2026年元日の高市内閣支持率は3.6%? ネットのアンケート結果【#衆院選ファクトチェック】

2026年元日の高市内閣支持率は3.6%? ネットのアンケート結果【#衆院選ファクトチェック】

2026年1月1日時点の高市内閣支持率が3.6%であるかのような投稿が拡散しましたが、ミスリードで不正確です。投稿は、サイトを訪問した人のみが回答するアンケートサイトの結果で、日本に住む人の縮図となるように無作為抽出した回答者による科学的な世論調査の結果とは異なります。

検証対象

拡散した言説

2026年1月10日、「騙されないで。高市さんは、支持率高くないですから。この画像のアンケートサイトは、今年1月1日を最後に、なぜか突然クローズされました。その日の内閣支持率は、その時点では、3.6%でした」という文言付きの画像がXで拡散した。

検証する理由

2026年1月14日現在、投稿は4580回以上リポストされ、表示は39万件を超える。

投稿には「統計学的に正しくないデータ」などの指摘もあるが、「日本は、改ざん、捏造の国 オールドメディアが出す高市政権支持率など一度も信じた事はありません」や「高市総理になって暮らしが良くなった訳でも無いのになんで支持率が上がるんだよ?」など、真に受けたコメントもある。

また、他にもこのアンケートサイトの結果を実際の内閣支持率であるかのように主張する投稿が見られるため、検証する(例1,2)。

検証過程

「内閣支持率3.6%」はサイト訪問者によるアンケート結果

拡散した画像は、インターネット上のアンケートサイト「あなたの一票が決める 今日の内閣支持率 リアルタイム調査」のスクリーンショットだ。

サイト上部に「あなたは現内閣を支持しますか?」「あなたは現内閣総理大臣を支持しますか?」という2つの設問があり、「支持」もしくは「不支持」のいずれかを選んで「投票」ボタンを押すと、結果が反映される。

設問のすぐ下に有効投票数、投票した日の内閣支持率、過去1週間の内閣支持率、過去30日間の内閣支持率などが表示されている。

画面の最下部には「同一の方(同じIPアドレスから等)の投票は24時間以内に1回と制限」、「この調査結果の著作権及び所有権は日本アンケート協会に帰属します」などと書いてある。協会のウェブサイトは「公の団体ではない」「なんでもアンケートを採って遊ぶのが好きと言う人たちの集まり」と説明している。

こういったアンケートは、サイトを訪問した人のみが回答する仕組みで、日本社会全体や、有権者全体の傾向を反映するために工夫された世論調査とは異なる。

報道機関の世論調査では高い内閣支持率

一方で、報道機関が実施した最新の世論調査では、高い内閣支持率が出ている。

2025年12月のFNN・産経合同世論調査では、高市内閣の支持率は75.9%だった(FNNプライムオンライン”高市内閣「支持」発足以来連続で7割超 「おこめ券」不人気くっきり 各党に支持率で明暗も FNN世論調査を詳細分析”2025年12月22日)。

2026年1月のJNN世論調査では、高市内閣の支持率は78.1%(TBS NEWS DIG”高市内閣支持率78.1% 先月調査から2.3ポイント上昇 JNN世論調査”2026年1月11日)。

同じく2026年1月のNHK世論調査では、高市内閣を「支持する」と答えた人は62%、「不支持」は21%だった(NHK”高市内閣「支持」62%「不支持」21% NHK世論調査”2026年1月13日)。

世論調査とは「一定の事項に対する人々の意見や態度を量的に測定し、その結果から世論の動向を明らかにするための調査」だ(大辞林”世論調査”)。主に政府・公的機関、報道機関や研究機関などが実施する。

内閣府は、ウェブサイトで世論調査について次のように説明している。

「内閣府では、政府の施策に関する皆様の意識を把握するため、世論調査を実施しています。調査は、全国から統計的に選ばれた数千人の方々を対象に、調査員が訪問して、 対象の方から直接お聞きする方式又は調査票を対象の方に郵送し、回答を記入した調査票を返送していただく方式で行っています」(内閣府”世論調査について”)

こういった科学的な手法を用いた世論調査とアンケートサイトとの最大の違いは回答者の属性だ。世論調査は、回答者を無作為に選び、特定の地域、年齢、性、職業に偏らず、日本在住者の縮図となるように選んでいる(NHK放送文化研究所 ”NHKの世論調査について Q調査に回答する人はどうやって選んでいるのですか”、朝日新聞”「世論調査って何?」子どもに聞かれてちゃんと説明できる?”)。

判定

2026年1月1日時点の内閣支持率が3.6%であるかのような投稿が拡散した。数字は特定のサイトを訪問した人によるアンケート結果で、科学的に実施した世論調査の結果とは大きくずれている。アンケート結果を日本全体の支持率であるかのように扱うのはミスリードで不正確と判定する。

あとがき

報道機関の世論調査にも、不備や課題が指摘されています。そもそも回答を拒否する人も多く、回答者の属性や年代にばらつきが生じやすく、「日本全体の縮図」を作ることは簡単ではありません。質問の仕方によって回答も変わってきます。各社の世論調査で支持率にばらつきがあるのも、これらが影響します。

また、計量政治学が専門の菅原琢氏は、自身のニュースレターで高市内閣の高支持率について「パーセントの数字が大きいからといって、内閣に対する熱気、『温度』が高いわけではありません」「内閣発足直後は不支持を留保しているだけ」と指摘しています(菅原琢の政治分析”内閣支持率は必ず下落する――世論調査報道は何を見誤っているのか”2026.01.08)。

世論調査で70%を超える支持率があるのは「事実」ですが、それが日本の有権者の70%以上が熱心に高市内閣を支持していることを意味するわけではない。そういう慎重な読み解きも必要です。

出典・参考

FNNプライムオンライン.”高市内閣「支持」発足以来連続で7割超 「おこめ券」不人気くっきり 各党に支持率で明暗も FNN世論調査を詳細分析”.2025年12月22日.https://www.fnn.jp/articles/-/978519,(閲覧日2026年1月14日).

TBS NEWS DIG.”高市内閣支持率78.1% 先月調査から2.3ポイント上昇 JNN世論調査”.2026年1月11日.https://newsdig.tbs.co.jp/articles/-/2394832?display=1,(閲覧日2026年1月14日).

JNN世論調査”.2026年1月11日.(閲覧日2026年1月14日).

NHK.”高市内閣「支持」62%「不支持」21% NHK世論調査”.2026年1月13日.https://news.web.nhk/newsweb/na/na-k10015025221000,(閲覧日2026年1月14日).

内閣府.”世論調査について”.https://survey.gov-online.go.jp/about/,(閲覧日2026年1月14日).

NHK放送文化研究所. ”NHKの世論調査について Q調査に回答する人はどうやって選んでいるのですか”.https://www.nhk.or.jp/bunken/yoron/nhk/faq.html,(閲覧日2026年1月14日).

朝日新聞.”「世論調査って何?」子どもに聞かれてちゃんと説明できる?”.https://www.asahi.com/asagakuplus/article/asasho/14816231,(閲覧日2026年1月14日).

菅原琢の政治分析.”内閣支持率は必ず下落する――世論調査報道は何を見誤っているのか”.2026.01.08.https://sugawarataku.theletter.jp/posts/1cbdce30-ec58-11f0-a530-3d54f6c291f3,(閲覧日2026年1月14日).

検証:根津綾子
編集:古田大輔、藤森かもめ


判定基準などはJFCファクトチェック指針をご参照ください。

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