フジテレビ第三者委員会の弁護士は社外取締役? そのような事実はない【ファクトチェック】

フジテレビ第三者委員会の弁護士は社外取締役? そのような事実はない【ファクトチェック】

中居正広氏と女性のトラブルにフジテレビ社員が関与していたなどと報じられたことをめぐり、この疑惑を調査する第三者委員会委員長の竹内朗弁護士が同社の社外取締役との情報が拡散しましたが、誤りです。竹内弁護士がフジテレビジョン、及び親会社のフジ・メディア・ホールディングス(FMH)の社外取締役を務めている事実はありません。

検証対象

2025年1月27日、フジテレビの記者会見の中継画像を引用しながら「第三者委員会の弁護士は、社外取締役という時点でアウト(根回し)」などと主張する投稿が拡散した。

投稿は1月29日時点で166万件以上のインプレッションを獲得している。

検証過程

記者会見で問われた第三者委員会の独立性

1月27日の記者会見では、フジテレビが設置した第三者委員会の独立性について質問が出ていた。第三者委員会がスタートする前に、23日の社員集会の中で嘉納修治会長が委員長として竹内朗弁護士の名前を出していたからだ。

記者会見で嘉納会長は「事務方から第三者委員会の弁護士として竹内弁護士の名前が上がり、挨拶に行った。その際取締役会の決議があって第三者委員会のスタートとなるのでそれまでは第三者委員会とは言わないでほしいと言われたが、社員集会で名前を出してしまった。それで誤解を与えたのではないか」と答えている(FNNプライムオンライン「フジテレビが一連の報道について会見」1時間20分〜29分頃)。

フジテレビ・FMH両社の社外取締役

日本ファクトチェックセンター(JFC)はフジテレビ・FMH両社の社外取締役について検証した。両社の役員一覧はそれぞれ企業の公式サイトに掲載されている(フジテレビFMH)が、その中に竹内弁護士の名前はない。

JFCの取材に対し同社広報部は、第三者委員会の弁護士について「(客観的かつ独立した立場から調査・検証して頂きますので)弊社およびフジ・メデイア・ホールディングスの社外取締役を務めている方はおりません」と回答した。

日弁連指針準拠の第三者委員会とは

フジテレビが出したプレスリリースでは「第三者委員会は、日本弁護士連合会が策定した『企業等不祥事における第三者委員会ガイドライン』に準拠するもの」とした上で、委員長の竹内弁護士以下3名の弁護士から構成される委員について「各委員は当社及びフジ・メディア・ホールディングスとの間に利害関係を有しておりません」としている。

日弁連の「企業等不祥事における第三者委員会ガイドライン」によれば、「企業等と利害関係を有する者は、委員に就任することができない」と定めており、日弁連指針に準拠した第三者委員会では社外取締役などの利害関係を有する弁護士は委員に就任することができない。

竹内弁護士はこれまでにも多くの第三者委に参加

竹内弁護士はこれまでにNHK職員の株インサイダー取引や「餃子の王将」運営会社の反社会的勢力との関係疑惑、東京女子医大理事長による背任事件など数多くの企業不祥事に対する第三者委員会に従事した経歴を持つ(プロアクト法律事務所)。

フジテレビのプレスリリースの中で竹内弁護士は「この第三者委員会は、最も独立性・中立性の高い日本弁護士連合会の第三者委員会ガイドラインに準拠して設置され、これに即して運営して参ります」とコメントしている。

判定

フジテレビ第三者委員会委員長の竹内朗弁護士が社外取締役との情報は、誤り。竹内弁護士がフジテレビジョンやフジ・メディア・ホールディングスの社外取締役を務めている事実はない。

あとがき

フジテレビの記者会見の翌日の28日、中居氏と女性のトラブルにフジテレビの社員が関与していたと報じた週刊文春は、「女性がフジテレビの編成幹部に誘われた」としていたという箇所を「女性は中居氏に誘われた」と記事を訂正し、謝罪しています。

検証:リサーチチーム、宮本聖二
編集:野上英文、古田大輔


判定基準などはJFCファクトチェック指針をご参照ください。

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