中道改革連合のロゴが中国の中革連にそっくり? 新党発表後に作られた偽ロゴ【#衆院選ファクトチェック】

中道改革連合のロゴが中国の中革連にそっくり? 新党発表後に作られた偽ロゴ【#衆院選ファクトチェック】

2026年1月16日に立憲民主党と公明党が結成した新党「中道改革連合」のロゴについて、「中国の中革連とほぼ同じ」などという主張が拡散しましたが、誤りです。拡散した「中国の中革連のロゴ」は、新党がロゴを発表した16日より後に作られたものと見られます。新党は「中道改革連合とは一切関係ありません」「悪意ある改変や虚偽の示唆については厳正に対応する」などと注意を呼び掛けています。

検証対象

拡散した言説

2026年1月21日、「ホントにそっくり」という文言付きの画像がXで拡散した。

右の画像が新党・中道改革連合のロゴだ。左側には赤地に黄色で「中革連」と書かれた色と星のデザインが中国の国旗に似たロゴが並べられている。左右のロゴは中心の円形のデザインが似ている。

検証する理由

2026年1月21日現在、投稿は2万回以上リポストされ、表示は652万件を超える。

戸田市議の河合ゆうすけ氏による、「中国の中革連とほぼ同じロゴなのはなぜ?」という文言付きの同様の画像投稿もあり、影響範囲が大きいため、検証する。

検証過程

ネタ元は掲示板サイトのパロディ画像

「中革連」ロゴを画像検索すると、同じ画像が多数表示される。しかし、2026年1月17日以前に時期を指定して検索すると、中革連ロゴは見つからない。

日本ファクトチェックセンター(JFC)が確認できた最も古い中革連ロゴは、1月18日に掲示板サイト5ちゃんねるのスレッド「みんな~!中革連の党旗を作ってくれた人がいるよ~!」に公開された画像だった。

つまり、拡散したロゴは、中道改革連合が新党のロゴを発表した1月16日より後に作られたものである可能性が高い。

河合ゆうすけ氏は、このロゴについて「中国の中革連とほぼ同じロゴ」と投稿しているが、JFCが調べた限り、中国に「中革連」という公的な団体は見つからなかった。

中道改革連合が注意喚起

中道改革連合は、1月20日、公式Xアカウントで次のように注意を呼びかけている。

「現在、SNS上において中道改革連合のロゴを悪意をもって改変・使用し、中道改革連合と関係があるかのような虚偽の示唆を行う投稿が確認されています。

確認されている改変画像や主張は事実ではなく、中道改革連合とは一切関係ありません」

「悪意ある改変や虚偽の示唆については、投稿内容・拡散状況等を記録・保存の上、規約および関係法令に基づき、法的措置を含め、厳正に対応いたします」

(中道改革連合 2026年1月20日)。

日本のメディアも「総務省の政治団体名簿や、公安調査庁が国内外の情勢を解説する資料を調べたが、「中革連」という団体の存在を確認することはできなかった」(「中道改革連合ロゴ改変した画像がネット拡散、中国国旗の一部背景に「中革連」…「虚偽」と注意喚起」、2026年1月21日、読売新聞)、「中革連という中国の団体は確認できず、中道のロゴが発表された16日以降に創作されたとみられる」(「中道ロゴ、改変画像が拡散 610万回閲覧も 党は『厳正に対処』」、2026年1月20日、毎日新聞)などと報じている。

判定

立憲民主党と公明党が結成した新党「中道改革連合」のロゴについて、「中国の中革連とほぼ同じ」などという主張が拡散した。拡散したロゴは、中道改革連合がロゴを発表した2026年1月16日より後に作られたものと見られ、党も関係性を否定している。よって、誤りと判定する。

出典・参考

中道改革連合 Xアカウント 2026年1月20日.
https://x.com/CRAJ2026/status/2013433729180672202,(閲覧日2026年1月21日).

読売新聞.”中道改革連合ロゴ改変した画像がネット拡散、中国国旗の一部背景に「中革連」…「虚偽」と注意喚起” .2026年1月21日.
https://www.yomiuri.co.jp/election/shugiin/20260120-GYT1T00466/,(閲覧日2026年1月21日).

毎日新聞.”中道ロゴ、改変画像が拡散 610万回閲覧も 党は『厳正に対処』”.2026年1月20日.
https://mainichi.jp/articles/20260120/k00/00m/010/278000c,(閲覧日2026年1月21日).

検証:根津綾子
編集:藤森かもめ、古田大輔


判定基準などはJFCファクトチェック指針をご参照ください。

毎週、ファクトチェック情報をまとめて届けるニュースレター登録(無料)は、上のボタンから。また、QRコード(またはこのリンク)からLINEでJFCをフォローし、気になる情報を質問すると、AIが関連性の高いJFC記事をお届けします。詳しくはこちら

もっと見る

伊勢神宮近くで起きた火事はイスラム教徒によるもの? 警察「裏付けはない」【ファクトチェック】

伊勢神宮近くで起きた火事はイスラム教徒によるもの? 警察「裏付けはない」【ファクトチェック】

2026年8月31日に三重県伊勢市の明倫商店街で火災が起きたことについて、イスラム教徒が放火したと主張する投稿が拡散しましたが、根拠不明です。9月8日午前9時現在、火災の原因は調査中で、伊勢警察署は、日本ファクトチェックセンター(JFC)の取材に「(イスラム教徒によるものだという)裏付けはない」と答えています。 検証対象 拡散した言説 2026年8月31日、「とうとう、イスラムどもが、伊勢神宮を燃やしにきましたね」という投稿がXで拡散した。 検証する理由 9月7日現在、拡散した投稿は3800回以上リポストされ、表示は157万件を超える。 同様の投稿は他にも拡散している(例)。 投稿には、「犯人はまだ逮捕されていないのに、犯人がイスラム教徒だと決めつけるのか」「イスラムがやった証拠あるんでしたっけ」などの指摘もあるが、「イスラム駆逐デモやらないかな?行くんだけど」「更地になったらモスク建設でしょうか?」など真に受けた反応も多いため検証する。 検証過程 拡散した投稿は 拡散した投稿は、NHKが8月31日に公開した「三重 伊勢神宮近くの商店街

By 根津 綾子(Ayako Nezu)
災害や事件の際のディープフェイク?/JFC記事・動画や関連記事【今週のファクトチェック】

災害や事件の際のディープフェイク?/JFC記事・動画や関連記事【今週のファクトチェック】

ネパールの土石流や、島根県の路上に捨てられたパンを食べに来るクマ――。AIによる画像や動画、いわゆるディープフェイクが拡散しました。中にはディープフェイクかはっきりしないが、少なくともその事件や災害のものではない過去の映像もあります。 ✉️日本ファクトチェックセンター(JFC)がこの1週間に出した記事を中心に、その他のメディアも含めて、ファクトチェックや偽情報関連の情報をまとめました。同じ内容をニュースレターでも配信しています。登録はこちら。 今週のお知らせ JFCファクトチェック講師養成講座 申込はこちら 日本ファクトチェックセンター(JFC)は、ファクトチェックやメディア情報リテラシーに関する講師養成講座を月に1度開催しています。講座はオンラインで90分間。修了者には認定バッジと教室や職場などで利用可能な教材を提供します。 次回の開講は9月27日(日)午後4時~5時30分で、お申し込みはこちら。 日本ファクトチェックセンター(JFC) ファクトチェック講師養成講座 9月27日(日)開催分日本ファクトチェックセンター(JFC)による講師養成講座です

By 日本ファクトチェックセンター(JFC)
ネパールの洪水で象が人を助ける? 洪水の前から投稿されていた動画【ファクトチェック】

ネパールの洪水で象が人を助ける? 洪水の前から投稿されていた動画【ファクトチェック】

2026年8月26日にネパールと中国の国境地帯で大規模な土石流が発生したことを受けて、洪水から象が人を助けているという動画が拡散しましたが、誤りです。今回拡散したのと同じ動画は、少なくとも今回の洪水が起きる前の2026年8月9日に、すでに公開されています。 検証対象 拡散した言説 2026年8月26日以降、「ネパールの洪水から象が人を助けている」という動画がSNSで多数拡散した(例1,2)。 検証する理由 「動画はフェイクです」「別の動画」などの指摘もあるが、「このぞうさんすごいね」など真に受けた反応も多いため、検証する。 検証過程 拡散した動画の内容 拡散した複数の動画は、どれも濁流で動けなくなっている人に象が近づいていき、人が象の頭によじ登って助かる様子が映っている(例1,2)。動画の編集やテロップは異なるが、象が人を助ける映像部分は同一だ。 元動画は今回の洪水以前のもの この動画をGoogleレンズで検索すると、多数の動画が表示される。その中には、公開日が今回のネパールの土石流発生以前のものもある。 例3はバングラデシュのメデ

By 根津 綾子(Ayako Nezu)
選挙で拡散しやすい偽・誤情報の典型パターン 地方選固有の事例も【プレバンキング】

選挙で拡散しやすい偽・誤情報の典型パターン 地方選固有の事例も【プレバンキング】

沖縄県知事選の投開票を前に、SNSでは立候補者に関する真偽不明の情報が多数拡散しています。日本ファクトチェックセンター(JFC)はこれまでも、選挙のたびに偽・誤情報を検証してきましたが、似た主張は形を変えて広がります。1議席をめぐって対立が激化しやすい首長選挙などに特徴的な語り口もあります。 この記事は、偽・誤情報の手口を知ることで、同様の情報を目にしたときに騙されにくくする「プレバンキング」という予防的な取り組みです。詳しくは、JFC用語「プレバンキング」をご覧ください。 過去に拡散した事例 たった1人の勝者を決める大統領選型の知事選で特に拡散しがちな偽・誤情報を分類しました。 1. 候補者をめぐる偽画像・動画 AIで誰でも簡単に偽画像・動画を捏造したり、加工したりすることができるようになりました。注目の選挙・候補者に関して、必ずと言っていいほど、実物と異なる演説画像や偽ポスターなどが出回ります。 2026年8月、沖縄県知事選に立候補している古謝玄太氏の顔写真とともに「国益にかなう沖縄をつくる」と書かれた選挙ポスター風の画像がSNSで拡散しました。

By 根津 綾子(Ayako Nezu)

ファクトチェック講座

JFCファクトチェック講師養成講座 申込はこちら

JFCファクトチェック講師養成講座 申込はこちら

日本ファクトチェックセンター(JFC)は、ファクトチェックやメディア情報リテラシーに関する講師養成講座を月に1度開催しています。講座はオンラインで90分間。修了者には認定バッジと教室や職場などで利用可能な教材を提供します。 次回の開講は9月27日(日)午後4時~5時30分で、お申し込みはこちら。 日本ファクトチェックセンター(JFC) ファクトチェック講師養成講座 9月27日(日)開催分日本ファクトチェックセンター(JFC)による講師養成講座です。 講師養成講座(オンラインで90分)を受講いただいた後、修了課題を提出された方には、教室や職場などで利用可能な教材の提... powered by Peatix : More than a ticket.Peatix 受講条件はファクトチェッカー認定試験に合格していること。講師養成講座は1回の受講で修了となります。 受講生には教材を提供 デマや不確かな情報が蔓延する中で、自衛策が求められています。「気をつけて」というだけでは、対策になりません。最初から騙されたい人はいません。誰だって気をつけているのに、誤った情

By 古田大輔(Daisuke Furuta)
理論から実践まで学べるJFCファクトチェック講座 20本の動画と記事を一挙紹介

理論から実践まで学べるJFCファクトチェック講座 20本の動画と記事を一挙紹介

日本ファクトチェックセンター(JFC)は、YouTubeで学ぶ「JFCファクトチェック講座」を公開しました。誰でも無料で視聴可能で、広がる偽・誤情報に対して自分で実践できるファクトチェックやメディアリテラシーの知識を学ぶことができます。 理論編と実践編の中身 理論編では、偽・誤情報の日本での影響を調べた2万人調査の紹介や、間違った情報を信じてしまう背景にある人間のバイアス、大規模に拡散するSNSアルゴリズムなどを解説しています。 実践編では、画像や動画や生成AIなど、偽・誤情報をどのように検証したら良いかをJFCが検証してきた事例から具体的に学びます。 JFCファクトチェッカー認定試験を開始 2024年7月29日から、これらの内容について習熟度を確認するJFCファクトチェッカー認定試験を開始します。誰でもいつでも受験可能です(2024年度中は受験料1000円、2025年度から2000円)。 合格者には様々な技能をデジタル証明するオープンバッジ・ネットワークを活用して、JFCファクトチェッカーの認定証を発行します。 JFCファクトチェッカー認定試験

By 古田大輔(Daisuke Furuta)
JFCファクトチェッカー認定試験

JFCファクトチェッカー認定試験

日本ファクトチェックセンター(JFC)はJFCファクトチェッカー認定試験を開始します。YouTubeで公開しているファクトチェック講座から出題し、合格者に認定証を授与します。 拡散する偽・誤情報から身を守るために 偽・誤情報の拡散は増える一方で、皆さんが日常的に使用しているSNSや動画プラットフォームに蔓延しています。偽広告や偽サイトへのリンクなどによる詐欺被害も広がっています。 JFCが国際大学グロコムと実施した調査では、実際に拡散した偽・誤情報を51.5%の割合で「正しいと思う」と答え、「誤っている」と気づけたのは14.5%でした。 自分が目にする情報に大量に間違っているものがある。そして、誰もが持つバイアスによって、それが自分の感覚に近ければ「正しい」と受け取る傾向がある。インターネットはその傾向を増幅する。 だからこそ、ファクトチェックやメディアリテラシーに関する知識が誰にとっても必須です。 JFCファクトチェック講座と認定試験 JFCファクトチェック講座(YouTube, 記事)は、2万人調査を元に偽・誤情報の拡散経路や騙されない人の行動

By 日本ファクトチェックセンター(JFC)