災害
毎年拡散する関東大震災めぐる偽・誤情報「朝鮮人が暴動を起こした」「虐殺はなかった」 【ファクトチェックまとめ】
1923年の関東大震災では「朝鮮人が暴動を起こした」「井戸に毒を入れた」などの噂が拡散し、軍隊や警察、自警団などによって多数の朝鮮人らが殺傷されました。震災から101年となる現在でも「虐殺はなかった」「実際に朝鮮人による暴動や犯罪があった」などという言説が繰り返し拡散します。公的資料などをもとに、関東大震災をめぐる主な誤情報を改めて検証しました。 ※過去資料の引用のなかに差別的な表現が出てきますが、そのままにしています。 震災をめぐり、繰り返し拡散する誤情報 地震が起きるたびに誤情報や偽情報が拡散する。「#井戸に毒」などは、関東大震災での朝鮮人殺傷を想起させる悪質なデマだ。最近も「虐殺はデマ」、「朝鮮人による放火強姦略奪があったから自警団が制圧した」などの言説が拡散している(例1、例2)。 関東大震災をめぐっては、内閣府が2009年3月に詳細な報告書を公表している。総理大臣を会長に閣僚や学識経験者などで構成し、防災基本計画の作成や防災に関する重要事項の審議等をする中央防災会議による「災害教訓の継承に関する専門調査会 報告書」(以下、専門調査会報告書)」だ。過去の大