「(動画)前ウクライナ軍司令官ザルジニー氏が退職金5300万ドルを受け取ったとBBCが報道」は誤り 【ファクトチェック】

「(動画)前ウクライナ軍司令官ザルジニー氏が退職金5300万ドルを受け取ったとBBCが報道」は誤り 【ファクトチェック】

ウクライナ軍の前司令官ヴァレリー・ザルジニー氏が5300万ドルの退職金を受け取ったとBBCが報じているような動画が拡散しましたが、誤りです。BBCは報じておらず、情報の出所とされた報道機関も内容を否定しています。

検証対象

ソーシャルメディアや動画プラットフォーム上でBBCのロゴ付きでザルジニー氏が多額の退職金を受け取ったかのようなニュース風の動画が拡散した。このうちYouTubeの動画は2024年3月9日にアップロードされていた。

1分20秒間の映像の内容は「ザルジニー氏が5300万ドルの退職金を受け取って駐英大使になる」「ザルジニー氏に政治的野心を放棄させるためのゼレンスキー大統領との密約によるもの」というものだ。これらの情報は「(調査報道機関)べリングキャットの専門家が確認した」と説明している。

ロシア系メディア「プラウダ」もこの動画を公開し、「BBCが報じた」と記事にしている

検証過程

べリングキャットが否定

映像の中でニュースソースとされたべリングキャットの創業者エリオット・ヒギンズ氏は3月9日、次のように否定した

「またもやべリングキャット- BBCのフェイクビデオが出てきた、誰のためのものなのか混乱している(原文は英語、以下同)」

3月13日にはべリングキャットのX公式アカウントがヒギンズ氏の投稿を引用しながら、拡散した動画は「べリングキャットによる調査を含んでおらず偽の報道」だと投稿した。

拡散した映像の中に「ベリングキャットの専門家」として出てくるクリスト・グロゼフ氏も3月9日、「ロシアの諜報機関はディープフェイクに加えて、本物のメディアになりすますチープなフェイクを作り続けている。今回のは私がザルジニー氏が賄賂を受け取ったと突き止めたと語る、クレムリン的な『BBC』の動画だ。誰のためのものかわからないが、ひどいできだ」とXに投稿した。

また、BBC調査報道部門BBC Verifyのシャヤン・サルダリザデ記者も動画は偽物だとXに投稿した。

BBCとべリングキャットの取材だとするフェイク動画は過去にも

ヒギンズ氏らが「またもやフェイク」と表現しているのは、2023年10月にも「西側からウクライナに提供された武器がハマスに流されてイスラエルに対して使われている」というBBCニュースを装った動画が拡散したからだ。この時の映像でもニュースソースはべリングキャットだとしていた。

この動画について、日本ファクトチェックセンター(JFC)が検証している(「(動画)ウクライナがハマスに武器を渡したとBBCが報道」は誤り)。

判定

ウクライナ軍の前司令官ヴァレリー・ザルジニー氏が5300万ドルの退職金を受け取ったというべリングキャットの取材をもとにしたBBCニュースは誤り、ニュースはBBCやべリングキャットが報じたものではない。

検証:宮本聖二
編集:野上英文、古田大輔、藤森かもめ

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「腎臓学会が発表した紅麹健康被害の病名は新型コロナワクチンの副反応そのもの」は誤り 添付された読売記事は無関係で学会も否定【ファクトチェック】

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小林製薬の紅麹問題で、日本腎臓学会が発表した健康被害の主な症状が新型コロナワクチンの副反応と同一だと主張する言説が読売新聞の記事であるかのように拡散しましたが、誤りです。読売新聞のロゴを使い、実際の報道内容とは異なります。また、日本腎臓学会も否定しています。 検証対象 小林製薬の紅麹を含む健康食品を摂取した後に腎臓の病気などを発症した問題で、2024年4月2日、「腎臓学会は確実に主因は、コロナワクチンだと気づいているね」という投稿がX(旧Twitter)で拡散した。投稿には読売新聞のロゴと記事へのリンクとともに「腎臓学会が発表した紅麹健康被害の病名は、新型コロナワクチンの副反応そのものだった」という文言がある。 この投稿は2024年4月12日時点で26万件以上表示され、6000件以上のリポストを獲得している。 検証過程 添付された読売新聞のリンクは、2024年4月1日に日本腎臓学会が公表した「『紅麹コレステヘルプに関連した腎障害に関する研究』アンケート調査(中間報告)」についての記事だ。 「紅麹健康被害、病名は尿細管の『間質性腎炎』『壊死』など…新た

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