新聞協会有志社によるファクトチェックにJFCが協力

新聞協会有志社によるファクトチェックにJFCが協力

日本ファクトチェックセンター(運営:一般社団法人セーファーインターネット協会、以下JFC)は、この度、佐賀新聞社、時事通信社、日本テレビ放送網、読売新聞社の4社が実施する「選挙に関する情報を対象とした共同のファクトチェック」に協力することとなりました。

設立から3年弱で約700本の検証記事を公開してきた経験を活かし、4社のファクトチェックに関して検証方法や判定方法などの助言をさせていただきます。ファクトチェックの担い手の多様化に貢献できますことを、大変光栄に思っています。


判定基準などはJFCファクトチェック指針をご参照ください。

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参政党がスパイ防止法案を提出? 投稿時点で提出なし【ファクトチェック】

参政党がスパイ防止法案を提出? 投稿時点で提出なし【ファクトチェック】

参政党がスパイ防止法案を提出したという投稿がThreadsで拡散しましたが誤りです。神谷宗幣代表は法案提出を目指す考えを示していますが、2025年7月25日現在、法案は提出されていません。 検証対象 7月24日、「ついに参政党がスパイ防止法案を提出‼️公約守るの早過ぎ」という投稿がThreadsで拡散した。 7月25日現在、この投稿は1.8万件のいいねを獲得し、表示回数は11万回を超える。投稿について「つぶされるだろーなー」「すごい!!早い!!!!」というコメントの一方で「表明しただけですよね?」という指摘もある。 検証過程 参政党は2025年の参院選で14議席を獲得し、予算を伴わない法案を単独提出できる「11議席以上」を確保した。公約では、「スパイ防止法」の制定を掲げている。 法案を提出できるのは、国会議員および内閣だ。法案は、国会の会期中に提出できる。(参議院"国会のしくみと法律ができるまで!”)。 国会には「常会」(毎年1月から150日間)、「臨時会」(内閣の必要に基づく場合、いずれかの議院の総議員の4分の1以上の要求があった場合、衆院議員の

By 木山竣策
2万票しか取っていない蓮舫氏が当選? 実際は33万票【#参院選ファクトチェック】

2万票しか取っていない蓮舫氏が当選? 実際は33万票【#参院選ファクトチェック】

2025年の参議院選挙をめぐって、「立憲民主党の蓮舫氏が2万票しか取っていないが当選した」という情報が拡散しましたが、誤りです。比例代表で立候補した蓮舫氏は個人別で33万票獲得しています。 検証対象 7月22日、「25万票取った世良公則氏が落選で17万票のラ・サールが当選はおかしい。22万票取った平野雨龍氏が落選で2万票しか取っていない蓮舫が当選なのはもっとおかしい」「与党は勝手に選挙を操作するな」という投稿がThreadsで拡散した。 2025年7月25日現在、この投稿は500件以上シェアされ、7000件以上のいいねを獲得している。投稿について「真っ黒な独裁国家」「比例代表制度がおかしいのです」というコメントの一方で「蓮舫28万票取ってなかった?」という指摘もある。 検証過程 7月20日投開票の参議院選挙で、立憲民主党の蓮舫氏は比例代表で立候補し、当選した。 実際の得票数 参院選の投票結果は総務省サイトで確認できる。蓮舫氏は合計で33万9311票を獲得している。2万票ではない。比例代表の個人別得票数では全体の6位にあたる(総務省”2025年7月

By 木山竣策
北海道で無効票19万票? 制度変更で無効票が多かった2001年の数字【#参院選ファクトチェック】

北海道で無効票19万票? 制度変更で無効票が多かった2001年の数字【#参院選ファクトチェック】

2025年参院選をめぐり、「北海道で無効票が19万票」という情報が拡散しましたが、誤りです。北海道選挙管理委員会によると、無効票は選挙区と比例ともに6万票台で、19万票というのは制度変更で無効票が多かった2001年参院選の数字です。 検証対象 2025年参院選の投開票日だった7月20日、「北海道で無効票が19万票」という投稿がThreadsで拡散した。 投稿は1500回超シェアされ、2.8万いいねがつき、表示は59万回を超える。 「投票用紙の記入の仕方や投票方法、誤配布、システムトラブルなど、再発防止って口ばっか」「白紙がいっぱいいるってことですかね?」などのコメントや、「裏を取ろうとしましたが見つけられませんでした、元ネタを教えてください」「何処からの情報ですか?」などの指摘が寄せられている。 検証過程 2025年参院選の北海道選挙区は定数3に12人が立候補した。7月20日の投開票の結果、自民・高橋はるみ氏、立民・勝部賢志氏、自民・岩本剛人氏が当選した(NHK”参院選2025北海道選挙区”)。 無効は選挙区・比例ともに6万票台 2025年参院

By 根津 綾子(Ayako Nezu)
安倍元首相銃撃の時も歴代首相辞任の時も号外はなかった? 各地で配られた【ファクトチェック】

安倍元首相銃撃の時も歴代首相辞任の時も号外はなかった? 各地で配られた【ファクトチェック】

「石破首相退陣へ」という号外が発行されたことをめぐり、「安倍元総理暗殺のときも号外はなかった。歴代総理辞任のときもこんなの出なかった。大手新聞が号外印刷までして。不気味だね」という投稿が拡散しましたが誤りです。号外は当時、各地で配られていました。 検証対象 2025年7月24日、「安倍元総理暗殺のときも号外はなかった。歴代総理辞任のときもこんなの出なかった。大手新聞が号外印刷までして。不気味だね」という投稿が拡散した。 投稿には、「石破首相 退陣へ」という見出しの読売新聞の号外の画像が添付されている。 2025年7月24日現在、この投稿は1000件以上リポストされ、表示回数は25万回を超える。投稿について「本当に不気味ですよね」「ほんまや」というコメントの一方で「号外はありました」という指摘もある。 検証過程 2025年7月20日投開票の参議院選挙で、自民党、公明党は過半数に届かず石破首相の進退が注目されていた。7月23日には一部で「8月末までに退任か」という報道があったが、石破首相は「一部の辞任報道は事実でない」と強く否定している(NHK"石破首相

By 木山竣策

ファクトチェック講座

JFCファクトチェック講師養成講座 申込はこちら

JFCファクトチェック講師養成講座 申込はこちら

日本ファクトチェックセンター(JFC)は、ファクトチェックやメディア情報リテラシーに関する講師養成講座を月に1度開催しています。講座はオンラインで90分間。修了者には認定バッジと教室や職場などで利用可能な教材を提供します。 次回の開講は8月23日(土)午後2時~3時15分で、お申し込みはこちら。 https://jfckoushiyousei0823.peatix.com 受講条件はファクトチェッカー認定試験に合格していること。講師養成講座は1回の受講で修了となります。 受講生には教材を提供 デマや不確かな情報が蔓延する中で、自衛策が求められています。「気をつけて」というだけでは、対策になりません。最初から騙されたい人はいません。誰だって気をつけているのに、誤った情報を信じてしまうところに問題があります。 JFCが国際大学グロコムと協力して実施した「2万人調査」では実に51.5%の人が誤った情報を「正しい」と答えました。一般に思われているよりも、人は騙されやすいという事実は、様々な調査で裏打ちされています。 JFCではこれらの調査をもとに、具体的にど

By 古田大輔(Daisuke Furuta)
理論から実践まで学べるJFCファクトチェック講座 20本の動画と記事を一挙紹介

理論から実践まで学べるJFCファクトチェック講座 20本の動画と記事を一挙紹介

日本ファクトチェックセンター(JFC)は、YouTubeで学ぶ「JFCファクトチェック講座」を公開しました。誰でも無料で視聴可能で、広がる偽・誤情報に対して自分で実践できるファクトチェックやメディアリテラシーの知識を学ぶことができます。 理論編と実践編の中身 理論編では、偽・誤情報の日本での影響を調べた2万人調査の紹介や、間違った情報を信じてしまう背景にある人間のバイアス、大規模に拡散するSNSアルゴリズムなどを解説しています。 実践編では、画像や動画や生成AIなど、偽・誤情報をどのように検証したら良いかをJFCが検証してきた事例から具体的に学びます。 JFCファクトチェッカー認定試験を開始 2024年7月29日から、これらの内容について習熟度を確認するJFCファクトチェッカー認定試験を開始します。誰でもいつでも受験可能です(2024年度中は受験料1000円、2025年度から2000円)。 合格者には様々な技能をデジタル証明するオープンバッジ・ネットワークを活用して、JFCファクトチェッカーの認定証を発行します。 JFCファクトチェッカー認定試験

By 古田大輔(Daisuke Furuta)
JFCファクトチェッカー認定試験  教材と申し込みはこちら

JFCファクトチェッカー認定試験  教材と申し込みはこちら

日本ファクトチェックセンター(JFC)はJFCファクトチェッカー認定試験を開始します。YouTubeで公開しているファクトチェック講座から出題し、合格者に認定証を授与します。 拡散する偽・誤情報から身を守るために 偽・誤情報の拡散は増える一方で、皆さんが日常的に使用しているSNSや動画プラットフォームに蔓延しています。偽広告や偽サイトへのリンクなどによる詐欺被害も広がっています。 JFCが国際大学グロコムと実施した2万人を対象とする調査では、実際に拡散した偽・誤情報を51.5%の割合で「正しいと思う」と答え、「誤っている」と気づけたのは14.5%でした。 自分が目にする情報に大量に間違っているものがある。そして、誰もが持つバイアスによって、それが自分の感覚に近ければ「正しい」と受け取る傾向がある。インターネットはその傾向を増幅する。 だからこそ、ファクトチェックやメディアリテラシーに関する知識が誰にとっても必須です。 JFCファクトチェック講座と認定試験 JFCファクトチェック講座(YouTube, 記事)は、2万人調査を元に偽・誤情報の拡散経路や

By 日本ファクトチェックセンター(JFC)