説 2026年3月20日、イヴァンカ・トランプ氏を名乗るXアカウントが「テレビ朝日記者の千々岩が、マスコミの一員として場違いな質問を放ち、場の空気を凍りつかせた瞬間が最高に笑える」などと投稿した。 検証する理由 投稿は3月26日現在、3900超のリポスト、表示回数は187万回を超え、日本のアカウントの間でも拡散している(例1,例2)。 「海外で笑いものだ」などの反応が目立つが、日本ファクトチェックセンター(JFC)がソーシャル分析ツールMeltwaterで調べたところ、リプライの9割は日本からのものだった。イヴァンカさんの投稿だと誤解している人も多く、この投稿以降のさらなる拡散も続いている(例3)。 検証過程 記者が質問したのは事実 投稿が言及しているのは、日本時間3月20日未明のワシントンでの日米首脳会談後の記者の質問

By 根津 綾子(Ayako Nezu)
政治家だけ相続税0円? 申告や納税はすべての人が対象、ただし課税回避の批判も【ファクトチェック】

政治家だけ相続税0円? 申告や納税はすべての人が対象、ただし課税回避の批判も【ファクトチェック】

「政治家だけ相続税0円」という投稿が拡散しましたが、不正確です。政治家個人の財産には、一般の人と同じように相続税がかかります。ただし、政治団体を介して資金を引き継ぐことが「課税回避」ではないかという批判もあります。 検証対象 拡散した投稿 2026年3月19日、「政治家だけ相続税は0円」と書かれた画像が拡散した。 検証する理由 2026年3月26日現在、この投稿は7200件以上リポストされ、表示回数は22万回を超える。投稿について「なんでそうなる⁉️」「え!!(◎_◎;)そうだったの!?おかしいよね」というコメントの一方で「資産持ってれば相続税掛かるけど」という指摘もある。 検証過程 相続税とは 相続税とは、亡くなった人(被相続人)から、現金や土地などの財産を受け継いだ際に、その取得した財産に対してかかる税金のことだ。 相続した財産が基礎控除額を超える場合は相続税がかかり、相続税の申告および納税が必要となる(国税庁.”No.4102 相続税がかかる場合”)。 国税庁「基礎控除を超えれば、相続税の申告や納税が必要」 日本ファクトチェッ

By 木山竣策(Shunsaku Kiyama)
シンポジウム「AI時代の民主主義を守る:偽情報・ディープフェイクへの処方箋」開催へ 【申込みはこちら】

シンポジウム「AI時代の民主主義を守る:偽情報・ディープフェイクへの処方箋」開催へ 【申込みはこちら】

日本ファクトチェックセンターは4月2日、「AI時代の民主主義を守る:偽情報・ディープフェイクへの処方箋」をテーマに情報インテグリティシンポジウムを開催します。昨年に続き2回目。電通総研との共催です。 シンポに先立ち、こちらも昨年に続いて電通総研と「情報インテグリティ調査」を実施しました。偽・誤情報、ファクトチェック、メディアリテラシーの現状や課題など幅広く調査した結果を発表します。 研究者やメディア関係者などによるパネル討論も開催します。会場の席数が限られているため、ご関心の方はオンライン視聴でお申し込みください。 プログラムと申し込み窓口は下記の通りです。 プログラムと登壇者 14:00-14:05 開会あいさつ 中川 真由美(株式会社電通総研 Quality of Societyセンター 部長) 14:05-14:25 基調講演1: 「真偽検証への意識と行動の乖離:情報インテグリティ調査2026」  発表:鷲見 圭祐(株式会社電通総研 Quality of Societyセンター 研究員)  ビデオコメント: 山口 真一氏(国際大学グローバル・コミュニケーション・

By 日本ファクトチェックセンター(JFC)

ファクトチェック講座

JFCファクトチェック講師養成講座 申込はこちら

JFCファクトチェック講師養成講座 申込はこちら

日本ファクトチェックセンター(JFC)は、ファクトチェックやメディア情報リテラシーに関する講師養成講座を月に1度開催しています。講座はオンラインで90分間。修了者には認定バッジと教室や職場などで利用可能な教材を提供します。 次回の開講は4月25日(土)午前10時~11時30分で、お申し込みはこちら。 https://jfcyousei0425.peatix.com 受講条件はファクトチェッカー認定試験に合格していること。講師養成講座は1回の受講で修了となります。 受講生には教材を提供 デマや不確かな情報が蔓延する中で、自衛策が求められています。「気をつけて」というだけでは、対策になりません。最初から騙されたい人はいません。誰だって気をつけているのに、誤った情報を信じてしまうところに問題があります。 JFCが国際大学グロコムと協力して実施した「2万人調査」では実に51.5%の人が誤った情報を「正しい」と答えました。一般に思われているよりも、人は騙されやすいという事実は、様々な調査で裏打ちされています。 JFCではこれらの調査をもとに、具体的にどのような

By 古田大輔(Daisuke Furuta)
理論から実践まで学べるJFCファクトチェック講座 20本の動画と記事を一挙紹介

理論から実践まで学べるJFCファクトチェック講座 20本の動画と記事を一挙紹介

日本ファクトチェックセンター(JFC)は、YouTubeで学ぶ「JFCファクトチェック講座」を公開しました。誰でも無料で視聴可能で、広がる偽・誤情報に対して自分で実践できるファクトチェックやメディアリテラシーの知識を学ぶことができます。 理論編と実践編の中身 理論編では、偽・誤情報の日本での影響を調べた2万人調査の紹介や、間違った情報を信じてしまう背景にある人間のバイアス、大規模に拡散するSNSアルゴリズムなどを解説しています。 実践編では、画像や動画や生成AIなど、偽・誤情報をどのように検証したら良いかをJFCが検証してきた事例から具体的に学びます。 JFCファクトチェッカー認定試験を開始 2024年7月29日から、これらの内容について習熟度を確認するJFCファクトチェッカー認定試験を開始します。誰でもいつでも受験可能です(2024年度中は受験料1000円、2025年度から2000円)。 合格者には様々な技能をデジタル証明するオープンバッジ・ネットワークを活用して、JFCファクトチェッカーの認定証を発行します。 JFCファクトチェッカー認定試験

By 古田大輔(Daisuke Furuta)
JFCファクトチェッカー認定試験

JFCファクトチェッカー認定試験

日本ファクトチェックセンター(JFC)はJFCファクトチェッカー認定試験を開始します。YouTubeで公開しているファクトチェック講座から出題し、合格者に認定証を授与します。 拡散する偽・誤情報から身を守るために 偽・誤情報の拡散は増える一方で、皆さんが日常的に使用しているSNSや動画プラットフォームに蔓延しています。偽広告や偽サイトへのリンクなどによる詐欺被害も広がっています。 JFCが国際大学グロコムと実施した2万人を対象とする調査では、実際に拡散した偽・誤情報を51.5%の割合で「正しいと思う」と答え、「誤っている」と気づけたのは14.5%でした。 自分が目にする情報に大量に間違っているものがある。そして、誰もが持つバイアスによって、それが自分の感覚に近ければ「正しい」と受け取る傾向がある。インターネットはその傾向を増幅する。 だからこそ、ファクトチェックやメディアリテラシーに関する知識が誰にとっても必須です。 JFCファクトチェック講座と認定試験 JFCファクトチェック講座(YouTube, 記事)は、2万人調査を元に偽・誤情報の拡散経路や

By 日本ファクトチェックセンター(JFC)