古田大輔(Daisuke Furuta)

ジャーナリスト/ファクトチェッカー 朝日新聞記者、BuzzFeed Japan創刊編集長を経て独立。2020-2022年Google News Labティーチングフェロー。2022年9月に日本ファクトチェックセンター編集長に就任。その他、デジタル・ジャーナリスト育成機構事務局長など。ニューヨーク市立大院News Innovation and Leadership 2021修了。

Tokyo
古田大輔(Daisuke Furuta)
ファクトチェックと「プリバンキング」 “情報の空白”を埋める注目の手法【JFC講座 実践編9】

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ファクトチェックと「プリバンキング」 “情報の空白”を埋める注目の手法【JFC講座 実践編9】

日本ファクトチェックセンター(JFC)のファクトチェック講座です。 実践編第8回は、よく質問されるファクトチェックと調査報道や裏取りとの違いについてでした。第9回は世界のファクトチェック事例や新手法を解説します。 (本編は動画でご覧ください。この記事は概要をまとめています) ファクトチェックの多様な事例 ファクトチェックには原則がありますが、同時に、検証対象の選び方や組織のあり方などは多様です。国内外の事例を紹介します。 Factchek.org ファクトチェック団体としては老舗のFactchek.orgはアメリカ政治に関する偽情報に対応するために、「有権者のための消費者保護センター」を目指して2003年に設立されました。 そのため、主なトピックに並ぶのは「バイデン大統領」「トランプ前大統領」、そして「その他の大統領候補」などアメリカ政治中心です(2024年7月27日現在)。 例えば、「バイデンが不法移民に家賃を支払っているという根拠のない主張」という記事には、見出しに検証対象と検証結果=根拠なしが記され、記事内では検証過程が詳細に記述されていま

By 古田大輔(Daisuke Furuta)
ファクトチェックと調査報道 共通する手法と異なる方法論【JFC講座 実践編8】

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ファクトチェックと調査報道 共通する手法と異なる方法論【JFC講座 実践編8】

日本ファクトチェックセンター(JFC)のファクトチェック講座です。 実践編第7回は、ファクトチェックに役立つサイトやツールについてでした。第8回はよく質問されるファクトチェックと調査報道や裏取りとの違いを解説します。 (本編は動画でご覧ください。この記事は概要をまとめています) ファクトチェックと調査報道の違い 「ファクトチェックは事実を確かめることだから、報道機関は当然どこでもやっているのではないか」とよく聞かれます。 半分正解で半分間違いと言えます。何が共通していて、何が異なるのかを解説していきます。 ファクトチェックとオンライン調査 検証の根拠を公開し、可能な限りユーザーにもアクセス可能にすることが原則のファクトチェックでは、オンライン調査の手法を活用します。 誰でもアクセスできるオープンソースを使うOSINTの重要性は実践編6でも説明した通りです。 OSINTでファクトチェック 公開データを使い真偽を判別する【JFC講座 実践編6】日本ファクトチェックセンター(JFC)のファクトチェック講座です。 実践編第5回は、生成AIで作られる画像

By 古田大輔(Daisuke Furuta)
ファクトチェックに使えるサイトやツール 公開情報を使いこなす【JFC講座 実践編7】

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ファクトチェックに使えるサイトやツール 公開情報を使いこなす【JFC講座 実践編7】

日本ファクトチェックセンター(JFC)のファクトチェック講座です。 実践編第6回は、公開されている情報に基づいた調査=OSINTについてでした。第7回はファクトチェックに役立つサイトやツールを紹介します。 (本編は動画でご覧ください。この記事は概要をまとめています) ファクトチェックに役立つサイトやツール 理論編から繰り返し説明してきたようにファクトチェックは、検証する際の根拠を開示することが大前提です。 インターネット上には、公開情報を手に入れるのに役立つサイトやツールがたくさんあります。これまでに紹介したGoogle画像検索やInVID、Googleマップなどもそうですが、今回は主に資料探しに役立つサイトやツールを紹介したいと思います。 政府の公式データの活用 中央行政のオープンデータポータル「e-Gov」や政府統計の総合窓口「e-Stat」は、各省庁のデータを横断的に検索できる非常に便利なサイトです。 キーワードやカテゴリ、テーマごとに検索が可能で、信頼性の高い公的データを素早く見つけることができます。 これらのサイトは、海外でも同様のも

By 古田大輔(Daisuke Furuta)
OSINTでファクトチェック 公開データを使い真偽を判別する【JFC講座 実践編6】

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OSINTでファクトチェック 公開データを使い真偽を判別する【JFC講座 実践編6】

日本ファクトチェックセンター(JFC)のファクトチェック講座です。 実践編第5回は、生成AIで作られる画像や動画の検証についてでした。第6回は公開されている情報に基づいた調査=OSINTについて解説します。 (本編は動画でご覧ください。この記事は概要をまとめています) OSINTとは オープンソースインテリジェンス(Open Source Inteligence=OSINT)とは、一般に公開されている情報を収集し分析する手法のことです。 近年、調査報道やファクトチェックに活用されており、オンライン調査とも呼ばれます。日本ファクトチェックセンター(JFC)でもこの手法を活用しています。 現実の画像かどうかOSINTで確認する 実例で見ていきます。 実践編第5回でも紹介したように、2022年9月の静岡県の水害では、生成AIによる偽画像が拡散しました。 ドローンで撮影された静岡県の災害画像? AIディープフェイクの見分け方【ファクトチェック】台風15号による記録的な大雨に見舞われた静岡県をドローンで撮影したとする画像がTwitter上で拡散しています

By 古田大輔(Daisuke Furuta)
生成AIをファクトチェック 進化する技術に対抗する方法【JFC講座 実践編5】

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生成AIをファクトチェック 進化する技術に対抗する方法【JFC講座 実践編5】

日本ファクトチェックセンター(JFC)のファクトチェック講座です。 実践編第4回は、増加傾向にある偽動画の検証についてでした。第5回は公開されている生成AIで作られる画像や動画の検証について解説します。 (本編は動画でご覧ください。この記事は概要をまとめています) 生成AIによる「ディープフェイク」 生成AIで作られた偽情報は「ディープフェイク」と呼ばれます。 例えば、アメリカのトランプ前大統領が「岸田首相はグローバリストの操り人形」と話している動画が拡散しました。これは発言内容を自由に捏造できるツールで作られたディープフェイクです。 一方で、AIを使わずに作られた偽の画像や動画などをディープ(深い)に対応して「シャロー(浅い)フェイク」や「チープ(安い)フェイク」と呼びます。 例として、台湾の地震時に東日本大震災の映像が使われた事例があります。現状では、チープフェイクの方が圧倒的に多いですが、ディープフェイクも増えつつあります。 日本のディープフェイク事例 日本で最初に有名になったディープフェイク事例は、2022年9月の静岡県での事例です。「

By 古田大輔(Daisuke Furuta)
偽動画をファクトチェック InVIDやYouTube検索のコツ【JFC講座 実践編4】

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偽動画をファクトチェック InVIDやYouTube検索のコツ【JFC講座 実践編4】

日本ファクトチェックセンター(JFC)のファクトチェック講座です。 実践編第3回は、偽・誤情報でよく見かける画像の検証についてでした。第4回は増加傾向にある偽動画の検証について解説します。 (本編は動画でご覧ください。この記事は概要をまとめています) 動画の検証もオリジナル探しが鍵 動画は画像と並んで画像と並んで偽・誤情報に用いられやすい形式です。過去の災害動画を現在のものとして使ったり、オリジナルを改変したり、生成AIで捏造したりと、手法も偽画像と共通しています。 検証の手法も動画と画像と同様にオリジナルを探すことが鍵となりますが、Google画像検索のようなシンプルな検索ツールが動画にはありません。 ここでのポイントは動画も、タイトルなどのテキストや、サムネイルなどの画像で管理されているということです。これを利用してオリジナルを探します。 動画の検証 Googleレンズ 実際の事例を元に解説します。 (能登半島地震)過去の津波映像や人工地震説など【ファクトチェック】2024年1月1日午後4時10分ごろ、石川県能登地方を震源とする最大震度7の

By 古田大輔(Daisuke Furuta)
JFCファクトチェック講座・実践編/トランプ前大統領銃撃事件をめぐる陰謀論【今週のファクトチェック】

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JFCファクトチェック講座・実践編/トランプ前大統領銃撃事件をめぐる陰謀論【今週のファクトチェック】

YouTubeで視聴できるJFCファクトチェック講座は、理論編に続いて実践編がスタートしました。アメリカのトランプ前大統領の銃撃事件は、直後から偽情報と陰謀論が拡散しています。 ✉️日本ファクトチェックセンター(JFC)がこの1週間に出した記事を中心に、その他のメディアも含めて、ファクトチェックや偽情報関連の情報をまとめました。同じ内容をニュースレターでも配信しています。登録はこちら。 JFCファクトチェック講座 7月8日にスタートしたJFCファクトチェック講座は理論編10本を公開しました。偽・誤情報の拡散の実態、背景にある人間のバイアス、それを強化するデジタルプラットフォームのアルゴリズムなどを解説してきました。 7月18日からは実践編。検証の具体的な技術や不可欠のツールの使い方などを紹介しています。 動画は毎日午後5時にアップし、翌日に概要をまとめた記事を配信します。最終回を公開後、これまでの内容に基づくファクトチェッカー認定試験を開始します。オープンバッジで資格を認証する他、ファクトチェッカーを紹介するイベントなどを予定しています。 また、学校や

By 宮本聖二, 古田大輔(Daisuke Furuta)
偽画像をファクトチェック GoogleレンズやTinEyeの使い方【JFC講座 実践編3】

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偽画像をファクトチェック GoogleレンズやTinEyeの使い方【JFC講座 実践編3】

日本ファクトチェックセンター(JFC)のファクトチェック講座です。 実践編第2回は、検証の最大の武器である「検索」についてでした。第3回は偽・誤情報でよく見かける画像の検証についてです。 (本編は動画でご覧ください。この記事は概要をまとめています) 画像検証で重要なのはオリジナル探し 画像を使った偽・誤情報で多いのは、例えば、過去の画像を現在のものとして使ったり、オリジナルを改変したりする事例です。 そこで重要になるのが、検証したい画像と似ている画像を探す「画像検索」です。簡単なツールを知っているだけで、オリジナル画像を効率的に探すことができます。 JFCとGLOCOMが実施した2万人調査では、画像検索をする人は偽情報に気づきやすく、拡散しにくいことがわかりましたが、実践している人はわずか6.7%。画像検索を知らない人が多いのが現状です。 Google画像検索の使い方 まずは最も手軽に使えて強力なGoogle画像検索を説明します。実際の検証記事をもとに説明します。 反原発デモの空撮、報道されなかった?別のデモの写真【ファクトチェック】「反原発デ

By 古田大輔(Daisuke Furuta)
ファクトチェック最大の武器「高度な検索」は何にでも使える【JFC講座 実践編2】

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ファクトチェック最大の武器「高度な検索」は何にでも使える【JFC講座 実践編2】

日本ファクトチェックセンター(JFC)のファクトチェック講座です。 実践編第1回は、検証の基礎となる「対象の特定」と「過程の公開」についてでした。第2回は検証の最大の武器である「検索」です。 (本編は動画でご覧ください。この記事は概要をまとめています) プロのように検索せよ 世界中で公開されているファクトチェック講座で、必ず取り上げられるのが「高度な検索の方法」です。 誰でも検索はしたことがあるでしょう。しかし、信頼性の高い情報を効率的に見つけるための手法をきちんと学んだことがある人は少ないのでは。 検索はファクトチェックだけでなく、仕事や生活や学業のあらゆる場面で役にたちます。プロの検索方法を解説します。 ファクトチェックの5つの要素 検索の仕方を学ぶ前に、何を検索すればいいのか理解するために「ファクトチェックの5つの要素」を紹介します。アメリカのRumor Guardが紹介している方法論です。 1. 真偽 - 検証対象が本物かどうか確認します。AI技術の発達で、画像や動画の捏造が簡単になっているため、真偽の確認が重要です。 2. 発信源

By 古田大輔(Daisuke Furuta)
ファクトチェックの基礎 検証対象・過程・結果を明示する 【JFC講座 実践編1】

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ファクトチェックの基礎 検証対象・過程・結果を明示する 【JFC講座 実践編1】

日本ファクトチェックセンター(JFC)のファクトチェック講座です。 理論編では、ファクトチェックの意義や重要性などの他、偽・誤情報が拡散する背景にある認知心理学やデジタル時代の情報生態系の実態などについて幅広く解説しました。実践編は検証の具体的な手法やツールなどを紹介します。 第1回は検証の基礎となる、「対象の特定」と「過程の公開」から始めます。 (本編は動画でご覧ください。この記事は概要をまとめています) ファクトチェックの基本構造 理論編でも説明したように、ファクトチェックは「客観的に検証可能な事実」のみを対象にして検証します。憶測や意見は対象外で、まずは何を検証しようとしているかを明確にする必要があります。 JFCの場合は全てのファクトチェック記事を同じ構成にしています。まず最初に検証対象を明確にし、検証過程を詳細に記し、検証結果を明らかにする。検証対象・検証過程・検証結果(判定)です。 世界の多くのファクトチェック団体の記事も、同じような構成のものが多いです。 検証対象を明確にする JFCのファクトチェック記事で解説します。 X(旧Twitter)で「9

By 古田大輔(Daisuke Furuta)
フェイクニュースと生成AI 識別不可能な脅威と海外からの影響工作【JFCファクトチェック講座 理論編10】

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フェイクニュースと生成AI 識別不可能な脅威と海外からの影響工作【JFCファクトチェック講座 理論編10】

日本ファクトチェックセンター(JFC)のファクトチェック講座です。 理論編第9回はオンライン詐欺とその対策についてでした。第10回は影響力を増す生成AIと海外からの情報工作について説明します。 (本編は動画でご覧ください。この記事は概要をまとめています) 現実に見える動画が生成AIで作られる OpenAIの新技術「Sora」で作成した、夜の東京を歩く女性の映像。一見して、現実の映像と区別がつかないほどの精度です。 ただ、背景をよく見ると看板に書かれている文字が意味不明です。生成AIにはこのように細部の描写が苦手という弱点がありますが、技術の進化が加速していることから、いずれは人間の目では判別不可能になるでしょう。 これらの技術は政治家の発言の捏造や詐欺に悪用されています。誰でも一瞬で精巧な嘘を大量に作れるようになったことで、検証はますます困難になりました。 日本でもすでに広がる生成AIによる偽情報 日本で最初に有名になった事例は2022年9月26日、X(旧Twitter)に投稿された写真でした。「ドローンで撮影された静岡県の水害」と書かれていまし

By 古田大輔(Daisuke Furuta)
フェイクニュースと詐欺 堀江貴文氏や前澤友作氏など「なりすまし」への対策【JFCファクトチェック講座 理論編9】

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フェイクニュースと詐欺 堀江貴文氏や前澤友作氏など「なりすまし」への対策【JFCファクトチェック講座 理論編9】

日本ファクトチェックセンター(JFC)のファクトチェック講座です。 理論編第8回はニュースの読み方などニュースリテラシーについてでした。第9回は急増しているオンライン詐欺とその対策について説明します。 (本編は動画でご覧ください。この記事は概要をまとめています) 急増するオンライン詐欺の実態 SNSやメッセージアプリを利用したオンライン詐欺は、近年増加しています。 著名人の写真や映像を勝手に利用した詐欺広告が多く見られ、警察庁によると2023年の投資詐欺の認知件数は2271件、被害総額は約278億円に上ります。 被害者は主にFacebookやインスタグラムで詐欺に遭い、最終的にはLINEで連絡を取って振り込ませる手口が使われています。 クリティカルシンキングによる自衛 泥棒を取り締まる法律があっても自分で家に鍵をかけるように、オンライン詐欺から身を守るためには、ネット上での自衛策が必要です。 クリティカルシンキングで吟味し、立ち止まって考えましょう。突然、有名人が投資情報をあなたに売り込んでくることに疑問を持つ。そのアカウントのIDが公式のものと違ったり、フォロワ

By 古田大輔(Daisuke Furuta)
フェイクニュースとニュースリテラシー 知られていない記事の読み方【JFCファクトチェック講座 理論編8】

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フェイクニュースとニュースリテラシー 知られていない記事の読み方【JFCファクトチェック講座 理論編8】

日本ファクトチェックセンター(JFC)のファクトチェック講座です。 理論編第7回は信頼できる情報源についてでした。第8回はニュースの読み方などニュースリテラシーについて説明します。 (本編は動画でご覧ください。この記事は概要をまとめています) 個人の発信もニュースに 政治、経済、社会、文化、スポーツ、趣味など様々な情報がニュースを通じて提供されています。しかし、その内容を正確に理解するためにはニュースリテラシーが必要です。 そもそもニュースとは何か。ニュース番組や新聞記事、Yahoo!ニュースやLINE Newsを思い浮かべる人もいるでしょう。 辞書を見ると「最近の出来事に関する報告」「以前には知られていなかった情報」「新聞などによって報じるもの」という定義があります。友人同士で「すごいニュースがあるんだけど」みたいな会話をすることもあるでしょう。 SNSの普及により、個人が発信した情報もニュースとして広まることがあります。例えば、2021年のアメリカの警察官による黒人暴行死事件では、スマホでその現場を撮影した17歳の女性が報道分野で世界的に有名なピュリツァーの特別表彰

By 古田大輔(Daisuke Furuta)
フェイクニュースと情報源 国の隠蔽やメディアの誤報もある中で信頼できるのは【JFCファクトチェック講座 理論編7】

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フェイクニュースと情報源 国の隠蔽やメディアの誤報もある中で信頼できるのは【JFCファクトチェック講座 理論編7】

日本ファクトチェックセンター(JFC)のファクトチェック講座です。 理論編第6回は国際的なファクトチェックのルールや偽・誤情報が拡散する背景にもある「ナラティブ」についてでした。第7回は信頼できる情報源について説明します。 (本編は動画でご覧ください。この記事は概要をまとめています) インターネット情報の信頼性と判断 ファクトチェックや偽・誤情報に関して大学などで講義をしていると、必ず質問されるのが「絶対に間違えない信頼できる情報源はどこですか?」 残念ながら、絶対に間違えず、中立・客観・公平で、あなたに必要なものが全て揃っているような情報源は存在しません。 情報発信のプロである新聞やテレビなどのマスメディアも誤報を流します。国が情報を隠蔽したり、改ざんしたりした事例もあります。 全ての意思決定は情報から しかし、国も報道機関も何もかも信用できないとなると、日々の生活に困ります。 明日の天気、事件や災害時の対応、家をどこに買うか、何に投資するか、ワクチンを打つか、どうすれば健康になれるか、将来のために何を勉強しようか、誰に投票しようか...。

By 古田大輔(Daisuke Furuta)
JFCファクトチェック講座スタート/都知事選後も誤情報が拡散/アイヌは先住民族【今週のファクトチェック】

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JFCファクトチェック講座スタート/都知事選後も誤情報が拡散/アイヌは先住民族【今週のファクトチェック】

都知事選終了後も誤情報が拡散。アイヌは先住民族ではないという言説をファクトチェックしました。EC・欧州委員会が X(旧Twitter)の認証マークはEUデジタルサービス法に違反しているという見解を示しました。日本ファクトチェックセンター(JFC)はファクトチェック講座を開始しました。YouTubeで視聴できます。 ✉️日本ファクトチェックセンター(JFC)がこの1週間に出した記事を中心に、その他のメディアも含めて、ファクトチェックや偽情報関連の情報をまとめました。同じ内容をニュースレターでも配信しています。登録はこちら。 JFCファクトチェック講座 講座はまず、ファクトチェックの前提として、偽・誤情報の拡散の実態、背景にある人間のバイアス、それを強化するデジタルプラットフォームのアルゴリズムなどを理論編(計10本)として解説します。 その後、検証の具体的な技術やツールの使い方などを学ぶ実践編に続き、合計20本のYouTube動画でファクトチェックに関して網羅的に学べます。 動画は毎日午後5時にアップし、翌日の朝に概要をまとめた記事を配信します。最終回を公

By 宮本聖二, 古田大輔(Daisuke Furuta)
フェイクニュースとナラティブ 人を惹きつける「語り口」【JFCファクトチェック講座 理論編6】

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フェイクニュースとナラティブ 人を惹きつける「語り口」【JFCファクトチェック講座 理論編6】

日本ファクトチェックセンター(JFC)のファクトチェック講座です。 理論編第5回はファクトチェックの基本、意見と事実の切り分けについてでした。第6回は国際的なファクトチェックのルールや偽・誤情報が拡散する背景にもある「ナラティブ」について説明します。 (本編は動画でご覧ください。この記事は概要をまとめています) ファクトチェックの重要性と限界 偽・誤情報の拡散が進む中で、ファクトチェックは重要な取り組みですが、万能ではありません。 嘘は瞬時に広がりますが、ファクトチェックには時間がかかります。少なくとも数時間、時には数週間を要することも。また、偽・誤情報を拡散する人は多い一方、公正な検証に取り組む人は限られています。 つまり、数の上でファクトチェックは追いつけません。 ファクトチェックできる言説は限られる また、前回も説明したようにファクトチェックは事実を検証するものであり、意見には適用できません。 ダボス会議で、ドイツのバイオテック企業CEOが「水田での米生産がメタンガスの発生源だ」と発言しました。日本ではこの発言が温暖化対策を名目とした水田

By 古田大輔(Daisuke Furuta)