環境

秋田県沿岸部で桁違いの放射線量を観測中?【ファクトチェック】

原発・放射能

秋田県沿岸部で桁違いの放射線量を観測中?【ファクトチェック】

X(旧Twitter)で「秋田県沿岸部で桁違いの放射線量を観測中」という言説が拡散しましたが、誤りです。秋田県内の観測地点で放射線量に異常は見られません。 検証対象 Xの「ツイッター速報」で2024年7月3日夜「秋田県沿岸部で桁違いの放射線量を観測中 通常の数万倍」という言説が拡散した。 7月4日現在480万を超える閲覧と6100のリポストがあり、「隣の国から流れて来たってこと?」「原潜が秋田の近くで壊れたとか?」などのコメントがついている。 検証過程 日本ファクトチェックセンター(JFC)は秋田県環境管理課に取材した。秋田県では拡散した言説に関して問い合わせが電話やメールで来たことから、ウェブサイトで「放射線量に異常はない」という告知を出したと回答した。 その告知では「県内各地点において24時間体制で放射線量の数値を測定し、〔原子力規制委員会〕放射線モニタリング情報共有・公表システムに数値データを送信しています。直近1か月間のデータでは、各測定地点ともに投稿にあるような異常値は検知されておりませんので、ご安心ください」と呼びかけている。この1ヶ月間

By 宮本聖二
気候変動は疑似科学で危機は存在しない?  全く同じ記事が再拡散【ファクトチェック】

環境

気候変動は疑似科学で危機は存在しない?  全く同じ記事が再拡散【ファクトチェック】

「気候変動は疑似科学で危機は存在しない」という言説が拡散しました。以前、日本ファクトチェックセンター(JFC)が誤りだと検証した内容と全く同じ記事が、別のサイトから発信されています。 検証対象 2024年1月30日、ネットメディアJAPAN NEWS NAVIが「ノーベル物理学賞受賞者含む300人の学者が『気候変動の緊急事態など存在しない。科学の危険な腐敗だ』と宣言/『風力、太陽光は完全な失敗で環境を破壊しているだけだ』」という記事を配信した。 記事は2023年7月に海外のネットメディアThe Daily Scepticの英文記事をもとにして作られている。2022年ノーベル物理学賞の共同受賞者ジョン・クラウザー博士が「気候危機など存在しない」と発言している上に、同調する宣言に科学者300人が署名しており、人間による気候変動への影響を信じることは「明白な誤り」だという内容だ。 この記事は見出しも内容も、JFCが2023年8月21日に検証し、誤りと判定したものと同じだ。前回はTotal News Worldというサイトから発信されていた。 検証過程 気

By 日本ファクトチェックセンター(JFC)
グレタ氏が戦争では環境に配慮した武器を使うべきだと発言?【ファクトチェック】

国際

グレタ氏が戦争では環境に配慮した武器を使うべきだと発言?【ファクトチェック】

環境活動家のグレタ・トゥーンべリ氏が「戦争を続けるなら武器を環境に配慮したものに変えなければならない」と発言したという言説が動画とともに拡散しましたが、誤りです。動画はAIによって加工されています。 検証対象 2023年10月23日、BBCの番組でグレタ氏が「戦争を続けるなら、環境に配慮したサステナブルな戦車や兵器に変えねばならず、生分解性のミサイルをたくさん積めるバッテリー駆動の戦闘機などがある」などと発言している動画がX(旧Twitter)などで拡散した。 2023年11月14日までに110万ビュー、4600いいね、1900リポストを獲得した投稿もある。 検証過程 まず、グレタ氏が本当にこのような発言をしたのかを調べるため、動画の内容を元に「Greta Thunberg War」でYoutube検索した。すると2023年10月21日に投稿された「Greta Thunberg: VEGAN WARS #satire」という動画が見つかった。Xで拡散した動画は、このYouTube動画から切り出したものだ。 グレタ氏はこの動画の中で「戦争を続けるなら環

By 日本ファクトチェックセンター(JFC)
気候変動は疑似科学で危機は存在しない?【ファクトチェック】

環境

気候変動は疑似科学で危機は存在しない?【ファクトチェック】

「気候変動は疑似科学の結果であり、本当の気候危機は存在しない」という言説が拡散しましたが、誤りです。地球は温暖化しており、主な原因は人間の活動であると大多数の科学者や科学機関が結論づけています。 検証対象 拡散したのは、ネットメディアTotal News Worldの記事「ノーベル物理学賞受賞者含む300人の学者が「気候変動の緊急事態など存在しない。科学の危険な腐敗だ」と宣言/「風力、太陽光は完全な失敗で環境を破壊しているだけだ」」。ソーシャル分析ツールBuzzSumoで調べると、「気候変動」が見出しに入った日本語の記事で主要メディアを超えて過去1年で最も拡散しており、FacebookやTwitterなどのシェアやいいねなど総エンゲージメント数は1万7000を超えている。 記事は海外のネットメディアThe Daily Scepticの英文記事を翻訳・引用して伝えている。主な内容は、2022年ノーベル物理学賞の共同受賞者ジョン・クラウザー博士が「世界経済と何十億もの人々の幸福を脅かす危険な科学の腐敗」「大規模な衝撃ジャーナリズムの疑似科学に転移した」と発言し、

By 日本ファクトチェックセンター(JFC)
今年の花粉は2011年の約10万倍?急増していないし、ケムトレイルの影響でもない【ファクトチェック】

環境

今年の花粉は2011年の約10万倍?急増していないし、ケムトレイルの影響でもない【ファクトチェック】

「今年の花粉は2011年の約10万倍」との言説が拡散していますが誤りです。環境省が実施している「春におけるスギ・ヒノキ花粉の実測総飛散量(数)」や東京都アレルギー情報navi.、大阪府/保健所花粉情報で計測データを確認しても、花粉の飛散量が急増したというデータはありません。 検証対象 「2023年の花粉は2011年102,035.7倍ですよ!」という投稿がFacebookで広がった。 この投稿のスクリーンショットがTwitterにも転載され、「杉の木、10万倍も増えました?(笑)」という文言でさらに拡散した。元投稿の画像を引用する形でのツイートは複数見られる(例1、例2)。 花粉が急増したという言説はこれまでにも拡散しており、2019年には毎日新聞によって検証され、取材に対して気象予報会社ウェザーニューズ広報担当が「思い当たる数字はない」と答えている。 検証過程 実際に花粉の飛散データを見ていくと、飛散量はここしばらくの間一定の水準で推移していることがわかる。 例えば、環境省が公表している「春におけるスギ・ヒノキ花粉の実測総飛散量(数)」では、全国

By 日本ファクトチェックセンター(JFC)
グレタ・トゥンベリさんが「化石燃料を使い続ければ5年後に人類は死滅する」というツイートを削除した?【ファクトチェック】

環境

グレタ・トゥンベリさんが「化石燃料を使い続ければ5年後に人類は死滅する」というツイートを削除した?【ファクトチェック】

スウェーデンの環境活動家グレタ・トゥンベリさんが「『化石燃料を使い続ければ5年後に人類は死滅する』というツイートを削除した」という言説が拡散しましたが、これは不正確です。グレタさんが、指摘された日時のツイートを削除したのは事実ですが、「5年後に人類は死滅」という文言は誤訳です。 検証対象 グレタ・トゥンベリさんが「『化石燃料を使い続ければ5年後に人類は死滅する』というツイートを削除した」という言説が拡散した(例1、例2)。例1は、表示回数が1,900万以上、リツイートが9,000件以上となっている(4月6日現在)。 この言説に対してはAP通信、Newsweek紙やSnopesがファクトチェックをし、それぞれ「不正確」や「誤り」といった判定を出した。一方、FOX News、ロシアの国営テレビRTやSky News Australiaなどのメディアは、グレタさんによるツイート削除を批判的に報じた。 検証過程 拡散した言説は、グレタ・トゥンベリさんの2018年6月21日のツイートを引用している。このツイートはすでに削除されており、Wayback Machin

By 日本ファクトチェックセンター(JFC)
ケムトレイル:政府が飛行機雲で有害物質を空から散布している?【ファクトチェック】

環境

ケムトレイル:政府が飛行機雲で有害物質を空から散布している?【ファクトチェック】

飛行機雲を、政府などがこっそりと危険な化学物質を散布している「ケムトレイル」だと考える人が世界中にいます。実際には航空機の排気ガスによってできた線状の雲で、「健康被害はない」とアメリカの公的機関などが度々否定している根拠のない陰謀論で、誤りです。 検証対象 Twitter上では、飛行機雲の写真に「#ケムトレイル」とタグ付けした投稿が、毎日のようにある。ケムトレイルとは「ケミカル」(化学物質)と「トレイル」(痕跡)をかけ合わせた言葉で、例えば2022年9月13日にあったツイートは「これは飛行機雲などと言った呑気なものではありません。#ケムトレイル」などと訴える。 リプライでは「大阪と、四国の間の海上でも、昨日見かけました」「昨日の長野です」と同調する声が上がるほか、「なに撒いてるのかねー」「喉の調子が今一つ」などと健康への影響を心配する声も。 「国民を駆除する気だ」「勝手に毒を撒くなんて許せない」「なんでこれを政府や国会議員は放置しているのか。お仲間ですか?」と、政府や闇の勢力が人口減少などを狙って化学物質を散布しているという主張も根強い。 検証過程

By 野上英文