在中国のイラン大使館が「亡くなったすべてのイラン人のために日本に報復する」と投稿? そのような文言はない【ファクトチェック】
在中国のイラン大使館がSNSに「亡くなったすべてのイラン人のために日本に報復する」と投稿したという主張が拡散しましたが、誤りです。イラン大使館が投稿した文言は「皆の仇を討つために」という内容で「日本に報復する」とは書いていません。
検証対象
拡散した投稿
2026年3月30日、「イラン駐中国大使館の公式微博アカウントが、広島原爆AI動画に対し、『亡くなったすべてのイラン人のために日本に報復する』と投稿しました」という投稿が拡散した。投稿には、中国語で「在中国イラン大使館」と書かれたアカウントの画像が添付され、廃墟にたたずむ少年の姿と「日本 広島」という文字が書かれている。
この少年の画像は広島をイメージしていると思われるが、4月3日時点で、元動画からカットされている。

検証する理由
3月31日現在、この投稿は1000件以上リポストされ、表示回数は99万回を超える。投稿について「イラン大使館が公式に日本に報復すると書いたのですか?」「日本は関係ないだろ」というコメントの一方で「デマやめてくれよ」という指摘もある。
検証過程
日本に報復の文言なし
中国にあるイラン大使館の微博アカウントを確認すると、拡散した投稿のスクリーンショットと同じものが2026年3月29日に投稿されていた。
投稿についている47秒間の動画は、ベトナム、イエメン、ガザ、イランなどで空を見上げる人々が生成AIと見られる映像で映し出されている。いずれも歴史上で、アメリカによって攻撃や迫害を受けた国や地域だ。動画の最後で、ミサイルがニューヨークの自由の女神を破壊し、「ONE VENGEANCE FOR ALL(すべてのための、一つの復讐)」というテロップが表示される。
動画は、29日の投稿後に編集され、投稿日時の右側に「已编辑(編集済み)」と書かれている。31日時点の動画には「日本 広島」というテロップとともに瓦礫の中で少年が空を見上げるシーンがあった。これが拡散したスクショの中にあった映像だが、現在はこの部分が削除されている。
公式アカウントは中国語で「すべての人々のために復讐する。イラン駐中国大使館のWeibo動画」とコメントしている。「日本に報復する」とは書かれていない。
動画にも日本に報復するという表示はない。
判定
拡散した投稿には「日本に報復する」と書かれているが、元の投稿に、そのような文言は無い。また、添付動画にも「日本に報復する」という内容は出てこない。よって、誤りと判定した。
検証:木山竣策
編集:藤森かもめ、古田大輔
判定基準などはJFCファクトチェック指針をご参照ください。
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