「フーシ派がイギリスのタンカーを破壊した動画」は不正確 加山氏の炎上した船の動画などが拡散【ファクトチェック】

「フーシ派がイギリスのタンカーを破壊した動画」は不正確 加山氏の炎上した船の動画などが拡散【ファクトチェック】

「フーシ派がイギリスのタンカーを破壊した」という動画や画像つきの言説が拡散していますが、不正確です。フーシ派による船舶への攻撃は事実ですが、拡散した動画は関係のないものです。

検証対象

2024年1月27日、「フーシ派が紅海でロシアの石油を積んだイギリスのタンカーを破壊、ブルームバーグ」という内容の英文ポストがX(Twitter)で拡散した。ポストには動画1本、画像2枚が添付されている。このポストは2024年1月30日現在、約13万回の表示回数と300件以上のリポストを獲得している。

検証過程

日本ファクトチェックセンター(JFC)は、動画と画像を調べた。

動画から切り出した画像で検索をかけて調べると、アラビア語のサイトで2019年9月の出典まで遡れる。UAEのシャルジャ首長国で100台以上の車両を詰んだ船が炎上したという説明がついている。少なくとも現在問題になっているフーシ派の攻撃とは無関係だ。

次に検証対象の画像2枚のうち、上の画像をGoogleで画像検索すると、スポーツニッポン新聞社の2018年の記事が見つかる。俳優で歌手の加山雄三氏の船が炎上したという記事だ。

また、検証対象の下の画像をGoogle画像検索すると、長崎新聞社の記事が見つかる。2002年10月に、長崎市で建造中の豪華客船「ダイヤモンド・プリンセス」が炎上したという記事だ。どちらもフーシ派や英国タンカーとは関係がない。

一方で、1月26日にアデン湾でイエメンの反政府武装組織フーシ派がイギリス関連の船舶に攻撃をしたのは事実だ。ハマスを支援するため、フーシ派がロシア産の石油製品ナフサを運んでいたイギリス関連のタンカー「マーリン・ルアンダ号」を攻撃したと多くのメディア報じている(BloombergBBC)。

判定

動画や画像はフーシ派がイギリスのタンカーを破壊した時のものではない。ただし、フーシ派がタンカーを攻撃した事実はある。したがって不正確と判定する。

検証:鈴木刀磨
編集:宮本聖二、藤森かもめ、古田大輔

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