ノーベル平和賞受賞者が語る偽情報対策 「プラットフォームはフレネミー(友&敵) 」 マリア・レッサ氏対談全文

ノーベル平和賞受賞者が語る偽情報対策 「プラットフォームはフレネミー(友&敵) 」 マリア・レッサ氏対談全文
登壇したマリア・レッサ氏=IFCN提供

世界のファクトチェックをリードする国際ファクトチェックネットワーク(IFCN)の年次総会が6月26-28日にボスニア・ヘルツェゴビナの首都サラエボで開かれた(記事はこちら)。

総会初日にノーベル平和賞受賞者でフィリピンでファクトチェックに取り組んできたマリア・レッサ氏が登壇した。以下がAFPのグローバルニュース担当フィル・チェトウィンド氏との対談全文だ(英語原文)。


状況は「地獄から煉獄」へ

フィル・チェトウィンド氏
最初に聞きたいんですが、いかがお過ごしですか?保釈中ですよね?

マリア・レッサ氏
はい。状況は良くなる可能性があります。まず、ここでお伝えしたかったのは、会場の皆さんの仕事は非常に重要だということです。ファクトチェッカーと言うと地味に感じるかもしれませんが、嘘が爆発的に広がる世界において、皆さんは最前線で戦っているのです。将来、私たちが振り返るとき、この瞬間が勝利の始まりか終わりの始まりか、どちらかだと認識するでしょう。

私の話でしたね。私は自分の影を追いかけています。2024年中は一切寝ないと決めました。2024年は世界的な民主主義の転換点だからです。私たちは非リベラルなリーダーを民主的に選んでいます。その一因は、私たちがニュースを消費する方法、事実を得る方法にあります。

すみません、私の裁判の話でしたね。状況は良くなる可能性があります。ドゥテルテ元大統領の下で、真実の戦いで最初の犠牲者は、6年間の残虐な麻薬戦争で何人が亡くなったかという正確な数でした。警察に聞くと2,000人と言いますが、2018年12月の時点でフィリピンの人権委員会は約30,000人と発表しています。2018年ですよ?今は2024年です。

とにかく、ドゥテルテからマルコスへ、2022年5月に選挙がありました。ファクトチェッカーたちは全力を尽くし、パートナーと共に四層のピラミッドを築きました。一部の方々はここにいらっしゃいます。

そしてどうなったか?地獄から煉獄へ移りました。まだ完璧ではありませんが、何も完璧ではありません。

私の裁判についてですが、最大で11件の刑事告訴を受けました。弁護士と過ごす時間がジャーナリストと過ごす時間よりも長かった状態から、現在は2件に減りました。そのうち1件はラップラーを閉鎖する危険性がありますが、もう1件は私が7年間刑務所に行くぐらいです。かつて直面した103年に比べれば7年。だから、状況は良くなる可能性があります。

プラットフォームが人々を商品化した

チェトウィンド氏
マリア、ここに至るまでの経緯について考えたいと思います。

レッサ氏
もちろんです。

チェトウィンド氏
昨日マリアと話していたのですが、初めてマリアに会ったのは2013年で、彼女のオフィスをマニラで訪問しました。当時ラップラーを創設したばかりで、ソーシャルメディアを利用して物語を伝え、素晴らしいジャーナリズムを実践するという信じられないほどの楽観主義がありました。私はチームに戻って「未来を見た」と言ったことを覚えています。この楽観主義があった時を覚えておく必要があります。それから何が起こったのでしょうか?あなたの道のりは?

レッサ氏
あのとき、クールエイドを飲みましたね。私はフィリピン最大のニュース組織を率いてましたが、その組織は今や運営許可を失っています。これは民主主義の後退の一部です。1000人のジャーナリストを擁するニュース組織を管理する立場から、12人で新しく(ラップラーを)始めるというのは衝撃的でありながら非常に活力を与えられるものでした。

2012年にはフェイスブックが注目の的でした。YouTubeはまだ私たちには関係ありませんでしたが、フェイスブックとツイッターは民主主義を支援するプラットフォームと見ていました。しかし、ビジネスモデルが変わりました。シェリル・サンドバーグがフェイスブックに参加し、人々とコンテンツを商品化しました。その結果、ニュースが配信プラットフォームのインセンティブ構造に合わせて変わっていくのを見ました。これが、私が何度も口にする「私たちをつなげる技術の設計を見てください」と言っている理由です。

2013年には、ツイッターを災害リスク削減に活用していました。Project Agosという技術プラットフォームを構築し、市民エンゲージメント部門が市民防衛局と協力し、すべてのニュースグループが同じハッシュタグを使用していました。フィリピンでは毎年平均20回の台風があり、ツイッターのジオタグがリアルタイムで人々を救助し、命を救うのに役立ちました。しかし、それはすべてのクズが入ってくる前のことです。

それがいつ起こったのでしょうか?2018年にはMITの研究で、嘘がソーシャルメディアで6倍速く広がることが判明しました。彼らはABテストを通じて、嘘を提供することで人々がスクロールし続けることができることを発見し、さらに恐怖、怒り、憎しみを煽ることで、さらに速く広がることがわかりました。これは私たちが2017年にフィリピンで見つけたデータです。恐怖や怒りや憎しみ、人間性の最悪の部分を押し進めると、さらに速く広がるのです。

私たちが今日生きているのは怒りの経済です。有毒な汚泥を私たちの神経系に直接送り込んできます。みなさんやラップラーがやっている仕事、ファクトチェックについて、人々は事実確認なんてどうでもいいと言うでしょう。人々は気にしていないので。でも、どうでしょう。実際にはあなた方が唯一の拠り所なのです。事実は私たちの共有現実の唯一の支えなのです。

2018年以降、状況はさらに悪化しました。2016年にはマウンテンビューに行き、現地のジャーナリストに、フィリピンで私が毎時平均90件のヘイトメッセージを受け取っていることを伝えました。こんな経験は初めてでした。

「フィリピンで起こっていることがあなた方にも起こるでしょう。グローバルなプラットフォームだからです。私たちは今、ペトリ皿(実験の場)になっているだけです」と私は言いました。

欧州ではスロバキアやジョージアもペトリ皿です。ペトリ皿とは何か?ソーシャルメディアの普及率が高い場所です。カナダではソーシャルメディアの普及率が37%から85%に急上昇しました。それが変化をもたらしたのです。嘘の増加をほぼ追跡できます。では、今日の状況はどうなっているのでしょうか?

ソーシャルメディアが行動修正システムに

チェトウィンド氏
今日の状況についてお話ししようと思っていました。あなたのフレームワークで今の状況を追跡すると、かなりディストピア的ですよね。

いくつかのフレーズがいつも頭に残ります。「私たちは過去の世界の瓦礫の上に立っている」とか、「情報エコシステムに原子爆弾が爆発した」とか。それについて詳しく説明していただけますか?それが現在のあなたの視点ですよね?

レッサ氏
「情報エコシステムに原子爆弾が静かに爆発している」と2021年のノーベル授賞講演で言いました。状況はさらに悪化しています。どうすればさらに悪化するのでしょうか?

落ち込んでいてはいけません。私たちは皆、元気を出さなければならない。今は戦いのとき、事実をめぐる戦いのときであり、あなたたちの存在が非常に重要だからです。

なぜ、そんなことを言うのか。特に新型コロナの後、その前でさえ、私たちが目にしたのは、嘘がより早く広まるということでした。Netflixの『ストレンジャー・シングス』をご存じでしょう。逆さまの世界で、私たちの世界と似ている。ベトベトで、ぬるぬるしていて、不味くて、モンスターがいっぱいいることを除けば、ですが。それが、私たちが今生きている世界です。

原子爆弾が爆発するというのはどういう意味か。力の構造が完全に変わっています。ニュースジャーナリストはこれを知るでしょう。プーチンが北朝鮮を2回訪問したのを見ました。モディが…、ここでは、投票に直接的に関わる地政学的な変化に限定して話しましょう。

スウェーデンのV-Demによれば、今年1月の時点で世界の71%が権威主義的な支配下にあると言っています。71%です。そして今年は世界の転換点です。世界の半分が投票するからです。

機械やインフラだけを心配する必要はありません。これは、アメリカがそうしていることですが。投票する人々を心配しなければなりません。なぜなら、ソーシャルメディアが行動修正システムになっていて、嘘を何百万回も叩き込むむことで事実にしているからです。事実と虚構の区別がつかないのです。生成AIの前にすでにそうでした。これが原子爆弾の爆発です。

私は教皇にこれを伝えました。人が嘘をつくことは十戒に反していませんか、と。彼は非常に真剣に耳を傾けてくれましたが、ソーシャルメディアで報酬をもらっているのは誰でしょうか。嘘をつく人々です。なぜなら、嘘は6倍速く広がるからです。私はイーロン・マスクがツイッターを買収してXに変えたことでさらに悪化したと思います。

そして、これは私にとって衝撃的なことですが、メタやTikTokがファクトチェックに資金を提供してくれてありがとうと言いたいですが、正直なところ、あなたたちは自分たち自身がファクトチェックをすることから距離を置きたかっただけです(拍手)。私たちはフレネミーです。

フレネミーとしてのテックプラットフォーム

チェトウィンド氏
責任の問題について質問しようとしていたところです。この部屋にいる人たち、社会全体でも、あなたの言葉を借りれば資金提供者であるテックプロットフォームとのぎこちないやり取りがあります。

レッサ氏
資金提供ありがとうございます。

チェトウィンド氏
一方で、あなたはマーク・ザッカーバーグのフィリピンや他の地域での責任について強い言葉を使っています。どうやってこの矛盾を解消しますか?ラップラーは依然としてメタのサードパーティファクトチェックプロジェクトのメンバーです。メタほどあなたから批判されるクライアントやパートナーは他にいないでしょう。なぜまだそこにいるのですか?

レッサ氏
まず、冗談ではなく、本当に2020年以降、私はラップラーの編集部から離れました。訴訟やソーシャルメディアでの攻撃を受け続けていたからです。ジャーナリストであることは手錠をかけられているようなものです。権力を持つ人々に対して呪いの言葉を吐きません。特にアルゴリズムが彼らを有利にしている場合、傲慢と無知の力を過小評価してはいけません。2020年以降、メタは私とファクトチェックプログラムについて直接やり取りしていません。(ラップラーの)ジェマ・メンドーザがパートナーとしてここにいます。

私は私の言葉がラップラーに影響を与えないように努めています。メタやTikTokはラップラーに影響を与えないようにしてください。TikTokに関してもお話ししたいことがあります。世界の変化の違いを示すような。

ところで、私は『How to Stand Up to a Dictator(独裁者にどう立ち向かうか)』という本を書きました。それはジョージア語に翻訳され、『How to Defeat a Dictator(独裁者をどう打ち負かすか)』と非常に攻撃的なタイトルになりました。

私は「立ち向かう方法」としましたが、彼らは「打ち負かす方法」としました。ジョージア人は打ち負かしたいと思っているのです。本の中で私は2人の独裁者、マーク・ザッカーバーグとドゥテルテについて書きました。正直なところ、ロドリゴ・ドゥテルテは職を離れましたが、より大きな独裁者はマーク・ザッカーバーグです。彼は選挙で選ばれたわけではないことがその理由の一つです。

そして、イーロン・マスクはツイッターに何をしたか。Xと呼ぶのにもまだ慣れません。彼がカンヌで話した後、私はステージに上がりました。彼はニュースと事実に対するビジョンを持っています。群衆の知恵についてです。しかし、私はそれに疑問を呈しました。群衆の知恵(Wisdome of Crowds)には信頼が必要であり、それに欠けているからです。

Wisdome of CrowdsはJames Surowieckiが書いた本です。今のXはその5つの要素のうち2つしか持っていません。人々がそこにいることが条件で、次は何でしょうか?ソーシャルメディア上では群衆の知恵を持つことはできません。今見ているのは暴徒であり、暴徒は萎縮効果を生み出し、現実を変えます。

スポンサーにお願いしたいのは、ASEAN(東南アジア諸国連合)が独裁者に呼びかけたのと同様のことです。限定された成功しか収めていないのはわかっています。それでも、今の世界を見て、建設的な関与を見てください。民主主義を守り、大量虐殺を防ぐために、文字通り今すぐ何かをすることができるのは、権力と資金を持つあなたたちだけなのです。

2018年、私の地域であるミャンマーでは、国連とメタが調査チームを派遣しました。両者ともにフェイスブックが虐殺を助長したと結論付けました。なぜ何もされなかったのでしょうか?毎日の無策が害をもたらしています。あなたたちが責任を持つ必要はありません。私たちが持ちます。私たちは変えたいからです。

チェトウィンド氏
マリア、この話に戻りたいと思います。

レッサ氏
すみません、フェイスブックを責めるつもりはありません。プライベートでは多くのことを話しています。私たちは本当にフレネミーです。しかし、今、この瞬間に戻りたいと思います。窓は閉じつつあります。私が心配しているのは、修正するインセンティブがないとあなたたちが言うことです。私たちは修正をお願いしているわけではありません。2020年にニュースエコシステムの質を事実に向けて調整したときのような小さな措置を講じるようお願いしています。それはうまくいきました。

例えば、フェイスブックグループの招待をブロックすることです。2020年のアメリカ選挙後、招待をブロックしたときに、これは厳しい処置であると気が付きました。摩擦を入れたんです。グループに参加する際には、各人に対して管理者による承認を必要とするようにしました。その小さなことが非常に役立ちましたが、2020年のアメリカ選挙が終わると、すぐに解除されました。それが新しいフェイスブックグループ「ストップ・ザ・スティール」の成長を助け、一日で36万人が参加しました。だから、今こういった小さな措置をやってください、今、それが重要な時に。

パーソナライズがもたらす共有事実のない世界

チェトウィンド氏
事実の整合性についての質問に戻りたいと思います。これはこの問題の核心にあります。これは会場にいる皆さんが毎日戦っている問題です。

レッサ氏
ありがとうございます。

チェトウィンド氏
主流メディアではあまり理解されていないことが多く、政治化されることも多い。事実にたどり着こうとするだけで「検閲」と言われることもあります。この競合するナラティブの中で、事実の整合性をどうやって保つことができるでしょうか?

レッサ氏
まず、すべてが政治的であることを受け入れなければなりません。そして、ジャーナリストにとっては、AFPにはガザで活動しているジャーナリストがいますが、それはこんな感じです。今では萎縮効果なしでは見たことや意味することを口にすることができません。

皆さん、ドゥテルテのフィリピン時代の私たちの世界にようこそ。アメリカ人は自分たちには言論の自由があると思っていますが、私がハーバードの卒業式でスピーチをしたように、どちらの側からも攻撃される覚悟がなければ、話すことはできません。

非常に警戒すべきことです。情報の整合性について。大きな視点で見ると、G20議長国のブラジルのおかげで、情報の整合性はG20の議題の一部になっており、ブラジルでのG20で議論されています。

なぜブラジルがこれに対して非常にクリティカルなのかというと、フィリピンと同様に、地獄から煉獄に移ったからです。彼らはボルソナロからルラに移りました。ここで興味深いのは、情報の整合性、つまりファクトチェッカーとしての私たちの役割が現実を変えるということです。全てのテック企業、特にアドテク企業に埋め込まれたある考えを見てましょう。全てをパーソナライズするという考えです。ツイッターで2013~2014年にこれが出てきたとき、「本当にパーソナライズ?」と思いました。2014年にはスニーカーをクリックすると2週間スニーカーに追いかけられることになりました。

しかし今日、技術が進化しすぎて、パーソナライズはここいる一人一人が自分だけのパーソナライズされた現実を持てるという意味になりました。自分の信念体系や認知バイアスが強化される現実です。自分にパーソナライズされた現実の中ではあなたは事実を聞こうとしません。全員が自分だけのパーソナライズされた現実を持つ世界、それは精神病棟と呼ばれるでしょう。

本当に、私たちは自分だけのパーソナライズされた現実を持つことはできません。事実がなければ、真実を持つことはできません。真実がなければ、信頼を持つことはできません。これら三つがなければ、私たちは共有現実を持つことができません。何の問題も解決し始めることができません。ジャーナリズムも民主主義も持てません。私たちが直面している大きな問題、気候変動も解決できません。存在に関わる問題です。

今すぐ何かをしなければ、世界は転覆します。そして、マデレーン・オルブライトの言葉を借りれば、ファシズムへと向かうでしょう。ファシズムに向かうとき、独裁者は民主主義の混沌よりも信頼に値しますか?民主主義は完璧ではありません。決してそうではありませんでしたが、世界の統治システムの実験において、私たち全員に声を与えてきました。

さて、テクノロジーについて話していませんね。すみません。生成AIについて少し話しましょう。

生成AIが加速するネットの「クソ化」

チェトウィンド氏
そこに来るところでした。このディストピア的なビジョンについて話していますが、マリアは非常にポジティブな人です。しかし、ここでのポイントは、生成AIが偽情報や情報エコシステムに何をもたらすかを見る前に、私たちは崖っぷちに立っているように感じます。以前からのテックプラットフォームとの問題が解決されていないことを知りながら、AI企業とどのように関わるべきでしょう?解決されていない問題について述べましたが、どうすればよいでしょうか?

レッサ氏
さらに悪化することはすでにわかっています。私の声や姿を模倣した生成AIがいくつかあります。「私」はロシアの詐欺ネットワークによって始められた暗号通貨を販売していると言われています。それが政治と関連しているかどうかを調べています。「私」が暗号通貨を販売しているのを見かけたら、それを信じないでください。しかし、フィリピンの一部のCEOやCFOは私に暗号通貨について問い合わせてきました。

Cory Doctorowはインターネットの「クソ化(enshittification)」という言葉を作りました。それは全力で進行中です。今年1月の時点で、57.1%のインターネットコンテンツが低品質なコンテンツです。嘘が公共情報エコシステムからあなたを追い出さない場合、憎しみが追い出さない場合、クソ化がそうするでしょう。それが今日私たちが対処すべき問題の一部です。

私たちがフィリピンで実践したことを考えてください。2022年5月の選挙で、Google News Initiativeがパートナーとなり、Meedanが150の異なる組織を集めて、事実のための社会全体のアプローチを築きました。

16のニュース組織がファクトチェックを実施し、第二層の配信層では116の異なる市民社会グループ、NGOが参加しました。人権グループ、アーティスト、教会、ビジネスも参加しました。この層は非常に重要です。

第三層は学者で、Meedanはすべてのデータを処理し、毎週ウェビナーで、広まっている嘘とそれを利用している候補者を示しました。第四層は法的グループです。左、右、中央の法的グループが3ヶ月間で21件以上の訴訟を起こし、この四層のピラミッドを守りました。

パートナーの皆さんに感謝します。フィリピンでこれを発表したとき、フィリピンの法務総長は直ちに最高裁判所に訴訟を提起し、ファクトチェックを「事前抑制」と呼びました。ファクトチェックを違法にしようとしていましたが、最高裁はそれを却下しました。私たちは誰かが立ち上がって打撃を受ける必要があることを知っていましたので、喜んでそれを引き受けました。 それが重要なのは、ファクトチェックが現実の基盤だったからです。

ファクトチェックが現実の基盤だったのです。すみません、質問に答えます。何を予期しているのか?

私が今望んでいるのは...。まず、同じ機会を持ってください。弱いところと強いところ。メタにお願いしたように、YouTubeにもお願いしたいです。彼らはスポンサーでもあります。過去に多くのことをしてくれてありがとうと言いたいですが、もっとできることがあります。YouTubeはウクライナに関しては素晴らしい対応をしました。迅速に嘘を取り下げました。ガザに関してはどうでしょうか?

YouTubeとTikTokについて、例があります。私のNDAはもう切れてるでしょう。2022年のフィリピン選挙のとき、何千もの嘘を広めるネットワークとその動画に関する情報をYouTubeとTikTokに提供しました。TikTokは36時間以内に98%を削除しました。私はTikTokを完全に支持しているわけではありません。YouTubeは削除にもっと時間がかかりました。その理由をYouTubeに尋ねたところ、「TikTokは中国だから」と言われました。でも、Bytedanceもアメリカのグループということを私は知っています。

もう逃げ場はありません。ラップラーが閉鎖命令を受けたときに言ったことをここでも言います。今がそのときです。全ての人、全てのテック企業の人々、全てのここにいる人々が(声を詰まらせる)...少し時間をください。

ジャーナリストの友人たちは、私が感情的になると怒ります。ジャーナリストには感情がないですね(笑)。

今がその瞬間です。シャットダウン命令を受けたとき、私はラップラーにこう言いました。10年後に振り返ったとき、この瞬間にすべてを尽くしたと言えるようにしましょう。できることを全てやりましょう。なぜなら、世界が変わろうとしているから。

問題はコンテンツではなく技術設計にある

チェトウィンド氏
少し落ち着いた話題に移りたいと思います。エコシステムについて多く語りましたが、現在の状況についてもお話いただきました。マリア、あなたの見解は非常に明確で、この瞬間に行動が必要だとおっしゃっています。規制の問題についても触れたいと思います。米国の通信品位法第230条について、デジタルサービス法(DSA)の制定について、そしてAI法の議論についても触れたいと思います。現在の状況をどのように感じていますか?DSAは試験的なものでしょうか?

ガザでの状況を見てください。ガザに関してXで何が起こっているか。今こそ行動の時です。これから何が起こるのでしょうか?

レッサ氏
まず、これには多くの層があります。ファクトチェッカーはテック企業によって作られたので、テック企業への資金提供を続けてもらいたいとお願いします。ジャーナリストの間で大きな議論があります。ジョージアでの議論で感じたことですが、ジャーナリストはテック企業から資金を受け取るべきかという問題です。ニュース組織を運営している場合、そこに議論の余地がありません。ファクトチェックの現場にいない学者が、この議論を持ち出します。ファクトチェックはジャーナリズムの一部ですが、配信システムがこれを分離してしまっています。私たちは事実を確保し、世界が事実に基づいていることを確認する必要があります。これが第一です。

世界はまだ議論のすべてがコンテンツに関するものだと考えています。EUでの私たちの最大の戦いは、データからコンテンツを切り離すこと、データやアルゴリズムや技術設計そのものの透明性でした。皆さんは事実を伝えるために奮闘していますが、私が考えるに、それらはコンテンツよりも重要なのです。

私は隣人がおかしな話をしても気にしません。検閲ではありませんし、言論の自由が抑圧されるわけでもありません。問題はそれが広く配信されるかどうかです。今起こっているのは、最も衝撃的な嘘、最も煽動的なコンテンツが最大の配信を得ていることです。今日の「フロントページ」とは、最も広範な配信を指します。企業の設計を見直し、世界の現実を守るために少しだけ収益を減らすことができるはずです。

そして、私は経営者として、また公共情報のエコシステムを守るために実際に多くの弁護士費用を費やしてきた企業のトップとして言いますが、それは2番目に来ることです。私たちが実際にしている仕事を超えて、報道グループはどこにいるのでしょうか?政府に対しても国民に対しても、集団的な行動をとるという点においてです。脚本家組合は、生成AIが発表された後、団体行動を起こしました。私たち報道関係者は、集団で行動することはありません。なぜなら、まだ過去を引きずっており、自分たちにはまだ力があると思っているからです。私たちが戦いの先頭に立つものです。

今朝、とても良い議論をしましたが、最終的にはビジネスモデルの問題です。権力と金の問題です。私たちはジャーナリストとして仕事を続けていますが、ダムがすでに崩壊している中で、壊れたダムを指でどうにかしようとしています。しかし、持続可能なビジネスモデルを見つけ、テック企業、プラットフォームが壊し続けている信頼の崩壊を止めなければなりません。彼らはより多くの金を稼ぐことができます。どうやって修正するのか?立法です。

ニュースは死滅する危機に

チェトウィンド氏
最終的に資金はどこから来るのでしょうか、という質問をするところでした。メディア、ジャーナリストに対して、この危機の時点で、GoogleやMetaからの参照トラフィックの減少を見ています。

レッサ氏
それを話してませんでしたね。はい、デジタルニュースは1年以内に死滅するかもしれません。

チェトウィンド氏
それでは、資金はどこから来るのでしょうか?

レッサ氏
私たちは脊髄反射的な対応をしています。情報エコシステムを汚染された川と考えてください。私たちは川から一杯の水を取り出し、浄化してまた川に戻しています。嘘の工場からの汚染を止めなければなりません。

あなたの質問に対する答えは、中長期的には教育です。AIに関する教育を小学校から政策立案者にまで実施する必要があります。教育こそがジャーナリズムの中にあるものです。

また、中期的には立法です。AI法は2年後に発効します。しかし、私たちはパブロフの犬のような条件反射的な行動をしています。 もしあなたがグローバル・サウス出身なら、もしあなたがグローバル・サウスの女性やLGBTQ+なら、私たちは今までに2度植民地化されています。ケンブリッジ・アナリティカの内部告発者であるクリス・ワイリーは、最初にこう言いました。植民地主義は滅びなかった。植民地主義はオンラインに移行したのだと。

グローバルサウスに送られたコードは私たちの文化、言語、習慣を持っていませんでした。それは私たちの在り方へのオーバーレイであり、それがオンラインでの植民地化の形でした。植民地化において私たちはテック企業のために工場を清掃しました。今は生成AIに関して、その技術を清掃してグローバルノースが使えるようにしています。

すいません。中期的には立法です。現時点では、立法、DSA(デジタルサービス法)、DMA(デジタルマーケット法)は企業が先んじています。少しは進展していますが、十分ではありません。企業と一緒に取り組む必要があります。これが私がここにいる理由です。私たちの任務は、一般市民に対して、企業の利益のための監視がもたらす害を理解してもらうことです。政府が対処しなければならない、人々が対処しなければならない。ですから、中期的にはこれを続けていきます。

短期的には、私たちだけです。だから、4層のピラミッドを作りました。事実のためのインフルエンサーマーケティングキャンペーンと考えてください。状況は悪化しています。何をすべきでしょうか?協力、協力、協力です。この新しい世界は1984年よりも悪いです。私たちは逆さまの世界に変わりつつあります。

私はいつも最悪のシナリオに備えています。そして、2024年以降、民主主義が死んだらどうなるかを考えています。戦いは終わりません。もっと難しくなり、数十年続きます。ですから、まだ窓が開いているうちに、技術パートナーの皆さん、私たちと一緒に戦いましょう。これはあなたたちやあなたたちの子供たちにも影響を及ぼします。これは私たちの共同の戦いです。短期的には、携帯電話を持っているなら、あなたも私たちの仲間です。

賢く戦うのか?協力して戦うのか?あなたの子供たちのためにより良い世界を築くのか?

ジャーナリストへの攻撃と「恐怖のパス」

チェトウィンド氏
マリア、この観客の多くは、ファクトチェッカーとして火の中に立たされています。AFP内でも、ファクトチェックをする人々は通常のジャーナリストよりも多くの嫌がらせを受けます。死の脅迫やその他の嫌がらせが日常化しています。あなたは長い間その嵐の中心にいました。

このコミュニティに対して、特に苦しんでいる多くの人々にどんなアドバイスができますか?あなたが受けた憎悪や脅迫に対処する方法は?

レッサ氏
まず、あなたは一人ではありません。私が最もひどい状況にあったとき、ある上院議員が「私にとって死の脅迫が朝食みたいなもの」と言っていました。私たちは常に死の脅迫を受けています。2016年の最初の6か月間、主にフェイスブックで攻撃を受けていたとき、セキュリティを6回増強しました。

言いたいのは、あなたが感じていること、経験していることは、あなた一人ではないということです。協力し合えば、より良い結果を得ることができます。これが第一です。第二に、恐れることは普通のことです。だからこそ協力が重要です。チーム内で重要な決定を下すとき、その部屋にいる人々が重要です。

勇気は広がっていきます。ラップラーでわかったことがあります。4人の創業者からなる中核チームがいて、攻撃を受けていることを理解していました。私は刑務所に入る可能性があることを知っていました。マニラにいるときは防弾チョッキを着ていました。

ブラックユーモアですね。ごめんなさい。一線を守ることで逃げ道を見つけるんです。私たちはどうしたか。私たちは決めたんです。4人のうち、一度に怖がることができるのは1人だけ。恐怖をパスするんです。

チェトウィンド氏
それは具体的にどうやって?

レッサ氏
文字通り、恐れをパスするためのワイパーがあります。リーダーとして、おそれを広げたくないですよね。あなたがしっかりしていないと、チームは難しい状況になり、恐れは広がります。だから恐れをパスできる、信頼できる人とチームを作ることが重要です。共通の価値観が勇気を与えます。

今このときなんです。10年後に振り返ったとき、この瞬間にすべてを尽くしたと言えるようにしましょう。恐れをパスし、人々に知識で武装してもらい、攻撃を受けることを知ってもらいましょう。私たちは最初に攻撃を受ける人々を助けるために「スウォーム(群れる)」と呼ぶ行動を実施しました。正直にいって、これを一緒にやれば、もっと効率的にやれます。もしあなたが攻撃を受けていて自分自身を守ることができない場合、指数関数的にみんなで守れます。

フェイスブックに行って、1時間に90通のヘイトメッセージが来ていると伝えたことがあります。でも、彼らの反応はあなたは有名人なんだから対応しないと、でした。1日24時間、1時間に90通のヘイトメッセージ。物理的に返信することはできません。だから、誰かが攻撃されたら、みんなで集まる。それだけです。

ところで、私たちはボットは使いませんでした。それが重要です。ある人が「いろんな技術を使っているんだから、ボットを使えばいい」と言いましたが、それは欺瞞であり非倫理的です。ルールと倫理は私たちのマントラであり、鎧です。私たちはパンチングバッグではありません。「学習された無力感」を持たないようにしましょう。

テック企業が世界を再構築しているように、私たちも世界を再構築できます。私たちが望むように世界を構築しましょう。現在の世界は血管に有毒なスラッジを注入しているようなものです。これが私たちの望む世界ではありません。

監視資本主義を止めよ

レッサ氏
最後に、大局的な話をさせてください。日々の些事の中で自分を見失わないように。3つの大きなポイントを忘れないでください。これらは2022年4月にドミトリー・ムラトフと共に発表した10項目の行動計画の要求です。

第一に、「利益のための監視」を止めること。利益のための監視、監視資本主義です。Consumer Reportsによれば、フェイスブックの各アカウントには少なくとも2300の異なるデータポイントがあります。これらの企業は私たちのデータを取り、私たちを知る「モデル」を構築します。「モデル」という言葉を使わないでください。この婉曲表現は事実を覆い隠しています。「クローン」という言葉を使いましょう。彼らは私たちをクローンし、人工知能は私たちのクローンを使ってマイクロターゲティングします。マイクロターゲティングは昔ながらの広告ではなく、あなたが最も弱い瞬間にメッセージを送り、その機会を国や企業に売ることです。利益のための監視を止めましょう。

第二に、コード化されたバイアスを止めること。女性、LGBTQ+、黒人やブラウンの人々、現実世界で周縁化されている人々は、オンラインでもさらに周縁化されます。これが第二のポイントです。ジェンダーに基づく偽情報、女性を攻撃する再犯ネットワークは女性を沈黙させるために叩き続けており、ジャーナリストや活動家以外にも多くの女性政治家が公的生活から手を引いています。モルドバのマイア・サンドゥはロシアの情報戦争に直面しています。ジョージアでは、女性がロシアと中国の偽情報攻撃を受けています。このプレイブックは世界中で使われています。ですから、コード化されたバイアスを止めましょう。

第三に、これら二つのことが情報戦争に繋がりますが、それは沈黙させるための攻撃です。第三のポイントは、専制政治に対する解毒剤としてのジャーナリズムです。ソーシャルメディアで全ての人が作られるわけではありません。専門家はどこに行ったのでしょうか?ルールと倫理はどこに行ったのでしょうか?イーロン・マスクは群衆の知恵について話していますが、群衆は暴徒となりました。私は今私たちがはアマチュアのカルトの中で生きています。ジャーナリストとして声を上げるべきです。もう黙りますが、あなた方は本当に重要です。家族や友人に、仮想世界から現実世界に戻る必要があることを伝え、全てのテック企業のパートナーと対話し、彼らの良心に訴えましょう。

チェトウィンド氏
マリア、この話は続けられますし、まだ3分の1ぐらいしか質問できていません。でも、今日はこの辺りで終わりにしたいと思います。あなたが繰り返し言っているように、状況は良くなる可能性があります。あなたの「地獄から煉獄へ」という表現が好きです。私は煉獄に行ったことはありませんが、地獄よりはましでしょう。非常に勇気づけられます。ここで7~8分ほど質問の時間を取りたいと思います。マイクがあると聞いています。

レッサ氏
すみません、最後に一つだけ付け加えさせてください。

最後に一つ言いたいのは、ビッグテックは私たちの構築も手伝っています。最終的に私たち全員にとっての解決策は、コンテンツだけでなく、テクノロジーです。ですから、企業が私たちを支援してくれていることに感謝します。現在、私たちは「マトリックスプロトコルチャットアプリ」というものを構築しています。マトリックスプロトコルは、フランスとドイツで使用されているエンドツーエンドの暗号化された分散システムです。選挙で彼らに神のご加護があることを祈ります。

私たちはこれをニュース組織のログインに接続し、DNSサーバーやMastodonが要求することを省略しました。昨年のクリスマス頃にこれを導入し、2025年のフィリピン選挙に向けて準備を進めています。このアプリを見てください。安全です。

インターネットの「クソ化」が非常に悪化しているため、投票に関する情報や洪水の災害情報を求める人々が私たちのアプリに集まると確信しています。これを導入したいと考えている人々にも提供します。今がその瞬間であり、企業が私たちを支援してくれていることに感謝します。私たちはフレネミーです。

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習近平国家主席が脳卒中で倒れた? 椅子から転げ落ちたという画像が拡散【ファクトチェック】

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中国の習近平国家主席が「中国共産党の会議で椅子から転げ落ちた。脳卒中だ」などという言説が画像とともに拡散しましたが、根拠不明です。拡散した画像は2024年3月の全国人民代表大会のもので、その後も公務の様子がたびたび報じられています。2024年7月25日時点で習主席が重篤な状態だという信頼性のある情報はありません。 検証対象 2024年7月18日、「中国共産党の全体会議の写真に、習近平が突然、痛みに震えて椅子から転げ落ちる様子が写っている。 おそらく脳卒中だったのだろう」「衰弱の発作だったのかもしれない」という投稿が拡散した。 添付された画像にはドイツ語で、「習近平は脳卒中を患ったのか?」という題名の後に、「中国共産党本会議の写真には、習近平氏が突然痛みでけいれんし、椅子から転げ落ちる様子が映っている。おそらく脳卒中を起こしたのだろう」などと書かれている。3枚の画像には顔をしかめる習主席や、習主席の机を確認する女性が写っている。 2024年7月25日時点で1800件以上リポストされ、表示回数は117万回を超える。投稿について「どくさつ」「おそらく脳卒中」など

By 日本ファクトチェックセンター(JFC)
ファクトチェックに使えるサイトやツール 公開情報を使いこなす【JFC講座 実践編7】

ファクトチェックに使えるサイトやツール 公開情報を使いこなす【JFC講座 実践編7】

日本ファクトチェックセンター(JFC)のファクトチェック講座です。 実践編第6回は、公開されている情報に基づいた調査=OSINTについてでした。第7回はファクトチェックに役立つサイトやツールを紹介します。 (本編は動画でご覧ください。この記事は概要をまとめています) ファクトチェックに役立つサイトやツール 理論編から繰り返し説明してきたようにファクトチェックは、検証する際の根拠を開示することが大前提です。 インターネット上には、公開情報を手に入れるのに役立つサイトやツールがたくさんあります。これまでに紹介したGoogle画像検索やInVID、Googleマップなどもそうですが、今回は主に資料探しに役立つサイトやツールを紹介したいと思います。 政府の公式データの活用 中央行政のオープンデータポータル「e-Gov」や政府統計の総合窓口「e-Stat」は、各省庁のデータを横断的に検索できる非常に便利なサイトです。 キーワードやカテゴリ、テーマごとに検索が可能で、信頼性の高い公的データを素早く見つけることができます。 これらのサイトは、海外でも同様のも

By 古田大輔(Daisuke Furuta)
OSINTでファクトチェック 公開データを使い真偽を判別する【JFC講座 実践編6】

OSINTでファクトチェック 公開データを使い真偽を判別する【JFC講座 実践編6】

日本ファクトチェックセンター(JFC)のファクトチェック講座です。 実践編第5回は、生成AIで作られる画像や動画の検証についてでした。第6回は公開されている情報に基づいた調査=OSINTについて解説します。 (本編は動画でご覧ください。この記事は概要をまとめています) OSINTとは オープンソースインテリジェンス(Open Source Inteligence=OSINT)とは、一般に公開されている情報を収集し分析する手法のことです。 近年、調査報道やファクトチェックに活用されており、オンライン調査とも呼ばれます。日本ファクトチェックセンター(JFC)でもこの手法を活用しています。 現実の画像かどうかOSINTで確認する 実例で見ていきます。 実践編第5回でも紹介したように、2022年9月の静岡県の水害では、生成AIによる偽画像が拡散しました。 ドローンで撮影された静岡県の災害画像? AIディープフェイクの見分け方【ファクトチェック】台風15号による記録的な大雨に見舞われた静岡県をドローンで撮影したとする画像がTwitter上で拡散しています

By 古田大輔(Daisuke Furuta)
生成AIをファクトチェック 進化する技術に対抗する方法【JFC講座 実践編5】

生成AIをファクトチェック 進化する技術に対抗する方法【JFC講座 実践編5】

日本ファクトチェックセンター(JFC)のファクトチェック講座です。 実践編第4回は、増加傾向にある偽動画の検証についてでした。第5回は公開されている生成AIで作られる画像や動画の検証について解説します。 (本編は動画でご覧ください。この記事は概要をまとめています) 生成AIによる「ディープフェイク」 生成AIで作られた偽情報は「ディープフェイク」と呼ばれます。 例えば、アメリカのトランプ前大統領が「岸田首相はグローバリストの操り人形」と話している動画が拡散しました。これは発言内容を自由に捏造できるツールで作られたディープフェイクです。 一方で、AIを使わずに作られた偽の画像や動画などをディープ(深い)に対応して「シャロー(浅い)フェイク」や「チープ(安い)フェイク」と呼びます。 例として、台湾の地震時に東日本大震災の映像が使われた事例があります。現状では、チープフェイクの方が圧倒的に多いですが、ディープフェイクも増えつつあります。 日本のディープフェイク事例 日本で最初に有名になったディープフェイク事例は、2022年9月の静岡県での事例です。「

By 古田大輔(Daisuke Furuta)